保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

川の水位が早くも減少。明日から「川作業」開始!

2008-07-31 23:22:34 | 船頭
4日前に降った豪雨で、水位が大幅に上昇した保津川。

その後、豪快でスリル満点、爽涼感いっぱいの川下り
を楽しめたのですが、ここ数日の真夏日続きでまたまた
水位は減少してきています。

3日前、80cmあった川の水量が今は-8cm!

いくら、夕立ちという一時雨での増水とはいえ、
この水量の減り方はちょっと早すぎです。

明日になればもっと水位が減少することが予想され
急遽、先日の増水で荒れた川底を整備する作業「川作」
が行われることが決定しました。

川作とは、水位減少に伴い川底が浅くなり、舟が通り難く
なった‘瀬’の各所に特殊な工法を施し、安全な水路を
確保する為の作業で、毎回1チーム6人の船頭で編成されます。

川瀬に引っ掛かっている邪魔な石を退けたり、底岩に舟底が
当り壊れないよう、太い一本丸太をかますなど、力が必要な
荒い作業となる為、主に中堅・若手の船頭が作業に当ります。

作業場所は、川の中でも急流ポイントで行うことが
多く、気を許すと足元を流れにすくわれ、作業員が
急流を流される恐れもある危険な仕事でもあります。

明日から8月。
夏休みも中盤をむかえ、この夏一番の人出となる
お盆が控えていることから、完璧な安全航路を確保
する必要があるので、この川作業はこれから
連日続くことになりそうです。

猛暑といわれる今年の夏。

船頭たちの疲労度もピークとなってくるこの時期、
くれぐれも作業には最善の注意をはらい安全に
取り組んでほしいと思います。

我がルーツをたずねて・・・清滝へ。

2008-07-31 01:17:31 | シリーズ・京都を歩く
京都市右京区にそびえる京都一高い山・愛宕山山麓に
ひっそりと佇む渓谷の山里が‘清滝’です。

‘ほととぎす 嵯峨へは一里 京へ三里 
水の清滝 夜の明けやすき’
と文豪・与謝野晶子の「みだれ髪」にも詠われ,
かの文人たちが愛した里・清滝は、江戸初期より
愛宕参りの宿場として栄えたところです。
今でも毎年7月31日には「愛宕千日詣り(まいり)」
といって31日の夜から1日の早朝に山頂の愛宕神社に
参れば「一日で千日分の利益ある」といわれる
祭事に多くの参拝者で賑わいをみせます。

実はこの渓谷の山里・清滝こそ、我がはっちんのルーツを
知る大切な場所でもあるのです。

我がはっちん家は江戸時代元禄年間に大阪の和泉州からこの清滝
に移り住み、愛宕参りで旅館に宿泊される方の寝具等をレンタルする
家業を始め、父が子供の頃までこの清滝に本家を置いていたのです。

写真の左側の民家がはっちん家の先祖の家です。
屋号も「和泉屋」」といい第二次大戦前までは
愛宕名物「しんこ」の茶店としても繁盛したそうです。

しかし、戦後、鉄道の廃止などで交通の便が悪くなり、
愛宕参りは衰退、宿場まちとしての清滝も寂れていく
運命となりました。

我が祖父も戦前~戦後までの一時期、清滝集落眼下を流れる
清滝川(保津川の支流)で、材木を嵐山まで流す筏師として
生活を支えていました。

祖父が清滝川から保津川を筏で流した、同じ保津川を
孫の私が船頭として仕事をしているのも、何か深い因縁
めいたものを感じずにはいられません。

さて、清滝ですが、この地域が最も賑わっていたのは
清滝のシンボル「赤橋」といわれる「渡猿橋」ができた
昭和初期といわれています。

この橋ができたのが昭和13年のこと。
橋が付いた当日、神官の先導により、大勢の人で
「渡り初め」の儀式が賑やかに執り行われたそうです。


当時、嵯峨から開通した愛宕鉄道の拠点駅が清滝にでき、
清滝からはケーブルカーで愛宕山山頂まで登れたのです。

今の清滝川左岸の水力発電所がある所には遊園地があり、
高雄や保津峡へのハイキングコースとして、休日には大変な人出で、
愛宕鉄道はケーブルカーとともにピストン運転をしていたほどの
賑わいをみせていたのです。

また、冬には愛宕山スキー場がオープンし、スキーヤーで
ケーブルカーの駅には長蛇の列ができていたそうです。

そんな人気スポットであった清滝を戦争という暗い雲が覆いました。

戦火が激しくなった昭和19年から20年、愛宕鉄道は全線廃止となり、
線路など一部資材は軍備資材として転用され、鉄道のトンネルは
軍事工場として使用されることで封鎖されたのです。

その後、鉄道は復旧されることなく、それまでの隆盛が
ウソの様な鄙びた里として今の姿を残しています。

この清滝の衰退とともに、はっちん家も京都市内へ
移り住むことになり、今に至っています。

今、こうして我がルーツ清滝に来て、この赤橋の上から
見える清滝の集落を眺めていると、当時の隆盛が幻のごとく
よみがえってくるように感じるから不思議です。

さて、明日は「愛宕千日詣り」です。

しばし、清滝に当時の隆盛がよみがえります。

「華やかなりし清滝」の姿、我が先祖の営みを想像しながら
明日の「千日詣り」眺めてみたいと思うはっちんなのです。


☆「愛宕千日詣り」

大宝年間(701~704年)に僧泰澄と役小角により神廟が建てられ
建祀された愛宕山頂に立つ愛宕神社。7月31日の夜半から8月1日に
かけてこの愛宕神社に参拝をすると、千日分の功徳があると云われて
います。これは、昔は遠い山上にある「愛宕神社」まで詣ることが
なかなか自由にできなかったためにつくられた習慣とも云われ、
祭神は「火伏せ・防火鎮火の神様」として信仰を集めています。

三歳までの子供が詣るとその子一代火難から免れるという言い伝え
もあり、お子様連れで登山される方も多いのです。

山頂までの参道を「おのぼりやす~」「おくだりやす~」
と言ってすれ違う人同士が声を掛けあうのがお約束です。

☆交通はJR嵯峨嵐山駅から京都バス10分、バス停:清滝下車
 登山口から山頂まで徒歩約120分 。
車では新丸太町通りを嵯峨清滝道へ一路清滝へ
 駐車場あり(有料80台) でも狭い谷あいの地域なので
 かなりの混雑が予想されます。

尋常でない保津川の豪雨。

2008-07-29 00:04:19 | 船頭
連日の炎天下で水位が減少し続けていた保津川に今日、
稲妻を伴う猛烈な集中豪雨が降り、一気に水位が上昇
今では舟が出航できる最高水位を大きく上回っています。

正午までマイナス13センチだった今日の保津川。
それが2時間後に約90センチも上昇するという
異常な増水の仕方をしました。

遊船事務所では、尋常ではない降り方に即運航中止を
判断したほど。

その後「大雨洪水警報」が発令された様です。

今では雨もあがり、水位も激しく減少し続けていますが、
明日の運航は今のところ、判断がつかない状態です。

明日の運航情報については、このブログでも
報告させていただく予定をしておりますので、
参考にして下されば幸いです。

しかし、最近の夏における雨の降り方は
旧来の日本のそれとは異なり、亜熱帯地域
の様な感じがします。

これも地球環境の変化がなせる業なのでしょうか?



涼しい川下りなら、最終便がオススメです!

2008-07-26 22:47:20 | 船頭
灼熱の太陽が照りつけた今日の保津川。

脱水症状を防止する為に、船に持ち込んだペットボトル
のお茶もあっという間に飲み干してしまうほどの暑さ。

舟には日よけの屋根がつけてあるものの、渓谷に吹く風も
生温く感じるこの時間帯には、お客さんもお疲れモードの
様です。

‘涼’を求めての川下りも、今年の暑さには参ってしまいそうです。

そんな暑い~「今年の夏」の川下りですが、保津川下り本来の
‘涼しい川下り’を楽しみたいという方にオススメなのが
午後3時30分の最終便です!

厳しかった日差しも傾く午後4時。

渓谷の山影が川面を覆い、灼熱で温められた空気も
徐々に冷えていき、水面を渡る風が涼やかに感じる
時間帯がこの最終便です。

私も今日、最も暑い時間帯といわれる12時~2時の
便と、最終便の2回の乗船を行いましたが、
「これが同じ日の乗船だろうか?」と思うほど
最終便は涼しいものだったのです。

最終便にはトロッコ列車なら「嵯峨野11号」嵯峨駅14:50発
に乗って来られると乗船する事ができます。

時間に余裕のある方は、絶対にこの最終便がオススメです!
一度、ご乗船してみて下さいね。


今年は酷暑?熱中症対策は十分に。

2008-07-25 20:46:56 | 船頭
梅雨が早く明けた京都は25日間真夏日が
続くという猛暑、いや酷暑と呼ぶ方が
ふさわしい夏になっております。

梅雨の後半が早まったことで例年より降雨量が少なく、
保津川の水位も大幅に減少、我々‘船頭ことば’で
いうところの‘干川’(ひかわ)となっています。
干川という語源は「干乾上る」からきているとか。
とにかく、川の流れが弱い分は人力で補い操船しなくて
ならないので、当然地力と運動量は上がり、私達船頭に
とっては肌を焦がす炎天下のなか、近年にない
厳しい‘夏’を過ごしています。

船が嵐山まで着く時間も通常1時間30分のところが
今では約2時間は掛かる‘長旅’となっております。

そんな中、夏休みが始まった先週末の連休には一日三回も
下るという操船が2日も続き、腰痛で長期休暇をしていた
私にとっても相当きつい現場となりました。

週間天気予報をみると、当分まとまった雨も降りそうになく
どうやら今年は相当の覚悟をして仕事に望まなくては
ならない‘夏’になる予感です。

この酷暑で最も注意するのは熱中症です。

熱中症予防にはなんといっても水分補給と睡眠が最も大事。

仕事で大量に出る汗と一緒に体から塩分が発散され
減少するので、水筒のお茶には塩を混ぜ持ち歩き、
渇きを感じる一歩前に水分補給を心がけていますし、
帽子もキャップスタイルからすっぽりと頭部を囲うことが
できる笠スタイルに変えようかと思っています。

保津川下りの夏休みはこれからが本番です。

体のケアーとリカバリー対策に十分気を付けて、
この厳しい‘酷暑’を乗り切りたいと思っています。

花子師匠も御用達~保津川下り帽子。

2008-07-24 17:53:06 | 映画・芸能界
ますます、とどまるところを知らない
芸能界の保津川下り帽子旋風!

今度はお笑い界の大御所「宮川大助花子」の
花子師匠に被って頂きました。

現場でご一緒された酒井敏也さんを通じて
プレゼントして下さいました。

大変気にいって頂けたようで、私もうれしく思う次第です。

保津川下り帽子‘よしもと’でも流行るといいですね!


押忍!男組〓斯道会はっちん

酒井敏也さんには‘夏’仕様のハット帽子を進呈!

2008-07-23 13:35:01 | 映画・芸能界
七味公演「ハイ!ミラクルズ」に出演の酒井敏也さんに
保津川下りの‘夏’仕様のハット帽をプレゼント。

もう在庫がこの一つになったハット帽、サイズが小さくて被りきれません~

でも、これが逆に‘面白い~’と好評だとか。

今、芸能界に‘保津川下り帽子の流行をもたらし続ける敏也さん。
さすが真打ちは一歩先を行ってますね!
これからもよろしくです。

斯道会押忍!男組〓はっちん


押忍!男組〓斯道会はっちん

南野陽子さんへ保津川下りグッズをプレゼント。

2008-07-22 10:38:35 | 映画・芸能界
「劇団ダンダンブエノ」の舞台公演
「ハイ!ミラクルズ」に出演中の
女優・南野陽子さんに保津川下りの帽子など
オフィシャルグッズをプレゼントしてきました。

今回、プレゼントしたのは保津川下りの船頭が被る
キャップ式の帽子(非売品)や代々船頭御用達である
保津川の帆布カバン、船頭キティーにクリアファイル
など5点。

共演者の酒井敏也さんが舞台稽古の際に保津川帽子を
被られているのを見て、気に入って下さった南野さん
からのリクエストで今回、進呈という運びになりました。

公演終了後、酒井敏也さんと南野さんの楽屋へ訪問し
直接、お渡しして参りました。

最後に保津川帽子を被りカバンを持っての
記念写真まで撮らせていただくことに。

「子供の頃両親と、2度ほど保津川下りに行きました。
自然がいっぱいで景色がよく、とても楽しかった思い出
があります。」と語って下さった南野さん。

またこのブログへの公開をお願いすると「いいですよ~」
と、快く承諾して下さるなど、外見の美しさだけでなく、
気さくで明るくハートのやさしい、とても感じいい方でした。

舞台公演いよいよ終盤です。

体調には十分気を付けて、素晴らしいフィナレーを
飾ってほしいと思います。

☆「劇団ダンダンブエノ」・七味公演「ハイ!ミラクルズ」
作 福原 充則さん(ピチチ5)演出 近藤 芳正さん
演出補 福原 充則さん(ピチチ5)
劇中歌作曲 谷川 賢作さん
振付 前田 健さん

出演  南野 陽子さん/光石 研さん/前田 健さん/
    峯村 リエさん/酒井 敏也さん
   /山西 惇さん/近藤 芳正さん

7月24日(木)盛岡劇場 メインホール MORIOKA 19:00~
      〒020-0873 岩手県盛岡市松尾町3番1号 
      電話:019-622-2258
      盛岡駅からタクシーで10分。
      盛岡バスセンター下車徒歩5分/
      南大通一丁目下車徒歩2分

7月26日(土)いわき市芸術文化交流館アリオス 16:00~ IWAKI
       〒970-8026 福島県いわき市平字三崎1番地の6
       TEL.0246-22-8111
       JR常磐線「いわき」駅南口より徒歩15分

明日は保津川下りの‘TVーday’です!

2008-07-19 21:20:47 | 船頭
明日20日(日)は保津川下りの放送が2番組あります。

まずは「にっぽん菜発見ーそうだ自然に帰ろう」
午前9時30分から「ABC朝日放送」
全国の四季折々の姿とその地域の旬の食べ物を紹介する
番組で、石塚英彦さんが京都の‘涼’を求めて
保津川下りを体験されます。

また、午前10時からはNHKテレビ「いよっ!日本一」
で、最年長船頭が今年入社した新人船頭を育てていく
日常を、お笑いコンビ‘デンジャラス’のお二人が
ユニークな視点で紹介していきます。

どちらの番組も、今の‘保津川下りがわかる’そんな
作品になっていると思いますので是非、ご覧下さい。