保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

我が心の「金閣寺」

2006-01-31 23:56:05 | シリーズ・京都を歩く
京都の観光地といわれて最初に思い浮ぶのは「金閣寺」だ
という人も多いのではないでしょうか。

「金閣寺」・・・
内外を問わず京都観光でNO.1の人気を誇るお寺で、本名は
「鹿苑寺」という禅寺であります。

お釈迦さんの骨を祀った金閣本体の舎利殿は、3層造りで、各層
それぞれ別々の様式のつくり。
2層、3層に張ってあるまばゆいばかりの純金の箔、
衣笠山を背景とした池泉回遊式庭園の美しさには、
一瞬息をのんでしまう、京都の雅の象徴ともいえる建物です。


私が訪れた日は日曜日ということもあり、金閣寺門前には人だかりが。
まるで縁日のような雰囲気で、見物客の列が途絶えません。
この寒さにもかかわらず、海外からの観光客も大勢みられ、金閣寺人気の
高さを実感させられます。


門をくぐるとすぐ前方にきらびやかな光が差込み、目前に黄金の輝きを
みせる「金閣寺」が姿を現しました。その瞬間、私の周囲に異空間が
広がっているのを感じました。
太陽の光を浴び、一段と眩く光る金色の建物。この豪華絢爛な建物を
囲む静寂さを漂わす池とが無理なく溶け込むその空間は、人間が
造りうる人工建造物の最高傑作ともいえるでしょう。
いつもありのままの自然美の中で仕事をする私ですが、人工美の美しさに
身も心も魅了されてしまいました。


「美は・・・もう僕にとって怨敵なんだ!僕は金閣を焼かねければならない!」
学生時代に読んだ三島由紀夫の小説「金閣寺」の一場面が心に甦ってきます。
今にして思えば「奴の言わんとする意味」が少しわかるような気がした。
などと・・・変な感慨に一人浸りながら、金閣寺に陶酔していた私。

「お父さん~早く、いつまで観てるの~」と呼ぶ子供の声に
我に帰るはっちんでした。



足利3代将軍義満さんも、この船に乗りのんびり「和歌」なんぞ
詠んで優雅な人生を送っただろな~

実は、この金閣寺ある京都市北区衣笠は、私の生まれ育った故郷です。

金閣寺を拝観したのも10回では利きませんが、今、故郷を離れ12年。
改めてやってくると新たな感動と感慨混ざり合い、新鮮で不思議な気分でした。

少年時代、思春期頃、学生時代とその全てをこの衣笠で過ごした。

中学の頃、金閣寺門前に「口裂け女」が出没するとの噂もあったな~
学校帰りに門前で、好きだった子と時間が過ぎるのも忘れて話したな~
などいろんな思い出が懐かしく甦ります。

私の心の中の金閣寺は青春の象徴ともいえる地なのかもしれません。

いつの時代も黄金の輝きを絶やすことのなかった金閣寺。
懐かしい故郷の香りと相まって、私を濁りなき純粋な気持ちにさせてくれる、
最高のスポット。
金閣は私の心の中でも永遠に輝き続けることでしょう。

平安京跡の中国料理・草魚

2006-01-29 00:17:51 | シリーズ・京都を食う!
平安京時代、政治の中心であった大内裏跡である
千本丸太町通りの交差点を西に入った細い路地に
「中国料理・草魚」はあります。

今も古い京都の町並みを色濃く残す洛中街に、ひっそり溶け込む様に
営業しているこの店。
注意してみないと、見逃してしまいそうな佇まいです。

しかし!このメインストリートから外れた小さな中国料理店には
わざわざ遠方から車で食べに来る人がいるほどの隠れた人気店です。

この店も間口が狭く奥に長い京都独特の‘うなぎの寝床’。

店内は4,5名座るのがやっとのカウンター席と4人掛けテーブル席が2つ、
そして奥に10名収容可能な座敷があるだけの小ぢんまりとしたお店ですが、
昔の中華料理屋さんのにおいがする、何処か懐かしいお店です。


草魚のお料理は、中華独特の油濃さや香辛料の臭味がなく、
素材のうまみを十分に活かしたあっさり系の味です。

今回は草魚中華‘浮’会席といわれる4500円のコースを注文、
前菜のほか6品のお料理を戴くことに。


分厚くて柔らかい焼き豚前菜のあとには
「とうもろこしとたまごの中華スープ」が登場、熱くてとろみの
あるスープが冷えた体を温めてくれました。

中華ハルマキは豚のひき肉と筍のきざみをふわふわした皮で
巻いてあり、ネバネバ感もない風味のいいさっぱりした味。

その中でもかしわのから揚げは絶品です!
やわらかなモモ肉の部位を、油であげるのと焼くのの中間のような
調理法で仕上げてあるのでしょう?油濃さがなく、
皮もぱりっとして、独自のスパイスで鳥の旨味を引き出してありました。

その後、肉団子の甘酢かけと酢豚、ねぎをふんだんに使った野菜と豚肉の
中華炒めが続き、トドメのチャーハンへコースはすすみました。

ギョウザが好物のはっちんは、特別にギョウザを追加注文。
ギョウザはひき肉の身もよく締まっていて、食感がたまりません。
また、タレにおろしにんにくを入れるのもアクセントになって美味しいです。

全体的に中華味と素材の味を全面に出したあっさり感があり、
炎の料理、中華の荒々しさはなく、やさしい味の料理なので、
年配の方から小さなお子さん、またお腹の脂肪が気になる
方まで、安心していただける中華料理です。

店内はあまり広くないので、行く時は予約をしておく方が
無難かもしれないです。

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中国料理・草魚
京都市中京区聚楽廻西町88-2
075-811-1698
営業時間 午前11時30分~午後9時まで(昼3~5時休憩あり)
定休日は毎週月曜日(祝日は営業)
チャーハン600円、ギョウザ330円、かしわのから揚げ800円、酢豚850円など
中華会席3500~

映画「単騎、千里を走る。」が今日から公開です。

2006-01-28 10:58:10 | 映画・芸能界
いよいよ、今日からです!

日本映画界の重鎮・高倉健さんと中国映画界の巨匠チャン・イーモウー監督が
タッグを組んだ話題作・映画「単騎、千里を走る。」が今日28日から公開されます。

高倉健さんといえば、いわずと知れた日本映画最後の映画スターで、
その重厚で奥行きのある演技は、観る者の心を魅了します。
チャン・イーモウー監督はアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた
「HERO」をはじめ「LOVERS」など鮮やかな映像美で話題の中国人監督。

以前から健さんに憧れていたチャン・イーモウー監督が、健さんに熱烈な
ラブコールを送りつくられたこの映画は、おそらく今のアジア映画の
最高峰的な映画と呼ぶことができるでしょう。

物語は、心の行き違いから長年、分かり合えなかった息子の為に、
単身中国へ渡る父親の心の旅を描いたもので、
その旅の途上で、知り合った人たちとの心のふれあいを
とおして親子、人の絆の大切さを取り戻していきます。

「人と人が顔を合わして、語り合う」そんな
人間とてして、もっとも原始的なふれあいの中に
‘大事’なものがある、そのことをこの映画は教えてくれます。

日々、多忙な暮らしの中で懸命に走り続けている日本人に
是非、観てほしい一作と思います。

少し、歩みの足を緩めて、そっと心の扉の引き出しを
覗いて見るのもいい! そう感じさせてくれる映画です。

京の町家の三畳間ギャラリー・にしむらえいじワールド。

2006-01-27 00:28:10 | シリーズ・京都を歩く
京都の上京区、知恵光院通り下長者町を二筋西に入った
ところに、詩画作家にしむらえいじさんの「三畳間ギャラリー」
があります。

ここは、今から420年前に豊臣秀吉が平安宮内裏の跡地に
築かせた城郭、聚楽第跡である由緒ある場所。

その歴史情緒ある京町家が並ぶ一角に
にしむらさんの「三畳間ギャラリー」はあります。


にしむらさんは以前このブログでも何度も紹介したとおり、
素直で心温まる詩に、ほのぼのとしたかわいいイラストで
若い人たちに人気の新進気鋭の京都の詩画作家さんです。

私はっちんとにしむらさんとのお付き合いについては2005年10月11日付け
ブログ記事に詳しく載せさせて頂いてますが、話をしていると
物事をいろんな角度からみる事に気付かせてくれる大事な‘友達’です。

この日は我が子の小学校の先生がにしむらさんの詩集を読み、
いたく気に入られたらしく「是非、購入したい!」との願いから
サイン付き詩集をお願いするべくお邪魔しました。


にしむらさんの住居でもある「三畳間ギャラリー」内の様子。

「ごめんください~」と木戸を開け玄関に入ると昔懐かしい
京都の土間に、一段高くしてある長めの石が置かれていて
その上で靴を脱ぐのも昔の京都スタイル。
黒く太い張りと土壁という内装などすべてが昔の京都のままで、
作品同様、ほのぼのとした気分にさせて貰える
なんとも落ち着ける空間です。
ギャラリーの横にある角度の急な階段も正しく京都らしくていいです。

ギャラリー内には、今まで制作した作品数点が額に入れて飾ってあります。
また、作品のポストカードや紹介された雑誌等が棚の上にたくさん
置いてあり、にしむらワールドが三畳間いっぱいに広がります。
3畳間なのに不思議と狭く感じないのは、作品の奥行きが心の広角を
広げているせいでしょうか。

昼間には近所の子供たちも遊びに来るらしく、ゆっくり楽しんで
もらえる様、棚の下には学研本や童話集などたくさん並べられてあり
さながら小さな児童図書館のようです。

ここにも、近所付き合いが濃い京都のよき伝統が今も
残っている事を知り、嬉しい気分になりました。


「のぞみはいろいろあるけれど まずはあなたがいればいい」
私はっちんの一番お気に入りの作品です。
知り合いが結婚される時には、必ず御祝いの品として
送っている作品でもあります。

難しいことが書いてある訳でもない。豪華な絵画が描かれている訳でもない。
それでも、じっと見ていると、複雑な心の糸が少しづづほぐれ、温かい
体温を感じれる、これがにしむらワールドの世界だとはっちんは思っています。


にしむらさんは、京都FM797・ラジオカフェ
月最終土曜日の深夜1時30分~2時放送の
 にしむらえいじの『アカルイ☆ミライ』
のパーソナリティーとしても活躍されています。

今月1月は、はっちんの友人で義兄弟でもある
東映京都の俳優・加藤寛治さんが出演されます。
少し時間は遅いですが、京都周辺の皆さん、
是非、聴いてあげて下さい。

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にしむらえいじ「三畳間ギャラリー」
〒602-8179 京都市上京区下長者町通裏門西入坤高町75-2
電話(075)-451-3533

詩集「しんぱいしないで」 一部1200円 詩集画 一枚1000円~
ポストカード 一枚150円~

今年も「浜省の会」は MUST GO ON!

2006-01-26 02:40:09 | 浜田省吾さん
京阪神の浜田省吾さんファンで結成された
「浜田省吾さんを語り歌う会」の新年会が23日、
京都亀岡にある「京懐石・門」で開催されました!!

昨年、2年ぶりの新曲と4年ぶりとなるアルバムをリリースし、
全国ツアーを繰広げた浜田省吾さん。

そのアクティブな活躍ぶりに刺激される形で、我が「浜省の会」も
回を追うごとに、バージョンアップが図られ、今回も新規メンバーを
含む、15名の参加で、賑やかに開かれました。

この会の楽しみの一つは、毎回珍しい創作料理でいつもメンバーを
楽しませてくれる同会専属料理人・西田さんの料理です。
今回は新年会ということで、地元丹波亀岡の冬の名物料理「ぼたん鍋」に決定!
地元猟師宅で当日スライスした新鮮な猪肉は色艶もよく、美しい華やかな
「ボタンの花輪」を演出して、宴を盛り上げてくれました。

出てきた鍋は3種類・・・な、なんと!
白味噌でダシをとった京風ボタン鍋まで登場です!!!
丹波地方ではボタン鍋は八丁味噌の赤だし、というのが
定番なのですが、白味噌とは?

京都市内独特の白味噌ボタン鍋です!丹波で仕掛けるとは思いませんでした。

が・・食べてみてビックリです!
白味噌の甘みがほどよく出ていて、まろやかな食感、
赤だし特有のしつこさと辛さもないので、いくらでも戴けます。

そして!もう一種類のボタン鍋! 
これは西田オリジナル開発のスペシャル鍋で、
それが白味噌鍋の上をいく美味さなのです!

美食家で鳴らすメンバー達も絶賛の味!!!
細部は「企業秘密」だそうですが、ボタンの本場丹波でも
今まで食べたことのない新種のボタン鍋で、
ボタンの常識を覆すほどの衝撃がありました。

このボタン鍋、来シーズンには商品化したいそうです。

と、いつも西田さんの料理ばかり目立ってしまう浜省の会ですが、
熱く語り、歌うことももちろん忘れてはいません!
ライブの事や映画「TWO LOVE」の事などをメンバーそれぞれがが
感想を語るなど、浜省さんへの熱い思いを確認し合う会でした。
宴もタケナワにあると、バカ騒ぎに変わるのもこの会の恒例です!!

東映所属の俳優ナイチンがやってくれました!浜省ポスターのカバーを。

つられてサトシ君がシングル「光と影の季節」のジャケットのカバーも登場。
もうこうなると、収拾がつかなくなり、暴走するのが浜省会です。
プロのナイチンの演技指導のもと、次々とメンバーがカバーに挑戦し、
独特の身内盛り上がりが続くのでした。


そんな、こんなで「浜田省吾の会2006・新年会」も無事終了です。
みんなでハイ、ポーズ!

この会で活力を充電し今年1年、また浜田省吾さんの歌に励まされ、
それぞれのフィールドで頑張っていけることでしょう。

今回欠席された米田さん、おかちゃん、加藤さん、ちせさん
次回はふぐ料理を予定してますので、是非参加して下さいね。

*第二部の「浜省ROCK&ROLL all night!」については、
 あまりにも激しすぎて・・・私もいろんなものを背負っている身なので
 ここに書くことは控えさせて頂きます(笑)

 あとははかせくんのブログにおまかせします~

保津川開削400周年記念事業実行委員会・部会に出席。

2006-01-25 00:00:49 | 角倉プロジェクト・世界遺産事業
今日、私はっちんは、市、関係団体、市民等でつくる
「保津川開削400周年記念事業実施委員会」の
下部組織「にぎわいの部会」に出席しました。

かなり長いネーミングが付いているこの委員会は、
保津川の開削400周年にあたる今年、市全体で
この偉業と歴史を学び、記念事業を通じて
新たなまちづくりの活力源にしようと亀岡市が
音頭をとって発足したものです。

私はっちんが委員長を務める保津川遊船内の委員会とは
また別の組織なのです。

とはいえ、市をあげての記念行事を企画する委員会ですから、
組織力や規模の面でも、遊船単独のそれとは比較にならず
私としては同会にかける期待も正直大きいのです。

はっちんが今日参加した会議は、実行委員会の下部組織3部会の
一つ「にぎわいの部会」と呼ばれる会で、400年の記念行事を通して
「観光、地域経済振興の活性化」につなげる為の企画立案を担当する会です。

また、今日の会議の中で、私ごときが同会の副部会長に選出して頂きました。

こんな大きなイベントの中核を自分が担えるか、正直
自信もなく不安もあるのですが、部会員の皆様のご指導、御鞭撻を
頂きながら、ご期待に添えるよう大任を果たす為の
努力精進していく所存です。

そして、この委員会が進めた事業が、足がかりとなり、ゆくゆくは
後世の人たちにも夢とロマンを与えていける‘大輪の花’へと
繋がっていけばこれに勝る喜びありません。

江戸の昔から亀岡と京都の経済、文化を支えてきた‘母なる川・保津川’。

その開削事業から400年目の今年、亀岡は市をあげて熱く燃え上がってきました。

皆さん!今年の亀岡からは目が離せないですよ。

愛宕神社で安全祈願

2006-01-23 18:54:09 | 船頭
はっちんが所属する保津川遊船第三支部では、毎年恒例の
「愛宕神社・安全祈願」行事が執り行われました。

今日の亀岡は朝から雪が積もる寒い日となりましたが、
愛宕山・山すその、亀岡「愛宕神社」には午前11時に
所属船頭が集合、神主さんの御祈祷を賜り、
今年一年の安全運行をお願いしました。


「愛宕神社」(阿多古神社)といえば、京都市右京区にそびえる
愛宕山・山頂の愛宕神社が千日詣りで一般的に有名だが、
本当は亀岡千歳のここが本家「元愛宕」という説もあります。

なんと!この神社の建立の歴史は、古代古墳時代にまでさかのぼるそうです。
光仁天皇の頃(780年頃)愛宕山の山頂にこの神社の分霊を祀ったのが
山頂・愛宕神社とも云われます。
その後、愛宕神社は全国に分霊され、山頂の社が全国800社の
総本宮と呼ばれています。

現在の神殿は鎌倉時代に建立されたもので、一間社流造り
の神殿は国の重要文化財に指定されています。



境内には幹周り5mもある巨大な千年杉がそびえ、地元亀岡では
ムササビが生息する‘天狗の社’とも呼ばれています。

保津川の船頭が「愛宕神社」をお参りするようになったのは
船下りが始まった江戸初期頃からだそうです。

多くの船頭達が住む保津村の宗教行事「愛宕講」
(愛宕山山岳信仰の信者の集まり)を船頭だけで
開いていたのが始まりといわれ、いまも保津町支部の
なごりを色濃く残す第三支部の伝統行事として継承しています。

20年以前までは、前日から船頭の若い衆が
もちを突き、朝から山頂の社まで登ってご祈祷の後に
参加者全員にもちを振る舞い、直会をしていたらしく、
かなり大きな支部行事だったのです。

もちろん今も直会の習慣は残しており、祈祷後
冷えた体を湯の花温泉の湯で温め、美味しい料理に
舌鼓を打つ事になっています。

史跡?or心霊ミステリースポット?・老ノ坂峠

2006-01-22 22:08:47 | シリーズ・京都を歩く
京都方面から国道9号線を亀岡に向かうと、老ノ坂トンネル手前に
左に入る細い山道が今でもあります。
その先にある峠が、旧山陰街道で京都市内(山城国)と
亀岡(丹波国)を隔てる境となった‘老ノ坂峠です。

古くから京都洛中の西の玄関口とも云われ、山城、大和と
山陰を結ぶ重要な道で、人、物資が往来する交通の要所となった峠。
また、政治・軍事的にも都を死守する最前線ラインに位置する
西の最重要場所だった所です。

その性格からか、老ノ坂峠は旧来、歴史の変革期にはよく登場し、
明智光秀が織田信長を討つ時に通った‘地’としてあまりも有名です。

天正10年(1582)5月、主君織田信長に、中国備中で毛利勢に
苦戦を強いられていた「羽柴秀吉を助けよ!」との命を受け、
居城がある丹波亀山城(亀岡)から約一万3千の兵を率いて出発
した明智光秀は、老ノ坂の峠の頂から、じっと目を閉じ瞑想一刻、
東の都を指しながら、やにわに鞭を振り上げて「敵は本能寺あり!」
と、主君織田信長を討つ決意を表したのです。

当時、老ノ坂峠の頂からは淀や伏見が見渡せたらしく、
西に向かえば山崎から備中方面、東に向かえば信長のいる都だったのです。

峠の頂近くにある酒呑童子の首塚大明神を過ぎた所に「従是東山城国」と
刻まれた山城丹波国境石が今でも立てられています。
以前は道の両側に相対して立っていたそうですが、今は一基のみが
残っており、もう一基は京都国立博物館に寄贈されその庭に移されて
いるそうです。この境石の所から東が京都山城、西が丹波国とされた様です。

ところが・・・現代ではこの老ノ坂峠、夜な夜な霊が彷徨うと
いう噂がある、京都でも有名な心霊ミステリースポットとなっています。

その噂の原因となったのが、この廃墟となった「モーテル跡」です。

事実、このモーテルでは、今から数年前に若い女性が惨殺される事件が
あったといいます。

その後廃業となったこのモーテルは、買い手もつかず、取り壊される
こともなく、現在にその荒れ果てた姿を残しています。

心霊現象と聞くと、調べずにはいられないはっちんは、この
モーテル跡に潜入し、何かを感じれるかと行ってみました。

車一台が通れるのがやっと細い道沿いにあるこのモーテル。

昼なのに駐車しても一台も車が通らない寂しい道。
なにやら息苦しく重たい空気が確かに流れているような所です。

モーテル入り口にはフェンスと有刺鉄線で入れない様にしてあるのですが、
誰かが噂を聞きつけて肝試しにでもくるのでしょう。フェンスが
ちぎられた痕があり、そこから入ることが出きました。

玄関の扉すらない廃墟モーテル。中は原型をとどめないベットや
椅子、テーブルが散乱しています。

足元を確認しながら進みますが、ひとりで来た事を少し
後悔させられそうな予感が走ります。

そして・・・!!それは起りました!!!

もうこれ以上は申しますまい!

なぜ、モーテルの中の撮影写真がないか・・・それからお察し下さい。

とにかく、近寄らない方がいいところである事は確かです。


今の国道9号線の老ノ坂峠である、トンネル付近です。
亀岡からこのトンネルをくぐると京都市です。

豆乳ドーナツって?「こんなもんじゃ」

2006-01-21 20:15:15 | シリーズ・京都を食う!
京の台所・錦市場の堺町角に「京豆腐」の専門店「藤野」があります。

その横の小さな店が豆乳で作るドーナツで話題の「こんなもんじゃ」です。

創作京豆腐の店として六本木ヒルズにも豆腐カフェをもつ
「藤野」の姉妹店として、生まれたこの店、いつも行列の絶えない
人気店です。


最近のヘルシー志向からか、若い女性に絶大な支持を受けています。

豆乳の生地に練りこんで作るドーナツはふわふわして、ほどよい甘さ。
一口サイズなので、いくらでも食べられそうです。
店頭では製造工程も見られ、小さなかわいいドーナツが次々に出来上がって
いく様子は、並んでいる人を飽きさせない工夫なのでしょうか。


豆乳の使用した創作デザートメニューはドーナツだけにとどまらず、
豆乳レアチーズケーキや豆乳シフォンケーキ、冬でも人気の
豆乳ソフトクリームなど一度は味わってみたいスイーツが満載です。


主にテイクアウトが主流のお店ですが、店舗内に小さなカウンター席も
設けてあり、豆乳抹茶オーレや豆乳ココアオーレ、黒豆コーヒーという
オリジナルの飲み物とセットで戴くことができるのもGood!

買い物帰りや観光の一服にもいい感じのお店です。


実はこの京豆腐の藤野さん、私はっちんが子供の頃から食べていた
「おとふやさん」です。

本店は、昔から京都の北の台所といわれる北野天満宮下る一条通り商店街。

この周辺で育ったはっちんは、子供の頃お使いで、
いつもここの豆腐を買いに走らされていました。

その当時の店構えは、どこにでもある普通の豆腐屋さんでしたが、
それが今ではあの‘六本木ヒルズ’に出店されているとは
本当に驚き、また京都の底力を感じずにはいられません。

今度は今出川通り沿いの「TO-FU CAFE FUJINO」
にも行ってみたいと思います。

京豆腐・藤野横「こんなもんじゃ」
◆京都市中京区錦小路堺町通り
  TEL 075-255-3231
 ◆ 営業時間/午前10時~午後6時
(季節により営業時間が変わる場合がございます)
 ◆ 定休日/無し

豆乳ドーナツ 10個200円 20個 400円
豆乳レアチーズケーキ380円 豆乳抹茶シフォンケーキ525円
豆乳各オーレ400円 黒豆コーヒ350円
ケーキセット700円

中華麺酒家 京都・五行

2006-01-20 19:33:29 | シリーズ・京都を食う!
京の台所といわれる「錦市場」を横切る柳馬場通り(やなぎのばんば)
を北に上がったすぐ左側に「中華麺酒家 京都・五行」という店が
あります。

名前の通りラーメン屋さんには違いないのですが、このお店、
少し趣きが違ったラーメン屋さんなのです。

先ず、その店構え。
写真を見てもらうとお判りのとおり、京都の町家を利用して
営業されているのですが、これもただの‘町家’ではないのです。

あのアメリカの大富豪「モルガン」の御曹司と結ばれ国際結婚を
した「モルガンお雪さん」の住居跡という由緒ある町家を再生されているのです。


店内に足を踏み入れた瞬間、ラーメン屋さんというイメージは一切なく、
ダイニングバー風居酒屋といった雰囲気です。
京の町家だけに間口は狭いのですが、奥行きがあるいわゆる‘うなぎの寝床’。
でもそこは大富豪さんの奥様宅跡です。
100坪はあろうかというゆったりした空間が広がります。


窓側にはカウンター席が設けてあり、京町家独特の坪庭を眺めながら
のラーメンタイムが楽しめるような、心憎い工夫も施されています。


店内のつくりは、まさにラーメン屋さんのそれとは対極にある異業種空間!

肝心のラーメンは「焦がしラーメン」という油を煮立てて焦がした
独自の調理法で作られる醤油味と味噌味のラーメン。
香りは焦げ臭くなく、香ばしいという感じです。

ダシはおそらく魚類が入っているのでは?豚や鶏ではないコクがある。
濃い系の醤油味なのでスープは真っ黒ですが、色の割には辛くなく
あっさりしているのがいい!
しかも、油を焦がしているので麺を食べ終わるまで‘さめない’のです。
麺は中華麺の丸麺で、おそらく自家製と思われます。

味噌味もスープの色合いはほぼ一緒ですが、田舎味噌ぽっい味付けで
焦がした香りがダシによく染み込んだお味です。
醤油味に比べればさすがにしっかりした濃い味付けで、
少し味噌辛さを感じますが、好きな人にはこたえられないかも?

昼にはラーメンセットもあり、五穀ご飯とサラダ、漬物がついて850円。
その他チャーシュやメンマ、煮た卵などのトッピングも出来ます。(有料)
ご飯はお代わり自由なのも嬉しいです!

昼のランチはラーメンメニューが中心ですが、夜は麺中心の創作系居酒屋
に早変わり、2階の座敷席も開放されます。
メニューもお刺身・焼き魚・豚バラ煮・サラダにゴーヤチャンプル、
鳥皮ポン酢・豚肩ロース紅茶煮まであり本格派。
焼酎やカクテルなどの酒類も充実しているので、坪庭のライトアップを
眺めながら京情緒漂う空間で、料理とお酒を味わうこともできます。

最後にトイレを紹介して終わりたいと思います。

白と赤のライトで演出されたオシャレなトイレ。凝っていますね。

中華麺酒家 京都・五行
 住所   京都市中京区柳馬場蛸薬師下ル十文字町452
 電話   075-254-5567
 営業時間 午前11:45~午後3:00 
      午後 5:00~午前0:00