保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

保津川下り、3月10日の春の開幕から運航決定!

2007-02-27 23:33:49 | 京都情報
みなさま、長らくお待たせ致しました。

保津川下りは3月10日(土)に行なわれる
春の開幕イベントから運航を再開いたします。

昨年8月に起った落石事故の調査および整備作業のため、
冬季船の運航を不可能と判断し、昨年12月10日から
運休しておりましたが、このたび、落石防止整備が完了
したことより、通常のルートでの運航を再開するはこびとなりました。

当日は開幕式典のあと、ステージにて各種イベントを企画しております。
400年記念の年となった昨年ほど大規模の開幕イベントと
いう訳にはいきませんが「保津川」の歌、完成披露会や
南京玉すだれ等の楽しい演目もご用意しております。

また、恒例の半額船が10時30分に出航します。
是非、この機会をお見逃しなく!

皆様のお越しを心よりお待ち申し上げております。

河川美化はグローバルな視点で!

2007-02-25 19:31:13 | 保津川エコ・グリーン委員会
4日間続いた保津峡のゴミ掃除も今日で終了。

この4日間で収集作業に掛かった人数は延べ128人、
集められたゴミの量は約10t。
今年は「徹底した清掃活動の実施」をスローガンに、両岸に
掛かるゴミを隈なく拾ってまわった成果もあり、本当に
美しい河川風景を取り戻せたと自負するところだ。

しかし、これはあくまでも保津川下りの船が流れている
16キロ間だけであることを考えると私達は河川浄化という
ことについて手放しで喜べる状況ではないことを忘れてはならない。

以前、私達も参加している「NPO桂川流域ネットワーク」の
勉強会で、桂川の最下流域にあたる京都府大山崎町の方から
川辺の膨大なゴミの流着量に付いての現状報告を受けた。

大山崎町は天下分け目の天王山がある歴史的にも有名で、
綺麗な地下水が湧き出ることから某ウイスキーメーカが工場を
持っている地区だが、桂川をはじめ宇治川(鴨川合流済み)木津川
の三川が合流し淀川となる地区でもある。
そのため、これら河川の上流域から流れて来る膨大な量の
河川ゴミがこの地区に集まってくるというのだ。

河川のゴミの殆どが水や土に戻らない化学物質であり、
その物質の腐敗等により川の水質悪化を引き起こす
ことは、今更言うまでもないだろう。
水質悪化は川の生態系はもとより、河川の水を飲料する
人の健康にも悪影響を及ぼす。

そして京都の三川が大山崎町で合流した後は、淀川として
下流域にあたる大阪の人の命を支える大事な飲水、生活用水と
なっていることを忘れてはならない。

また、今、海は各国から漂着するゴミで汚れる一方だという。
そのゴミの殆どが川から流し出されたゴミだ。
我が国の海岸にも隣国の国々から流出された越境ゴミが大量に海岸に
漂着しているし、わが国が流出したゴミも周辺諸国に漂着している。

私達の家の横の溝に捨てたゴミ、小川に捨てたゴミ、アウトドアを
楽しんだ後のゴミが、保津川の様な大川を下り、海に出て、
今やそのゴミは国際問題になってきている。

この現状を意識し、ゴミ掃除などボランティア活動も活発に
なってはきているが、問題はそう簡単ではないようだ。

今のわが国の法令ではゴミは、回収された地元の自治体が
処理費用を負担することになっている。
私達、船頭が拾った保津峡のゴミも亀岡市が処理して下さっているが、
保津峡が京都市と亀岡市両市に約半分つづまたがる地域なので、
回収したゴミの処理方法も一筋縄ではいかなかった経緯もある。

今や何処の地方自治体も財政は豊かとは言い難い。
そんな中、両行政区域にまたがるゴミ処理は埋め立て処分地
のキャパなども含め難しい問題が多々ある。
広域行政である府のリーダーシップが必要不可欠なのは
言うまでもないが、海ゴミという国レベルでの問題にまで発展
しているという認識のもと国の積極的な取り組みに期待したいところだ。

そして、全国各地でゴミの課題に取り組んでいる行政、市民、企業
がさらに連携を深め、ゴミの発生抑制と流出抑制に対しての活動の
活発化を図ることが大事だと考える。

そしてなによりも優先して大事な事は
1,ゴミを減らし捨てない。
2,ゴミを見つけたら拾う。
3,捨てていた人がいたら、注意する
という人として最低限のモラルを全ての人に持ってもらうことが、
ゴミ問題の根本的な解決法であることは間違いがないだろう。


本当の「美しい国」とは?ゴミ掃除に思う・・・

2007-02-23 23:56:33 | 保津川エコ・グリーン委員会
「美しい国」今の内閣のキャッチフレーズだ。
凛とした精神性を持つ国民が創る誇り高い国という意味だ。

幕末の昔、日本を初めて訪れた欧米人の紀行記に
当時の日本人を表現したこんな一文を見つけた。
「日本に着いた時に港を監視する門番の侍にチップを
渡そうとした時、彼らは『これは私の仕事だ。
当然のことをしているまで、お金など貰う理由がない。
理由のないお金は戴けない』とガンとして受け取ろうと
しなかった。」
仕事に対する誇りと、いわれのない金は受け取らない
という毅然とした態度に精神性の高さを感じた彼らは
日本の街を歩いて、さらに驚いた!
「日本という国の街中にはゴミが一つも落ちていない!」
精神性の高さは清潔感に比例する、素晴らしい国民性の
国として当時の日本国を絶賛して母国へ紹介したという。

当時まだ世界で三流国程度の国力しかなかった日本。

それから約130年経ち、今や世界第2位の経済力を
持ち世界でも最も豊かな一流国になった日本。
「食足りて礼節を知る」という言葉がある。
が、今の日本の現状はどうであろうか?

私達、船頭が春の開幕前に実施している「保津川の川掃除」が
今週の水曜日から始まった。
今日は雨の為、中止となったが、水、木の二日間で延べ64人を
動員し、保津峡の全区間の約半分の工程を終了した。


川掃除は保津川下りの乗船所を始点とし、川の両岸二手に分かれ
川岸のゴミを拾いながら、嵐山までの16キロを歩く。
ゴミは川下りの船2艘を出し、随時運び込みながら下流へ進んで行く。

川岸に溜まるゴミはペットボトルに空き缶、スーパーのビニール袋
農業用肥料のビニール、トレイ、中にはバイクや自転車まである。
どれもこれも使用者一人一人がゴミ箱に捨てていれば出ないゴミばかりだ。
道中はイバラだらけの中、痛みに耐え、時には傾斜の険しい崖に
へばり付きながら引っ掛かったゴミを取る。
腕に食い込んでいくゴミ袋の重みに耐えながら、険しい川岸を
ゴミを拾い、ひたすらに歩きながら、モラルと誇りをなくした
日本人の心の荒廃を嘆く。

まだ全工程の半分というのに、2艘の船はゴミで満杯になる。
これだけのゴミが渓谷に流れ着いて引っ掛かっていたのだ!
しかもまだ半分の距離の間でだ!

保津川下りには毎年、海外から大勢のお客さんがお越しになる。
中には世界のVIPクラスの方も乗られる。
彼らがこの荒れ汚れた川と山の風景を見たらどの様に感じるだろうか?
そしてどの様に日本を母国に紹介するだろうか?

幕末のそれとは正反対の評価であることは想像に難くないだろう。

もはやこれは保津川下りだけの問題だけではなく、日本国の国民性の
貧しさ、恥を海外に晒す事に等しく、国益にも少なからず
影響するといっても過言ではないだろう。

時あたかも昨年18年12月に「観光立国推進基本法」が制定され、
日本国は国際社会に向かっても、観光地振興に本腰をいれるという。

海外から来た人々に本当に「美しい日本」を見せられるかは、
私達、国民一人一人の意識に掛かっているのは言うまでもない。
この意識改革ができなければ「美しい国」は掛け声だけに終わるだろう。

しかし、今我々にはそんな大局を語っている暇はない。
ただひたすら目に前にあるゴミを一つ一つ拾うしか方法はない。
ゴミすすにまみれながら、荒れた山の中を歩きながら、そう感じた・・・
川掃除は後二日続く。

花粉症に苦しむ

2007-02-22 22:55:54 | 船頭
昨日から花粉症が悪化!

あらゆる思考力、行動力、やる気が急低下します。

ブログも書きたい事がいっぱいあるのに、全く
頭が働きません。

鼻呼吸ができず、くるしい~ 

酸欠になった魚の気持ちがよくわかります。

これから、辛い季節が始まると思うと・・・気が重いです。





たった今、東京から帰ってきました。

2007-02-18 22:56:07 | 心の旅
先週の金曜日から家族で東京へ行ってました。

たった今、無事に亀岡に帰還!

とてもハードなスケジュールでしたが、いっぱいの
思い出がつくれた楽しい旅でした。


東京でお世話になった皆さん、ありがとうございました。
生涯忘れることのない、いい旅をさせていただきました。

亀岡市文化資料館で「保津川水運」講演会

2007-02-16 16:56:35 | 船頭
亀岡市文化資料館では18日(日)
「保津川の水運ー筏と川船ー」と題し
文化財講座を開催されます。

講師には出口晶子・甲南大学教授をお招きし
王朝文化が花咲く平安京造営の筏流しから
京都や亀岡の庶民の暮らしを支えた川船水運までの
保津川水運の歴史の変遷と役割を検証します。

時間は午後2時~午後3時30分

当日は入場無料で地域以外の方でも参加自由できます。

また、同資料館では今、第42回企画展として
「川船ー大堰川の舟運と船大工ー」の展示会も開催中。

古い木造船の展示もされている。
2月24日(土)3月3日(土)には資料館職員による
展示解説も企画されておられます。

☆亀岡市文化資料館

  企画展文化財講座
    「保津川の水運ー筏と川船ー」
  日時 2月18日(日) 午後2時~午後3時30分
  会場 文化資料館3階研修室
  講師 出口晶子さん(甲南大学・文学部教授)
  定員 60人(先着順)
  受講料・無料

 問い合わせ 亀岡市文化資料館 ℡0771-22-0567

メグミルクを飲んで骨を元気に!

2007-02-15 23:37:05 | シリーズ・京都を歩く
我がまち・亀岡の隣の八木町にある「メグミルク京都工場」
の工場見学&骨密度検査会に行って来ました。

このイベントはメグミルクが地域住民とのコミニュケーション
を図るため定期的に企画しているもので、私は初めての参加です。

今日の検査では、私の骨密度は年齢に対し平均以上という
優秀な検査結果が出て少し安心しました。

体が資本となる私のお仕事です。体のメンテナンスには人一倍
気を使わなくてはなりません。若い頃の様なムチャはそろそろ
できないお年頃にもなってきました。
しっかり自分の体をチェックしておくことも大切な仕事ですよね。

工場見学では、衛生的な環境で徹底した品質管理がされて
いるのもよくわかり、教訓がしっかり活かされて
いるのを感じました。

これらもメグさんの牛乳やヨーグルトにお世話になり
ながら、健康な体をキープし、元気に船頭家業を
続けていけたら、うれしく思います。

メグミルクHPには料理研究家の栗原はるみさんの
ミルクレシピも掲載されていますよ。




今夜、星の指輪を君に・・・

2007-02-14 23:03:40 | 船頭の目・・・雑感・雑記
「なんて星が綺麗なのだろ~」

何気なく見上げた冬の夜空。
空一面を覆う暗闇、冬の透き通った空気の中に
燦々と輝く星座のなんと美しいこと。
その眩さに一瞬息をのむ俺。

「この美しい夜空の星を一緒に見たい!」俺は君の面影を思う。
そして「この眩しい夜空の星を君にプレゼントしよう・・・」と。

♪ 髪をとかして 化粧して 一番好きな服を着て
  子供達 おふくろに預けて出かけよう 今夜  ♪

朝から降り続いた雨もいつしかあがり、夜空には幾つもの星が瞬く。
その下を、肩を寄り添い、いつまでも歩こう。
星の光を受けて、踊ろう 夜が明けるまで・・・

見てごらん、
♪ ほら 誰もが振り返るよ 君のこと
  今も変らず俺 君に恋してる
  ねぇ一番 綺麗な君を知っているから ♪

若い頃に夢見ていた未来なんて もう思い出せない
そっと 時計の針を俺たちが出会った頃に戻そう。

♪ 時には貧しさの中 夢見る心捨てたけど
  君がいなきゃ たとえ 全て手にしても
  うつろで孤独な日々が続くだけさ
  ねぇ一番大事なもの気づいたから  ♪

望みはいろいろ いっぱいあった。
でも、君と一緒に二人の夢をさがそう・・・そう誓ったあの日。
あの日の君の笑顔 美しさ 今も変らず、俺のそばにある。
この夜空に輝く星のように・・・そして俺を照らしている、
俺だけの大事な星。
美しく大切なものはいつもそばにある。見上げればいつも・・・

今日のこの特別な日に・・・・

♪ 贈ろう夜明け前の空に
  輝く星を指輪にして ♪

♪ ほら 誰もが振り返るよ 君のこと
  今も変らず俺 君に恋してる
  ねぇ一番 綺麗な君を知っているから ♪ 

 (歌詞 浜田省吾 星の指輪)

京都の伝統文化が地球を救う。

2007-02-12 23:39:02 | 船頭の目・・・雑感・雑記
今日、TBS系で放送された「地球新世紀」と
いう番組で、環境破壊が進むこの地球を救うのは
「京都の伝統文化にある」という論が展開されていた。

論説するのは環境問題の第一人者といわれる月尾嘉男教授。

地球環境を破壊する事で満たしてた現代の物質的繁栄。
この文明が限界に来ているといわれる今日、この危機を
解決するヒントがこの京都の伝統文化の中に見ることができる
と言うのだ。

番組では、自然の恵み、感謝を基に「共生の思想」を説く「茶道」
風土に即した住環境で質素倹約な生活習慣を作り出した「京町家」
季節の旬の食材活かし自然の恵みを感じる粗食をススメる「京料理」

の3つのテーマから、環境問題解決のヒントを探った。

地球温暖化防止の為、先進各国の温室効果ガス削減を
義務付けた 国際協定「京都議定書」が発効された
この京都が「地球を救うカギを握っている」といわれる
ことは、喜ばしことだ。

環境問題解決には、ただ闇雲に「危機感」だけを煽るだけでは
なんの意味もない。この直面している事態を正確に先ず知り、
「自分たちの意識改革と行動により改善できる」という希望を
持つ事がなにより大事なことだと思う。
京都の人の暮らしにそのヒントがあるなら、しっかりそれを研究し
過去の暮らしや知恵から学び、地球の為に、いや私達人類の命の為に
活かしていくべきだろう。

大切なのは「自分一人が行動しても何も変らない」という
無力感に負けるのではなく「自分一人の行動から世界が変る」
という確信を持ち、明るく取り組んでいく事だ。
絶望からは何も生まれない。

京都は、危機が叫ばれる地球環境問題解決のカギを握る街として
世界からこれほどまでに注目されている。

今、京都では伝統的景観保全を図る為の高さとデザインへの
規制策が問題になっている。立場によっては‘不都合’だった
としても、京都はその伝統文化、生活空間が地球の危機を救う
とまでいわれ、人類から期待されている街だという自覚を、
市民も行政にも持って頂き、地球的視野に立った判断をお願いしたい。

信じるということ・・・

2007-02-10 01:51:16 | 船頭の目・・・雑感・雑記
人は何かを‘信じる’生き物だ。

人によってはそれが「神仏」や国家、恋人や家族の愛で
あったり、師の教えや友の友情だったりする。

人は意識しようとしまいと、実はこれら
‘不確か’なものを‘信じて’生きているのだ。

しかし、人は往々にその‘信じる’という行為の主体が
自分自身であるということを忘れていることがよくある。
信じるということは、その信ずるに値するものを、自らが
勝手に信じているだけのことで、自分に対して客観的に
存在するものへの一方的な期待感である場合が多いのだ。

このことに気が付いていないから、人は信じていたものに
裏切られると、怒り、恨み、苦しみ、悲しい気持ちになる。
自分が勝手に自分の責任において‘信じた’だけのことなのに。

よく人は「信頼」という言葉を使う。これも同じだ。
自分とは相対的な相手(他者)に一方的に期待し、それが
自分の思い通り、期待通りにならないと「信頼を裏切られた」
簡単に言ってしまう。
つまり、信じるという行為の主体を履き違え、他者の心情に
全面的な主体を置いてしまい、自分の全く都合のいい勝手な
期待と異なる結果になると、その責任を全面的に他者に押し付ける。

以前、私もこれと同じ感情を抱いた経験がある。
激しい怒りと失望のあとに、絶望的な疎外感と孤独感が
私の心を深く覆った。

その時‘師’の言葉が私を救った。
「自分と他者は孤立して個別に存在するものではなく、
一切は自己同一し、他者の中に自分を観ろ」

師は信頼などは、相手に一切の責任を押し付ける無責任な感傷的、
幻想的な期待感で、その思考には自己の責任が全くなく、
自己を観ることも全く欠けていると言う事を言いたかったのだと
思った。

信じることは他者の責任においてではなく、自分の責任において
生ずるという事実を教えられた私はそれまでの自分の身勝手な
考え方を大いに恥じた。

自分の責任において勝手に他者を‘信ずる’。
それは自分も含めて人間は必ず向上しようと欲する生き物だと
いう絶対次元での確信に基ずく‘信頼’なのかもしれない。

‘信じる’という不確かものを絶対の確信へと感じられる、
その日が来るまで私の人生修行は果てしなく続くのだ。