京都の西、大将軍に地蔵院というお寺があります。こちらのお地蔵さん、創建者・行基の作とも伝わるお地蔵さんで布団をかぶったお姿が特徴的。昔、水を独り占めする強欲なお百姓さんがこれを諌めたお坊さんを鍬で傷つけるとお地蔵さんの頬に傷があって(鍬形地蔵の由来)、これを見たお百姓さんが改心したという説話はお寺の縁起に任せるとして、このお寺、洛陽四十八願所地蔵尊第十二番のお寺で通称「椿寺」。清正が朝鮮出兵の土産に秀吉に送ったと伝わる五色八重散椿が有名(現在は二世)。それ以前には、本能寺の変で光秀が本陣を張った場所でもある。さらに下って忠臣蔵で一党の武具調達を助けた天野屋利兵衛の墓もあるという、意外な歴史を見せてくれます。
さらに、このお寺は洛陽三十三所観音霊場第三十番でもあり、慈覚大師作と伝わる十一面観世音菩薩立像が観音堂に祀られています。昆陽山地蔵院というお名前ではありますが、さきのお地蔵さんがご本尊ではなくこちらの十一面観世音菩薩様がご本尊。
お地蔵さんで安産を願い、観音様で心の安らぎを。町の真ん中にこんなお寺が佇む。京の街の魅力でしょうか。
こちらへは私どもからは河原町丸太町から市バス204号系統で白梅町下車です。10号系統でもOKですが本数が1時間に3本ほど。河原町丸太町バス停の位置も違いますのでご注意を。因みに拝観は無料だそうです。
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