「おばんざい」は「お番采」の意
“おばんざい”とはおそうざいの事で皆さんもよくご存知のことでしょう。
晴れの日のお料理ではなく普段の日に食べるおかずのことです。
千年の都であった京都には宮中の有職料理をはじめとして、お寺の精進料理や茶の湯の懐石料理が発達してきて、これが江戸の中期にもなると一般の暮らし向きも豊かになって町人も社寺の講とか、お茶席で色々な物を食べるようになってきました、そしていままで上層階級のものであった料理が次第に庶民にひろまって、今日のおばんざいになったようです。
ちなに京都ではおばんざいの他に“おぞよ”とか“おまわり”という言い方もして、どれもおかずの事です。
京都のおふくろの味ともいうべき日常のおかずなのです。
おばんざいにもルールがあるのをご存知でしょうか、何日には何を食べるというように日によって食べるメニューがちゃんと決まっているようです。
たとえば1日と15日は小豆ご飯、ニシンコンブ、いもぼう(里芋と棒鱈の煮しめ)8の付く日はアラメ(長ひじきの煮物)月末にはおからと言った具合です。
おばんざいはどれもつつましいメニューでありますが、日によって食べるメニューが決まっているのは、食事に関する美徳を良しとせず、食材を無駄なく使いながら、バランスの良い食事をしようと言う京都人の知恵と工夫が詰まったシステムなんですネ。
皆さんも食欲の秋を迎えるに当たり、偏らずバランスの良い食生活を心掛けましょう
忘れてはならない食材には旬の京野菜ですよネ。
修