9/10に岡山県備前市(JCC 3113)鹿久居島に移動運用に行ってきましたのでご報告します。
先日同じ日生諸島の頭島に出かけたところ、多くの方にお呼び頂きました。その中で「鹿久居島は何とかなりませんか?」というリクエストを頂きました。その局は頭島と鹿久居島が架橋されていることまでご存知でしたが、当日はQRVできる時間が3時間と短く頭島だけで手一杯でしたから鹿久居島にゆくことはできませんでした。
帰宅して調べてみると岡山でアクティブなJE4GJV 神崎OMが数年前に日生諸島を回られていますが、なぜか鹿久居島だけはQRVされていないようです。さらに遡るとJA4TI 福井OMが鹿久居島に行かれた記録があるようです。福井OMは大ベテランながら今も移動運用でアクティブですし、ホームページも作られていてチャレンジ精神旺盛な方です。
お二方とも最近は日生諸島を回っておられないようで、意外なところにブルーオーシャンがあったことになります。
その鹿久居島は岡山県最大の離島ですが、人口はわずか15人。名前の通り岡山藩の鹿狩り場で、戦後に開拓が試みられたものの成功したのはミカン程度とうまくゆかず、逆に島を離れる住民が相次ぎこのような状態になったそうです。いまは古代人の生活を体験できる「まほろば」という施設とペンション1軒がある程度です。わずか15人でも定住者が居るのでJIAの対象です。
頭島の記録でも書いた通り2014年度には本土と鹿久居島とが架橋されます。こうなると頭島も含めモービルで回ることができ、多くの局が行けるでしょうから、私のような徒歩移動の局はそれまでが勝負です。EAWさんとかCTQさんとかみたいに車だと機材をたくさん積めますし長時間50Wを出せますから、私のような徒歩移動で機材や運用時間に制約のある局では勝負になりませんHi
リクエストがありますからいつ行こうかなぁと思っていたところ、移動運用を予定していた別の所に7MHzの移動局が出かけたようです。行くにしてもしばらく間隔を空けた方がいいでしょうから某所を中止しこのタイミングで鹿久居島にしました。
今回も3エリアから日帰りコースです。頭島の時みたいに花火で18時までに帰らなければならないという制約はなく、帰りの船が来るかバッテリが尽きるかまで運用できます。
寄港便が2往復しかないため行きは日生港10時30分の便で決まりですが、帰りをどうするかです。帰りの候補は頭島 14時20分発(頭島大橋を渡って頭島にQSY)か鹿久居島16時12分発です。前回乗った頭島14時20分発ですと運用時間は3時間程度であり、バッテリはまだ余力を残していました。当日Condxがダメか雨が降ったときは14時20分発で、天気がもってCondxがよければ16時12分発で引き上げるつもりです。
季節柄7MHzだけになるでしょうから、アンテナはRD-S106にしました。頭島は展望台があるのが分かっていたのでワイヤーアンテナのZA-721が使えたのですが、鹿久居島には展望台がなさそうなのでRD-S106です。
RD-S106は伸縮ポールを立てることができればQRVできますから、ZA-721に対して飛びでは劣るもののお手軽ではあります。リグはいつものFT-817+HL-45Bです。30WでQRVする予定です。
前回と同じく朝の新快速で姫路に行き、姫路で食料を調達して播州赤穂行きに乗り換えです。この播州赤穂行きは大阪方面からの朝2本目の新快速で、これに乗り通しても行けるんですが、この電車は大垣着の夜行から接続するため乗客が多く尼崎から乗ったら最悪相生まで座れないどころかぎゅうぎゅうの混雑になっている場合があります。これはかなわんので1本早い電車に乗り、混雑する電車に乗る区間を短くしています。
この播州赤穂行きは相生で山陽本線回りの岡山方面行きに接続しています。青春18きっぷを持った乗客のほとんどはこの岡山方面行きに乗り換えますから、相生からはガラガラになるという次第です。山陽線回りの岡山行きはこんな状態。
青春18きっぷの連中は混雑する山陽線で岡山までさらに1時間の苦行が続くことになります。相生で乗り換えずに播州赤穂行きに乗り通せば終点で赤穂線回りの岡山行きに接続するので結局は岡山に行けるのですが、少し余計に時間がかかるのを嫌うみたいです。人生回り道も時にはありだと思うんですけどね。播州赤穂で岡山方面行きに乗り換え、10時16分に日生到着です。
日生が漁師町であることは頭島の記録でご紹介しましたが、ケミカルタンカーを中心とした内航船もさかんです。そのため海運会社や船に関係する会社が国道250号沿いを中心に点在しています。
造船所では第21ハリマ丸という船が上架されています。兵庫県たつの市のハリマシッピングサービスという会社に所属するタグボートです。画像をクリックしてもらえれば分かりやすいと思いますが、船を押したりするのに便利なようにスクリューが360度回転できる構造になっています。タグボートのドック入り画像は珍しいんじゃないかと思います。
日生駅から大生汽船の乗り場まで急いで歩き、何とか間に合いました。乗り場の向かいにある小屋で切符を買いましょう。
船は「みしま3」。前回の「ニューみしま」のほぼ同型船です。
鹿久居島に行く場合は船員に鹿久居島で降りる旨予め言っておく必要がありますので言ってから乗船です。こういう時は岡山弁(日生も赤磐も同じ東備地区なので言葉はほぼ同じ)で言うとよく伝わります。面倒くさいのでどう言ったかは略ですHi
のんびりとした船足で10分ほどしたら鹿久居島が近づいてきました。鹿久居島は舷側にあるタラップではなく船の舳先側から降りるそうです。客室を抜けて舳先に移動します。
どこに港があるか分かりますか?橋のたもとに何かありますよね?
鹿久居島港は頭島大橋の下に小さな桟橋があるだけでまわりには何もありません。人の気配もありません。当然降りるのは私だけです。舳先から桟橋にある木製の昇降台に「上陸」です。船は下船を確認したらすぐにバックで去ってゆきました。
置いてきぼりを食らったかのような感じですなHi
鹿久居島は岡山県最大の離島なのに島の情報が少なく、調べてみてもいい移動地候補が見つかりません。どうしようかと考えつつ港から頭島大橋まで上がってみましょう。
いい感じっぽいですね。ここにしましょう。
あ、近くにはこんなものが。
鹿久居の鹿も頭島の狸も理解してくれるんでしょうか・・・
長くなりましたので続きます。