街中を色とりどりの鮮やかさで彩った11月も終わり、今日から12月です。
燃えるような赤さで目を楽しませてくれたモミジの葉も少しづつ散りはじめ
保津川にも「過ぎ行く秋」の物悲しさを感じる季節になってきました。
徐々に静寂を取り戻していく保津川の川面には今「水鏡」が綺麗に映し出されています。
秋の低い太陽に照らされた山の風景が、川の水面にできた鏡の中に切り取られたようです。
どちらが本物の風景写真かわかりますか?
目の前に広がる一枚の水鏡の中に、本物の風景が確かに存在しているよう・・・
世界は鏡・・・
ダ・ヴィンチもシェークスピアも鏡の中に映る世界に真実の姿を見た
川面に映し出される水鏡の世界は、少しの風が吹けば壊れる儚さを見せる。
心に映し出される聖なる思いも、ざわめくすきま風で脆くも崩れていく・・・
ありのままの姿とありのまま‘でない’姿を映す鏡。
自分の心の鏡には今、何が映っているだろう?
‘まさかさかさま’
そんなことを考えながら、川底へ竿を差す・・・
12月の保津川に映し出される水鏡は、見る人の気持ちを
素直にさせてくれる不思議な‘力’があります。
師走の慌しさを暫し離れ、川に映る水鏡に、今年あった出来事や
今の自分の姿を映してみてはいかがでしょうか?
♪ 光と影と表と裏 矛盾も無く寄り添ってるよ 私達がこんな風であれたら...♪
(Bank Band with Salyu「to U」より)