保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

保津川に‘秋’を感じさせる‘風’

2007-09-30 21:50:11 | 船頭
保津川の‘秋’の気配は、川面に吹く‘風’
が運んで来る様に毎年感じます。

9月最後の日曜日となった今日の天気は雨。
気温も20℃を下回るという、11月上旬なみ気候。

先日までの真夏日を思わせる暑さがウソの様な
肌寒く感じる川の‘風’が、今年も保津川に
‘秋’の気配を運び、季節の変わり目を
私達に知らせてくれます。

保津峡の四季で一番いい季節は?と人から尋ねられたら
私は迷うことなく‘秋’と答えます。

峡谷の山々の峰に広がる霧、一層の深みを増す川の水。
白銀の水しぶきを眩しいばかりに照らす朝日。
澄み渡った青空が目に沁みる峡谷の空。
日暮れの峡谷に、もののあわれ、寂しさすら感じる夕暮れ時。
そして、日光に映え、艶やかさと野趣さで錦絵のように
彩られる山の紅葉。時雨に濡れる赤さは秋の風情を漂わす。

そんな保津川の‘秋’が、今年もやってきます。

我々にとっても、いよいよクライマックス!
今年最後のステージが開演間近であることを
川に吹く‘風’が感じさせてくれた‘一日’でした。

フランス高級旅行雑誌「Grands Reportages」の取材。

2007-09-29 22:29:55 | マスコミ出演
フランスの高級旅行雑誌といわれる
「Grands Reportages」の取材班が28日(金)
保津川下りにお越しになり、不肖私はっちんが
案内をさせていただきました。

「Grands Reportages」はフォト・ルポルタージュ
スタイルの旅行雑誌で、フランス国内で95000部
の発行部数を誇る、最高級の旅行雑誌だそうです。

「Grands Reportages」では、来年初頭に「日本特集号」
を出版する予定だそうで、日本の伝統と風習が色濃く残る
日本の観光地を紹介して回る企画取材で来られました。

取材では、保津川下りの運航の歴史を中心に、渓谷の自然や
川の形状、古来伝来の操船方法などを解説しました。

またフォト・ルポルタージュ雑誌ということで、
記者さんの他にカメラマンさんも同行されており
本格的な写真撮影も行なわれました。
どういう訳か?成り行きで案内役の私が船頭モデル
として被写体をやらされ、櫂を担いで歩くポーズや
太陽を見上げる顔アップなど、いろんなスタイルや
表情を要求され、約20カット以上の写真を
撮影されました。

お国柄なのか?それとも妥協を許さないカメラマン
としてプロ意識なのでしょうか?ポージングや顔の
表情などの実に細かい注文が出され、
少し戸惑いましたが・・・まあ~何とかこなしたと
いうところです。(有名なカメラマンだそうです)
でも、この写真が雑誌に載り、フランスの人達が
大勢ご覧になられるかと思うと、なんとも
気恥ずかしく感じます。

取材班はその後、400年続く保津川手こぎの和船
を体感取材するため、保津川下りに実際に乗船され
嵐山へと下って行かれました。

今回の取材は国交省の国際観光振興機構(JNTO)の
事業の一環として実施され、伝統と古来の風習が
生きる‘京都’をメインテーマに宇治と亀岡のほか
大阪、姫路、広島、松山などの各地も紹介されます。
亀岡では、海外から禅入門者が訪れる「宝泉寺禅センター」
とジョンレノンも宿泊した湯ノ花温泉「すみや亀峰庵」も
取材され、禅のエッセンスと温泉文化も紹介されます。

昨年12月、政府は観光立国推進基本法を制定し、
海外からの観光客の受け入れに本格的に取り組む意向
を示していること時、日本観光のアピールに保津川下り
も一役買えた感じがして、ちょっぴり嬉しく思った次第です。

消防署の救命救助講習を受講。

2007-09-28 19:15:06 | 船頭
27日の午後6時から亀岡市消防署3Fで消防署主催
の救急救命講習を受講し、応急手当と救命処置の
講習を受けてきました。

船運航中の不測の事態や川での人命救助に必要な専門的知識
と技術の習得を目指し、遊船組合では毎年受講しています。

講習ではまず、DVDにより何故、応急手当と救命処置を
知っておく必要があるのか?事例をドラマ仕立てで再現し、
医療専門家が解説をされます。

その後、実際に救急訓練用の人形を相手に実技を学びます。
私自身、3回目の受講になので、人工呼吸や
胸骨圧迫(心臓マッサージー)などの基本技法はマスター
していますが、今回はAEDという電気ショックを与え
心肺蘇生を行なう機械の操作手順と方法を新たに学びました。

以前は人工呼吸と心肺マッサージだけでも救命処置と
して十分とされていたそうですが、最近の事例では
AED使用を一般化することで救命率が飛躍的に伸びた
例が実証され、救命講習でも指導されることになった様です。

人が触れたら感電し危険といわれるAED。
訓練とはいえ、緊張感があります。

医学用語では、just four minute'という言葉があり
人が心肺が停止して4分が経過すると死亡率が一気にあがる
といわれます。
しかし、救急車が現場に到着する時間の全国平均が約6分
ということで、益々、発見者や周囲の人たちの救命手当ての
役割の重要性や期待度は人命を救う観点からも高いといえます。

アクシデント時の救命行動には4つの行動が必要となります。
119番への早い通報→救急車が来るまでに素早い応急手当→
救急救命士等による高度な応急処置→早い医療機関での処置。

これを‘救命のリレー’と呼び、このスムーズな連鎖により、
救命率は一気に上がり多くの尊い命が救えるという訳です。

保津川の様な渓谷地や川の上では、救急車の到着の遅れや
病院への搬送の困難さが容易に予想できます。
不測の事態などはあってはならない事ではありますが、
何事も‘備えあれば憂いなし’です。
学んだことを忘れず正確にマスターしておきたいと
思う次第です。

環境問題のウソ、ホント???

2007-09-27 00:02:47 | 船頭の目・・・雑感・雑記
最近、環境問題の知識を学ぶ為に読んだ本です。

それまで、信じて疑っていなかったことが、
実は真っ赤なウソ!だという論を展開している
本たちです。

たとえばペットボトルなどリサイクルが地球資源を
無駄使いし、環境を汚染するもの!
分別収集運動でゴミの捨て場が枯渇する!などなど・・・

おりしも今、国連で地球温暖化対策を協議するハイレベル
会合が開かれ、京都議定書に続く国際合意に向けた課題を
話し合っています。

地球環境に本当に必要な対策は何なのか??

環境問題って、私の様な小市民には本当に難しい~

お彼岸の入り、あだしの念仏寺へ~

2007-09-25 23:23:42 | シリーズ・京都を歩く
「彼岸の入り」に入ったというのに、まだまだ
暑い日が続いていますね。

お彼岸といえば・・・そうお墓参りです。
特に仏教徒ではない、我が家でもお彼岸には
家族でお墓参りをして、ご先祖さまを供養します。

我が家先祖の墓は‘あだしの念仏寺’にあります。

京都市右京区嵯峨野の小倉山麓の地、愛宕山の鳥居に
向かう参道にあるあだしの念仏寺は、約千百年前に野ざらし
になっていた土葬仏を、弘法大師が智山如来寺という寺
を建立し、埋葬して石仏を作り霊を慰めた場所で、
その後、法然上人の常念仏道場となり、念仏寺と称された。

今では観光スポットとして有名になった念仏寺ですが、
元々、この地は古来より葬送の地で、風葬からはじまり、
土葬となり、墓の代りに石仏を奉り、永遠の別離を
悲しんだ所で、明治時代は多くの無縁仏の石仏が
散乱埋没して、当時を知る人(祖父)の証言などでは
日中も薄暗く「少し不気味な場所」だったそうです。
観光雑誌の写真によく写されている、境内の多くの石仏や
石塔は、あだしの一帯に葬られた人々のお墓で、長い年月の
うちに無縁仏となり、この地に散乱埋没していたものを、
明治36年に集め。賽(さい)の河原に模して
「西院の河原」と名付け、整備したものです。

「あだしの」って珍しい呼び方は、儚さ、虚しさの意味で、
漢字では「化野」と書き、「生」が化して「死」となり、
この世に再び生まれ化る事、極楽浄土に往来する
願いを込めた意味だそうです。

先祖が嵯峨野出身の我が家は、いつからか、この
お寺に身内を埋葬することになり、御先祖さまの
お墓が西院の河原のすぐ近くに多く並んで建っています。

京都の嵯峨野と保津川、同じ観光地圏に観光業として
かかわっている今の自分に不思議な因縁めいたものを
感じながら「安全に仕事が続けられますように・・・」
と御先祖に祈るはっちんです。

ちなみに、寺に入る時は「墓参り!」と一言掛ける
だけで「受付」はフリーパス。
もちろん拝観料は入りません・・・

ミレニアムカップ07、チーム・キッズドラゴンが快進撃!

2007-09-24 21:34:01 | 空手・格闘技
今日24日(月)大阪府高槻市総合スポーツセンター
で開催された
「北大阪空手道選手権大会・ミレニアムカップ」に
我が斯道会空手道場のチーム・キッズドラゴンの
5選手が出場しました。

9月下旬だというのにこの暑さです。
大会会場となった体育館の中は蒸し風呂状態!
その厳しい条件の中でしたが、キッズドラゴン達は
会場の暑さ以上の熱戦を繰り広げ、好成績を収めました。

小学5年生の部で3位入賞者1名、
小学4年生の部で8入賞者1名、
小学2年生の部で8位入賞者1名
出場した5選手のうち合計3名の入賞者を
出すという活躍と見せてくれました。

特に5年生の鵜川選手は準決勝までの試合全てを
オールK・Oという快進撃を見せ、会場を沸かしました。

他の入賞者もK・O勝ちで上位へ進むなど、
我が道場が理想とする「倒す空手」で勝利できたこと
が何よりの今大会の成果だと思っております。

今大会より、我が道場では「チームキッズ・ドラゴン」
という大会選手を目指し、大会専用の練習メニューを
施す「特別クラス」を設立し、少数精鋭で望みましたが
その成果が少しですが、出てきている手応えを確認
できた大会になったと思います。

しかし、まだ上があります!優勝があります!
この成績に満足することなく、さらに精進修業を重ね、
次回はより大きく成長できる様に頑張って下さい。


保津川竹笠と信三郎帆布のコラボ・ルック!

2007-09-23 21:27:39 | 船頭
3連休なか日となった今日の保津川下りには、
約100艘の船が流れ、先週に続き
大勢のお客様がお越し下さいました。

でも少し残暑はましになってきていますが、
30℃を超える暑さはこの時期ではやはり異常。

暑さが厳しかった今年の夏。
今年のはっちんの船頭ルックは、昨年と一変して
‘竹笠’を被り、額には日本手ぬぐいを巻き
仕事についています。

TV「人生の楽園」に出演して以来5年間、
私はっちん夏限定のスタイルとしては、
白いパナマ・ハットを被り、その下の額には
「ナイキ」のヘアーバンドを装着するという
スタイルが定着していたのですが、今年からは
組合でパナマハット装着が禁止されたことから
一変‘純和風’の竹笠ルックに方向転換したのです。

そんなはっちんの竹笠ルックに強い味方が登場しました。
あの一澤信三郎帆布さんの布地を使った手ぬぐいです!

この手ぬぐい、先日、信三郎帆布さんから戴いたものです。

信三郎さんの「世界のカバン」という商品に使われている
布地だそうで、世界各国のカバンという文字が布地一面に
デザインされています。
信三郎さんの商品を求めて連日祇園のお店には
全国から大勢の観光客が訪れる、まさに京都を
代表するブランドの信三郎帆布の布地を額に巻き
仕事が出来ることは光栄です。

もうしばらく残暑が厳しい日が続くと思いますが、
信三郎さんから戴いた手ぬぐいを額に巻き、
保津川下りの竹笠を被るという‘純京都スタイル’
で残暑を乗り切りたいと思っています。

川ゴミ清掃に強力な味方、ラフティングボート登場!!

2007-09-22 19:35:56 | 保津川エコ・グリーン委員会
保津川の河川ゴミ清掃に強力な新兵器が登場!!

その新兵器って?そうラフティングボートです!

パワーボートの大手アキレス社製で、
全長3m10cm 幅約1.5m、ゴム生地には
最強度といわれるハイパロンを使用している
本格的なゴムボート。
昨日、購入先の広島の業者から送られてきました。

このラフティングボート、我々保津川遊船の
エコ・グーリン委員会で定期的に実施している
保津川のゴミ掃除の実績を評価して
遊船本部が購入して下さったもの。
大きな遊船の船では近づけず、また川岸から
では届かない、川の漂流ゴミにアクセスするために
以前から委員会で主張していたラフティングボートの
必要性を組合本部が認めてくれたのです。

このたび、小回りのきくラフティングボートを購入した
ことにより、保津川、保津峡のゴミ掃除は機動力が増し
効率性も上がり、よりきめ細かい清掃活動が期待できる
と思います。

今日の仕事終了後、ボートを膨らませ、試運転を
兼ねた点検を、乗船場で行いました。

エコ・グリーン委員会では、至急に川掃除の計画
をまとめ、来週中頃にはボートを使ったゴミ清掃
を実施する予定です。

試運転を前に、オールの漕ぎ方を確認するはっちんです。



横浜国立大付属鎌倉中学の生徒さんが保津川下りを研究。

2007-09-21 21:26:26 | 船頭
今日、横浜国立大学付属鎌倉中学3年生の6名が
京都自主研究学習の為、保津川下りを訪問下さり、
私はっちんが講師を務めさせていただきました。

同中学校では修学旅行を兼ねて京都の伝統文化を
研究する学習活動を実施されており、今回は
「京に生きる人々の心にふれる」というテーマで、
京都のSHOKU(食・職)を中心に現地調査するため
の訪問でした。

学校側からは事前に説明依頼願いに併せて
具体的な質問事項が14項目も挙げられており、
かなりレベルの高い事前調査がなされていること
が容易に窺える内容でした。

講義は保津川歴史パネルがある「展示会場」前で
行い、「歴史」と「操船技術」そして「自然」に
ついて約1時間、お話をさせて頂きました。
生徒さん達は保津川の歴史については事前にかなり
調べてられた様子だったので、模型を使用して具体的
な操船技術と自然の魅力とかかわりについての話を
重点にさせていただきました。

特に船頭の操船をマスターする為の修行方法や
船頭という職人社会のしきたりなどはかなり
関心度が高かった様に、話をしていて感じました。

みなさん、目線を動かすことなく熱心にメモを執りながら
聴講される学習姿勢には感心させられましたが、講義後
待合室にたくさん掛けられている芸能人はじめ著名人の
サイン色紙を見つけれると「えっ~OOさんも来てるの!」
「あれ、OOのサインじゃない?」と無邪気にはしゃぐ姿は
中学生らしくて微笑ましく感じました。

最後は保津川下りを実体験していただき、研究は終了。
まだ少し暑い日ではありましたが、保津峡の雄大な自然と
急流の爽快感は、みなさんに保津川下りの醍醐味と魅力を
たっぷり堪能していただけたものと思います。

同研究は研究発表後、調査結果を冊子にまとめられる
らしいので、完成したら是非、送って下さると嬉しく
思います。よろしくです。

朝日新聞さんが保津川下りの魅力を取材!

2007-09-20 23:56:31 | マスコミ出演
今日、東京から朝日新聞社の記者の方が乗船場
にお見えになり、保津川下りの魅力について
取材していただきました。

先ごろ朝日新聞で「日本の川下りで最も良かった所は?」
という購読者アンケートを取ったところ、人気投票1位に
私達の保津川下りが選ばれたそうです。
そのことを受け、東京から記者がお見えになり、人物取材と
実際に川下りを体験する事で感じた魅力を、特集版という
一面で大きく紹介する企画だそうです。

案内を兼ねた人物取材には不肖私はっちんが仰せつかり、
持論である「保津川の3つの魅力」
1、景観や急流という「自然」
2、400年継承されている「技術」
3、京を支えた水運の「歴史」
について語らせていただきました。
また、記者さんはこのはっちんブログをご覧に
なられた事で人物紹介として私自身のことも
ちらっと紹介して下さるとのことでした。

新聞記事は東日本を中心に紹介されるそうで、
これから秋の観光シーズンを前に、保津川が
流れる京都、近畿から遠い東日本地域に
いいアピールができるものと期待するところです。

また記載日が決定したらこのブログで案内しますね。