保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

台風15号の影響で保津川が大氾濫!!

2011-09-21 09:31:22 | 船頭
台風15号の影響で保津川が避難判断水位となる大氾濫となっています。

遊船社屋が建つ亀岡保津町にも避難指示が出る模様です。

川幅が狭小部となる保津峡の谷では、6m81㎝(9時20分現在)の水位を
記録し、7mという想像を超える勢いで水位上昇をしています。

2004年の台風23号の悪夢がよみがえるほどの大氾濫です!

本当に大変なことになりました・・・・

10年に一度、何十年に一度、などと災害については語られますが
最近ではこのサイクルも早くなってきているのではないか?と感じます。

これだけ水位が上昇すると、渓谷の状態が心配です。
土砂崩れはもちろんのことですが、川岸の巨岩や川底がどのように
変わっているが大変、気になるところです。

一時も早く、雨がやみ、川の水位が減水することを祈らずにはいられませんが、
水が引いた後の川の状態がどの様になっているか、とても心配です。

2004年の時は20日近く、舟を出すことができない状態を余儀なくされたわけで・・・

近代科学文明が発達した現在において、このような自然の猛威の前には、
今も昔も変わることなく人間は、ただ、祈ることしかできません。

今は只々、この台風がこれ以上各地に被害を及ぼさないように、
そして、早く収まってくれるように、天を見上げるしかないようです。

保津川筏復活プロジェクト2001、無事終了!

2011-09-10 23:28:42 | プロジェクト・保津川
本日、保津川下り乗船場対岸で開催された
保津川筏復活プロジェクト2011は、
盛況のうちに無事終了いたしました。

来場者はなんと250人を超えたとのこと!

お越しいただいた皆様、ボランティアスタッフとしてお手伝いいただいた皆様、
また関係団体各位には感謝!感謝です!

筏の組みから試乗体験を担当した船頭のみんな、おつかれさまでした~

さすがに今日は疲れモード100%・・・

なので、とりあえず報告まで。

詳細は次回に投稿していきます。

同志社大学の学生さんが保津川の筏組み調査に来られました。

2011-09-07 23:51:38 | 京都大学
今月の10日に保津川河川敷で開催される「保津川筏復活プロジェクト2011』を前に今日、
同志社大学の学生さんが、亀岡市の文化資料館へお越しなり、筏の組み方と構造などの
事前調査をされました。

調査協力として筏の指導には同プロジェクトリーダーである
河原林洋京都大学東南アジア研究所・研究員(保津川遊船企業組合所属)が担当、
私が助手を務めながら、実物の保津川筏をつくり、構造等の実地講義を致しました。

学生さんたちはNPOプロジェクト保津川の理事でもある早田和仙氏(同志社大学専任講師)
の講座クラスの皆さんで‘実学’に主眼を置いて学ばれています。

今日は、市文化資料館のガレージをお借りして実物の筏を2連(2つ)組み講座です。
丸太を並べ、カスガイの入れ方や藤蔓の結び方など実際の組み方の解説と体験までをしてもらいました。

筏を組むことはもちろん、木を藤蔓でくくるなんて作業は初めてのこと、
みなさん、慣れない手つきで悪戦苦闘しながらのチャレンジです。
特に筏の舵となる「カジボウ」の組み方は複雑で何度も失敗しながらやり直します。
わからないところは熱心に質問しながら、熱心に作業に取り組まれる姿は好感が持てました。


筏は約1時間ほどで完成。保津川を実際に流れていたスタイルの筏2連ができあがりました。

出来上がった筏を前に、学生から構造や将来展望など様々な質疑が出されました。
河原林研究員と私でわかることは丁寧にお答えさせたいただきました。


完成後、筏はバラシて、元の丸太に戻します。
そして、杉皮などで散らかったガレージを、みんなでお掃除して今日の事前調査の講座を終了いたしました。


さて、10日はいよいよ本番!保津川へ筏を浮かばせます。

今日お越しなった学生さんたちは、そこで今度は筏に乗る体験をされる予定です。

台風通過、自然と生きる風景。

2011-09-04 15:54:37 | 船頭
昨日に通過した台風12号の影響を受け、京都の保津川も
河川水位が急激に上昇し、狭小部の渓谷内では4mを超える
危険水量になっています。

雨の峠は越えたものの、河川水量は以前、増水傾向にあります。

保津川下りは台風に伴う強風の影響もあり2日より運休とし
対岸に係留している舟も堤防裏に避難させてあります。

レッカーとトラックで係留場(川岸に浮かべ、つないである)から
舟を運びだし堤防裏の広場へ移動し避難させます。
横並びに置かれた舟は流れる舟が一艘もない様にお互いをロープで結び合い
ガードレールの柱など固定された物に巻き付け、流出を防止するのです。

「陸の置かれる舟」
この堤防裏の広場に避難され、つないである保津川下りの舟の風景は、
保津大橋がこの場所に架かって以来、保津川の増水時では
おなじみの風景になりつつあります。

水運が残るまち、流域の風景がここにもあります。

自然の猛威に対峙し、時に避難し、また壊されることがあっても
再び立ち直し、歴史をつなげてきた川流域の風景は、
自然とともに生きてきた人間の記憶の風景でもあるのではないでしょうか。

ノロノロ台風の接近に警戒下さい。

2011-09-02 15:23:51 | 船頭
強い勢力を維持しながら北上している台風12号。

今夜には四国へ上陸する可能性が高くなってきました。

今日はその影響で保津川下りは運休となりました。

遊船では、今後の台風の進路を注意深く観測するとともに
舟の避難や川沿いに建つ乗船場の安全確保に務めなくてはならず
気を許すことはできません。
しかも、この台風は速度が遅く、暴風雨に長時間見舞われる恐れが
あるとのことで、河川の大氾濫やがけ崩れ等にも最大の警戒感を
高めなくてはいけません。

自転車くらいのノロノロ速度で、ゆっくりと進んでいる台風12号ですが、
保津川でも徐々に風雨が強まりつつあり、大きく揺れる山の木々の姿を見ると
台風が確かにこちらに接近し向かってくるのを感じます。

報道によると、台風のノロノロ速度の原因は、日本の東の海上から
張り出している高気圧の影響らしく、高気圧からの風の吹き出しに押され
台風の進路を遮るため、迂回ルートとして四国→日本海へ抜ける動きをしているらしい。
また、台風を押し流す「偏西風」が日本から北の方へ離れてしまったために
早い風に乗れなかったことも影響しているそうです。

このように自然の条件的には悪い状況で列島上陸の可能性が高まった今回の台風12号。

はたして2004年の台風23号の悪夢が保津川を襲うことのないように…祈ります。

これからの台風の状況にとても憂慮する次第です。

自然の猛威を侮ってはいけません!

皆様も十分、お気を付け下さい。

台風12号がこちらに接近しています!

2011-09-01 07:12:53 | 保津川下り案内
これは非常に‘マズい!’です!

大型で強い台風12号が、その勢力を保ちながら私の住む京都へ向かています!

1日午前3時現在、日本の南海上をゆっくりと北西へ進んでおり、
このままだと3日(土曜日)の未明には近畿地方へ上陸する恐れが
出てきました・・・

このコースなら保津川も直撃!

この台風の北上にともない湿った空気が流れやすくなるため、明日あたりから
雷を伴う非常に激しい雨が降る恐れもあることから、保津川下りの運航にも
大きく支障ができることは必至です!

気象庁によると、台風の中心の気圧は965ヘクト・パスカル。
中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートルで、
中心から半径190キロメートル以内では風速25メートル以上の
暴風となっているそうで、相当強い台風です!

近畿では250ミリの降雨量が予想されいます。

この通りなら、保津川下りも船頭の用語でいうところの
「川止め」という運航中止状態に確実になることでしょう。
保津川下りへのご乗船を予定されている方は、遊船HPなどで
事前に確認をとられることをおススメいたします。

また、西日本から東日本の太平洋側にかけて大雨の予報も
出されています。それらの地域にお住まいの方には
河川の増水、氾濫には十分注意してください。

川は一気に増水します。
とくに視界の悪い夜には、河原や川岸には近づくないようにしてください。

また、普段小さな支流の川であっても、危険です。ご注意ください。

奇しくも今日9月1日は「防災の日」です。

「大丈夫だろう~」という油断と「こうあってほしいな~」
「こうなるはずだ~」という希望的観測で行動するのではなく
自然の猛威には常に「最悪の事態」を想定した備えと心構えを
もって行動してくださいね。

台風一過ともいいます。

台風が通過して後は、爽やかな澄んだ初秋の青空が広がることでしょう。

保津川も最高の水量となり、豪快で迫力のある「川下り」を
体験していただける条件を迎えます。

是非、川の状況や運航の情報を収集され、お越し下さい。

台風通過後の青空の下でお会いしましょう!