保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

今、保津川は紅葉の見ごろど真ん中です!

2011-11-30 17:56:40 | 保津川下り案内
気候不順の影響などで、遅れていた保津川の紅葉ですが、
ここにきて次々と色づき、今が見ごろのど真ん中となり
錦秋の盛りとなっております。

11月の中旬頃が見ごろのど真ん中になる年が多い
保津峡の紅葉なので、かなりの遅れで心配しておりましたが
モミジの葉もやっと例年通りに近い鮮やかな色合いとなり、
美しい赤風景を演出しています。

明日から12月に入りますが中旬あたりまで晩秋の紅葉が楽しめそうです。

今週末の休日は保津川下りも予約が少なめとなっております。
予約なし、直接亀岡市の保津川下り乗船場にご来店下さっても
待ち時間なくご乗船いただくことができます。

保津峡~嵐山までの山々の紅葉、モミジ狩りは今がねらい目ですよ!

是非、寒くなる冬の前に、色づきいのちの炎を燃やす
木々の葉の姿をご覧下さいね。


霧の桃源郷の浮舟~幻想・夢幻の保津川下り。

2011-11-27 23:52:12 | 保津川下り案内
保津川晩秋の風物詩といえば朝に出現する深い‘霧’です。

乗船場辺り一帯は白く濃い雲海に包まれ幻想的な空間が広がります。

濃霧の中に保津川下りの舟が突然、姿を現します。
数m先すら見えない夢幻空間を漂い流れる姿はまさに桃源郷の‘浮舟’。
見る人を異次元の世界へと誘います。

この濃霧は保津峡谷へ入っても続き、山々の姿をうっすらと浮かびあがらせます。
浮びあがる山々は本当に実在のものなのか?
それより、ここは本当にいつもの保津川なのか?
それすら分からなくなるような感覚に見舞われる不思議な風景。

しばらく、そんな不思議な感覚を遊びながら、舟をさらに渓谷の奥へと
進めていると、急に身を切るような冷たい風が水面を勢いよく滑り、
上昇する現象が起こるのです。

この風こそ、私達を幻想空間から現実の空間へと導く川風なのです。

川風に乗り、勢いよく上昇し始める霧はまるで温泉から立ち昇る湯気のようです。

霧が昇っていくと、急に視界が明るくなり、白い霧の隙間から
真っ青な空が覗きだします。

夢・眠りから目覚めたような爽やかな‘青’。
霧と青空がツートンカラーの様相で混在する空のコントラストは圧巻!
自然が演出する究極に芸術品です!

自然が呼吸し息づいているのを確かに感じる瞬間です。
白い霧が薄まり、青空が広がると、まぶしく暖かい日光が射し込んできます。

霧が出ていた時の肌寒さは嘘のようになくなり、徐々に暖かさを感じます。

霧が完全に空に吸い込まれると、峡谷は晴天へ。。

一変した渓谷の風景に、先ほどまで見ていた霧の桃源郷は、
実は全てが幻だったのではないか?そんな錯覚に見舞われる
晩秋の朝の保津川下りです。

幻想的な保津川‘霧’が出現するのは晴れた日の朝限定で9時~10時頃まで。

晩秋の保津川下りは‘紅葉と幻想の霧との競演’という
自然がつくりだす芸術の宝庫、まさに‘桃源郷’です。

幻想空間・晩秋の保津川下り、この風景と感覚を
是非、多くの方々にも体感してほしいと思います

嵐山の紅葉風景と出会って17年目に思う。

2011-11-24 23:04:21 | 船頭の目・・・雑感・雑記
保津川下りの歴史は405年。

毎年、この季節になると渓谷を鮮やかな赤色で彩る紅葉風景が楽しめます。

先人たちもこの美しい赤い風景を見ながら、保津川で仕事をしてたのか・・・
と思うと、不思議に感慨深いものがあります。

私もこの「保津川の船頭」という仕事に従事してから、早いもので17年の歳月が経ちました。
ということは、もう17回もこの紅葉風景を見てきたことになります。

この仕事に就いた一年目、早く操船技術を覚えようと無我夢中で身体を動かし
仕事をしていた時期。まわりの山々の風景など眺めている余裕なんかなかった日々でした。
ひたすら川の流れと前方に底岩に気を取られ、水面という下ばかり見ていた頃です。

その秋も深まったある日、急流をすべて終え、緩やかな流れとなる嵐山で、
ふと見上げた山々の紅葉風景に心が奪われたのを覚えています。
それは急な斜形の嵐山の木々が赤、朱色、黄色、黄緑という色とりどりの
色彩を見せ、斑点模様のように混在していたのです。

「なんと、きれいな所なんだろう~」
仕事の疲れも、つらさも忘れさせてくれる美しい風景が目の前に広がります。

その一年間で、もう数百回は下ったでろう嵐山の景色、見慣れた風景に
だと思っていた所で見た紅葉の景色は、私の心を一瞬で奪うほどのものでした。

「ここは間違いなく‘天下の名勝’だ!」と実感しました。

そして、ここから私の自然を見る目、感性が築き始めてきたんだと、
今、振り返ってみて、そう思います。

そして17年目の紅葉。

そろそろ、紅葉の盛りを迎える嵐山と保津峡の色彩はどうでしょうか?

そして、保津川の長い歴史の中で、今年の保津川の紅葉はどのランクに位置付けられるのかな?

今年で17回目の紅葉風景はどんな色彩をみせるか今から、楽しみです。


この写真は昨年の嵐山での紅葉風景です。




韓国のお客さまとのパワーあふれる‘ふれあい’船

2011-11-23 09:22:04 | 船頭
昨日はふたたび韓国から30名の団体のお客様がお越し下さいました。

なぜか?韓国からお越しのお客様をご案内する機会が多い私ですが、
この日も韓国独特のテンション、いわゆるコリアンパワーが炸裂します。

舟が出航してしばらくすると、一番前に座っていた男性が
「歌をうたいま~す!」と突然、立ち上がりました。

船頭が「歌うなら‘カラオケ’がありますよ~」といつも舟に溜まった水を
かき出す「水桶」を差しだすと「お~おっ、カラオケ!」とその桶を持ち
歌いだします!男性が歌いだすと皆さん、手拍子をして盛り上げます。
このあたりは日本も韓国も変わりませんね。

歌い終わられると今度は舟の操船に挑戦!
わけのわからない叫び声で櫂を漕ぎます。
櫂をひと引きするごとにテンションは段々あがります。

最後はみんなで「オ~オ~オ~」と独特の音頭をとられます。

私は当然、ジェスチャーを交えた独特の船頭‘ネタ’で
対抗し盛り上げます。舟はまたまた大盛り上がりの最高潮へ!

楽しい日本・京都の船旅です!

少し、落ちついたところで、ある男性が「それは?」と指を差し話掛けてきました。
実は、今、私は船頭衣であるハンテンに空手で使っていた黒帯を締めて
操船しているのですが、帯に刺繍で‘米国極真空手道連盟’と縫ってあるのが
目に留まったのでしょう。「おおっ‘キョクシン’!」と叫ばれました。
「KARATE、キョクシン?」

韓国では極真空手は有名で創始者の「大山倍達」は超有名人なのです。

男性は韓国の国技・テコンドーをされているとのこと。
しばらくマニアックな武道ネタで盛り上がりました。
言語は片言の日本語と韓国語で~

舟を操船しながら他国の人々と交流ができるのが、こんお仕事の
もうひとつの楽しみですが、昨日も本当に‘小さな’ものですが、
いい国際交流ができたと思います。

我々は観光という仕事を通じて、人と人が顔を見合わせながらの
国際交流でお互いの理解を深め、日本に対する好印象を持ってお帰り
いただくことが、役目だと感じる経験でした。

さて、今日はどこの国の方がお見えになるか?

今から楽しみです!

保津川に架かる希望の‘虹’

2011-11-20 22:02:38 | 船頭
今日の夕方、保津川に美しい虹が架かりました。しかも二重の虹が!

秋独特の冷たい‘しぐれ雨’に誘われて保津川の両岸に架かった虹は
借景となる牛松山と奥の愛宕山をもまたぐ大きなもの。
ハッキリとした七色の美しい虹に、3度目の操船での疲れも
一気に吹き飛びました。

昨日は、激しい雨足と強風の中、増し水濁流で午後2時に川止め=運航中止へ。
1日で100艘を超す舟が流れるはずの11月の第三土曜。
船頭も嵐山からトンボ返りを繰り返し、目の回る忙しさになるはずの日。

「雨さえ降らなければ…」恨めしい気持ちで見上げた空に、今日、虹が架かる。


今年は、梅雨に台風、週末毎の雨降り…という天候不順に祟られた年でしたが、
ここにきて秋シー​ズンまで雨に‘ダメ押し’を喰らわされるとは…
意気消沈しそうになっていましたが、鮮やかな色彩の虹を眺めていると
いつまでも下を向いているばかりでは、何も変わらない。
過去は振り払い、前を向いて立ち上がろう!という気持ちが沸々と
沸き起こりました。

どんな激しい雨でも、うねるような荒波でも、
やまない雨はなく、波も穏やかになります。

そして雨の後には美しい‘虹’が出るのです。

冷たく激しい雨の日でも、来て下さるお客様がおられます。

保津川を愛する気持ち、船頭の仕事への誇りを胸に
最高のサービスを提供し、保津川へ希望の‘虹’を架けよう!

保津川に架かる虹を見上げ、思いを新たにしました。


保津峡の紅葉が赤く色づきました!

2011-11-18 21:53:11 | 保津川下り案内
少し遅れていた保津峡の紅葉ですが、いよいよ葉に赤みがかかり、
見頃の時が間近になってきたのを感じます!

色づきはじめるこの時期の葉っぱには、徐々に多種な色が
浮かび上がり季節のうつろいをリアルに見る事ができます。

紅葉は葉先から鮮やかな赤に色づき、朱色、黄色、黄緑、緑
という5色を残しながら、秩序よく一枚の葉に並びます。

この五色紅葉が、眩しい秋の陽光に映え、まるでライトアップでも
している様に浮き上がる様は、見る人の目はもちろん、
心まで癒してくれるような美しさです。

川沿いの斜面という場所に生えている保津峡の木々たち。
生存する条件としてけして恵まれたものではありません。
年、数回は起こる洪水に晒され、葉はもちろん根っこまで
はがされそうになる激流にながら耐え抜いてきた木々ばかり。

しかし、その分、大自然の環境に鍛えあげられた野生の強さを
感じさせる野趣にとんだ美しさをかもし出します。

無造作に鉄道(トロッコ列車)の擁壁の割れ目から枝を伸ばし
赤々と紅葉する木々をみていると、その逞しさに見ている
者が励まされるような力強さが伝わってきます。

この荒々しくも美しい紅葉こそ、保津峡ならではの紅葉風景なのです。

さて、五色紅葉が見られ出すと、保津峡の紅葉本番はもうすぐです!

野趣にとんだ燃えるような真紅の紅葉風景は、保津峡のモミジ、カエデたちが、
いのちの炎を燃やしきろうとする赤さでもあります。

若々しいまぶしい新緑の葉として生え、厳しい自然と対峙し
耐え抜き、今、力強く色づく保津峡の紅葉。

多忙な日常を暫し忘れ、大自然が演出する四季の移ろいに
その身をゆだねてみてはいかがでしょう?

保津峡の紅葉がそろそろ見ごろを迎えます。

2011-11-17 23:20:26 | 保津川下り案内
朝晩の寒暖の差は大きくなってきたことで保津峡の紅葉は
一気に進み、赤みを帯び色づき始めてきました。

この調子なら今週末から来週にかけて、いよいよ待ちに待った
紅葉の見頃を迎えることになりそうです。

朝日のまぶしい日光に照らされる紅葉の鮮やかさと
午後の西日を受けてしっとりとした艶やかな紅葉は
同じ木々の葉でありながら刻により違った表情を見せ
秋の情緒を一段とかもし出してくれます。

深い渓谷を縫うように流れる保津川の舟に揺られながら、
移りゆく山々の景色をゆっくりとご堪能下さい。


秋深まる保津川下り最も大切なこととは???

2011-11-16 00:00:16 | 保津川下り案内
この秋一番の冷え込みとなった今日、保津峡の紅葉も一段と進み
鮮やかな色彩が織りなす山景色へと移り変わってきました。
そろそろ、保津峡の紅葉も見ごろ近しです!

そんな美しい風景をめでながら川下りを楽しんで貰うために
知っておいていただきたいこと、それは乗船前に必ずお手洗いを
済ませて頂くということです!

「なんだ~そんなことか~」と侮ってはいけません。
今日も現実にありました。

「おい、船頭、この舟にはトイレはないか?」とおじさん。
「すいません、ございませんのです・・・」と私。

「それぐらい、舟に付けて置け!」とのキツイお叱りも。

さてさて・・・保津川下りの舟は嵐山までの所要時間が約1時間40分。
その間、トイレ休憩は原則ありません。というか、峡谷の山の中に
トイレは設置できませんし、もちろん小型舟ではそんなスペースは
ございません。

「途中で舟を停めればいいのでは?」と思われるかもしれませんが、
川を下る道中は、急流箇所も多くにわかに舟を停船させる場所も
なかなかないのです

男性なら緊急事態として、最悪、舟の最後部から用を足す事も可能では
ありますが、舟は揺れるので危険もあります。また、女性は不可能・・・
まこと、辛抱できない場合は、舟が着岸できる安全な場所まで
辛抱いただき、その場に着岸後、山の大自然の中で用を足して
いただくとなると、結構、騒動になることも・・・

そうならない様に、必ずお手洗いは乗船所で済ませ下さい、お願い致します。
乗船場には1Fと2Fにトイレ場所を設置しております。

今日の様に冷たい風が吹く日や小雨が降る日だけではなく、天候のよい日でも、
午後2時以降に出航する舟なら、峡谷の中は日が陰り寒く感じる日もあります。
十分、ご注意くださいね。

お手洗いを辛抱しながら、舟に乗っていても楽しさ半減以下ですね。

昼食の宴会なので飲み過ぎた方などは、正露丸などを呑んでおく事もいいでしょう。

せっかくの紅葉した景色です。どうせなら美しい山々の風景を存分に楽しんでいただきたい。

何卒、よろしくお願い致します。

保津峡の紅葉も色づきはじめました!2011、燃えたぎる秋へ!

2011-11-14 22:42:49 | 保津川下り案内
ここ数日、朝晩の冷え込みにより保津峡の紅葉も一気に色づきはじめてきました。

ここ数年は、11月中頃から色づきはじめるという「遅い紅葉」が
続いていましたが、今年もどうやら?そのパターンのようですね。

保津峡ではトロッコ列車沿線沿いの若いもみじから、赤みを出してきますが、
今日下って行くと、鮮やかな紅葉風景の始まりを感じさせる木々の色に。

色づきはじめのモミジは、葉の先から赤くなり、一枚の葉に
赤、朱、黄、黄緑、緑という五色が入る、自然の営みを垣間見られる時期。

2~3日もすると葉は深く鮮やかな赤色と変わり、
これぞ‘大自然の中のもみじ’という力強さを感じさせてくれます。

また、保津峡では‘けやき’や‘さくら’などの木々も朱色や茶、赤に色づき
緑の木々と相まって見事なコントラストを描き出して美しい風景です。

今週末あたりには‘もみじ’も色づき、そろそろ嵐山~保津峡は
燃えたぎる秋‘紅葉’の季節を迎えるでしょう!

明日13日は嵐山・渡月橋上流で「もみじ祭」が開催されます。

2011-11-12 23:32:37 | 京都情報
京都の秋も徐々に深まり、明日は嵐山に紅葉の見ごろを告げる
恒例のお祭り「嵐山もみじ祭」が渡月橋上流の大堰川畔で開催されます。

嵐山もみじ祭は、百人一首で知られる小倉山の紅葉の美しさを讃え、
この地域一帯を守護する嵐山蔵王権現に感謝を捧げるため、
昭和22年(1947)から始められ、毎年11月の第二日曜日に行われます。

祭では大堰川に、龍頭船(りゅうとうせん)や鷁首船(げきしゅせん)などの
飾り舟が浮かび、舞楽奉納や狂言、平安管弦など、当時の平安貴族が好んだ
古式ゆかしい芸能が船上で披露されるなど、平安絵巻から抜け出したような
優雅な舟遊びが再現されます。

また、河畔では、島原太夫による「おいらん道中とお点前」という江戸時代の
花街の光景を彷彿とさせる絢爛豪華なイベントもあります。
太夫が歩く姿やお点前の所作はうっとりするような美しさです。
お手前祭のメインとなるのは午後の部・午後1~2時。

毎年、もじみ祭には見物客やTV・新聞等のマスコミ関係者が大勢詰めかけ、
大堰川畔は人、人、人で埋め尽くされます。

悠久の時空を越えて甦る優雅で華やかな平安時代の「川のお祭り」。

祭の最中に保津川下りの舟も上流から下って来るので、タイミングが
合えば、舟の上からもみじ祭をまじかで見物できるかも?

嵐山と大堰川で繰り広げられる歴史ロマン。京の雅に触れる祭・嵐山もみじ祭。

保津川下りとセットで、是非、お越し下さい。


「もみじ祭」に浮かべられる船  典曲を演奏する「筝曲小督(こごう)船」
  舞楽と雅楽を演奏しながら舞う「平安管弦船」
  即興で今様歌をつくり歌い舞う「今様船」
  音楽に合わせて花を生ける「京楓流いけばな船
  
  鯉と亀を飾った神輿をのせた「松尾大社船」
  元との貿易で造営費を捻出した「天龍寺船」
  黒木の鳥居に小柴垣を船上にのせた「野宮船」
  狂言装束の「嵯峨釈迦堂船」

  菊の花で飾った「大覚寺船」
  時代劇俳優が乗る「東映太秦映画村船」 など。

舟遊び/10:30~12:00、13:00~15:30 ※雨天中止 .