京のおさんぽ

京の宿、石長松菊園・お宿いしちょうに働く個性豊かなスタッフが、四季おりおりに京の街を歩いて綴る徒然草。

2014-06-28 17:55:25

2014-06-28 | インポート

智積院の青葉祭に行きました。この日は拝観料が無料でした。

智積院には、大小の障壁画、長谷川等伯一門による「桜図」「楓図」を始めとする、

桃山時代の数々の障壁画が大切に収められています。

アサヒスーパードライのCMにも登場しています。

お庭も素晴らしく、「利休好みの庭」がサツキの名所として、よく知られています。

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実際に庭を造ったのは小堀遠州と伝わり、祥雲寺(智積院)が建てられた頃、

利休は自害しており、この世の人ではありませんでした。

茶人として、利休の弟子にあたり、交流を持っていた遠州は、

「利休なら、こんな庭を造るのでは?」と想像力を働かせて、この庭を造ったのでしょう。

因みにこの庭のモデルは、中国の江西省にある名山「盧山」、池は「長江」との事。

建物の前に、まるで川のように長く延びる池は、

軒下にまで水が入り込んでいるような感覚すら覚えます。

「池泉回遊式」の庭になっており、大書院自体が池の上に建てられていたり、

建物の床が地面から少し浮いていたり、渡り廊下に橋がかけられていたり、

かつては池だった部分も、白砂を敷き詰めて枯山水の庭にする事で、

往時の名残が留められているように感じます。

池の後方に据えられた山は、迫りくる迫力も感じさせつつ、自然と庭に溶け込んでいます。

この庭は横に広がっていて、さほど奥行きがあるわけではないのですが、

石や植え込みの配置の工夫で、絵画のような遠近感が演出されています。

他にも、池を常に濁らせているのは、庭の緑が池に綺麗に映り込むようにという工夫。

僧侶らしい形をした羅漢石があったり、三味線を弾く時に使う撥形の刈り込みがあったり。

羅漢石の向こうに小さな滝があり、「水が流れ去る」=「法」の字を表しているそうです。

次に、お堂巡りに参加しました。ご朱印を集めました。

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金堂・・・大日如来

明王殿・・・不動明王

講堂・・・阿弥陀如来

大師堂・・・弘法大師

密厳堂・・・興教大師

五つの御本尊様を巡ったら、智積院の「身代わり不動」と呼ばれ親しまれている、

お不動様の「身代わり札」を授かりました。本当に行って良かったです。

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<若子・京子・真理子>