京・山科の毘沙門堂は、天台宗五箇寺門跡の一つで、格調高い歴史を誇る古刹です。
御本尊に京の七福神の一つ、毘沙門天を祀ることからこの名があります。
山科盆地を見下ろす山腹にあり、秋には、石段のモミジが紅く染まる、知る人ぞ知る紅葉の名所です。
阿吽の二天像が護る仁王門、唐門、本殿の建築様式は、日光東照宮の建築様式を模しています。
本殿の奥には霊殿、宸殿、庭園・晩翠園と配置され、
宸殿には、狩野永叔主信の天井画、八方睨みの龍、狩野益信作の動くように見える襖絵、
そして衝立には、円山応挙筆の鯉が描かれており、こちらも見る者が鯉の目を見て移動すると鯉が動いているように見えます。
晩翠園は江戸初期の回遊式庭園で、紅葉と併せて見ていただきたいものです。
紅葉の様子は、毘沙門堂のウェブサイトで確認できます。
http://www.bishamon.or.jp/aprilNov.html
毎年12月14日に行われる「山科義士まつり」では、赤穂義士四十七士に扮した行列が、
ここ毘沙門堂を出発し、大石神社に向かいます。
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