10/18(土) 那覇→宮古島→伊良部島→下地島→伊良部島→宮古島(続き)
お昼を食べたので今度は伊良部島から出てみたいと思います。
帰りを考えるとどこかのタイミングで佐良浜港に戻る必要があります。またタクシーを使うとお金がかさむため、伊良部島の路線バスである共和バスを使ってみます。佐良浜港行きのバスが12時45分頃にあるようなので先に佐良浜港近くまで戻ってそこからQRVしたほうが経済的です。
サウスアイランドホテルの最寄りのバス停の名前は「ダキフガー」。「ガー」は泉や井戸といった水場を意味するようですがもはや日本語とは思えない名前です。
この共和バス、バス停には通過時刻表が掲示されていません。出発地の時刻だけが書かれており、そこから自分で何分かプラスしてくれ、ということらしいです。なので時間は「頃」としか言いようがありません。
マイクロバスが来ました。乗ってみましょう。乗客は私だけです。宮古地区では毎度おなじみの運賃手渡し&乗車時に下車バス停を申告するスタイルです。冷房は入っていましたので宮古協栄バスより上等です。
でもって「旅行かな?」と運転手が話しかけてきたので話をしたらなんと共和バスの社長自らがハンドルを握っていました。
なかなか面白い話でまとめたらこんな感じでした。
・土日は従業員を休ませるため自分が運転している
・共和バスは終戦直後に親父が創業して約70年営業してきた
・創業時は軍用トラックを米軍から払い下げてもらい、幌と簡単な座席を設けていた
・それらの部品が先日倉庫から発見された
でもって気になる伊良部大橋開通後のことですが、こういう話でした。
・3日前に宮古島市、共和バス、宮古協栄、八千代の4者で会合があった
・席上(既に伊良部乗り入れの意思を公表していた)宮古協栄に加え八千代も
伊良部に乗り入れたい旨を表明してきた
・しかしながら赤字路線になるのは確実で市からの補助金がないと路線を維持できないが
補助できるのは1社単独の路線に限られてしまうとのこと
・なので協栄と八千代は伊良部乗り入れを見送り共和バスが運行することになった
・橋の開通に備え追加で車両を注文しているが、バスの座席が島民のニーズに
合わないため本島のバス会社に廃車の座席を譲ってもらえないか交渉している
ということで共和バスが伊良部大橋の路線を運行することになったようです。もちろん社長もご存知でしたが、赤字路線への補助金制度の盲点を突いて波照間海運が潰された先例があり、それは避けようとなったみたいです。まぁ協栄にしても八千代にしても団体向けの貸切バスやタクシーは伊良部への乗り入れができますし、恐らくそっちの方が儲かるでしょうから実を取る戦略なのでしょう。
バスの座席が合わないという件は、発注した小型ノンステップバスの座席の一部が進行方向に対し直角(山手線の電車みたいな感じ)になっていることを指しているようです。島では座ったときに進行方向を向いていないとダメみたいです。
ちなみに社長には「Aコープ前で下車したい」と伝えていたのですが話に熱が入った社長が30mほど行き過ぎてしまい慌てて停車となりました。220円払って下車します。社長のバスへの情熱が感じ取れて興味深かったです。伊良部大橋開通後もぜひ共和バスを利用してあげてください。
バスを降りてさばおき園地に向かいます。本土方向が開けていて大きな東屋があるためここは便利です。日差しが強くてもここなら風が通って快適です。
21MHzのアンテナを設営し13時15分に再スタートです。まだまだ本土がオープンしておりほぼ全国59でガンガン入ってきます。スタート1時間で56局ですのでなかなか好ペースです。
4500mAHは普段のドロップタンク的使い方ではなくリニア用に使っています。817の電源を内蔵バッテリにしてリニアを4500mAHにした場合は30Wならば1時間少々使用でき、その間11000mAHのバッテリを休ませることができます。
14時30分頃に容量を使い切りました。ほぼ想定通りの時間です。再びリニアの電源を11000mAHに交換します。
どこかで18MHzに切り替えたいと思っていますが、絶好調なまま15時が近くなってきました。16時の船に乗る予定なのできりのよい15時で21を終了し18MHzにQSYしました。
18MHzでラストスパートです。1エリアから4エリアあたりまで開いています。F層伝搬なので設備のいい局がより有利にはなりますが、皆さん強かったです。
船の時間があるため15時30分で終了し片づけます。伊良部では18MHzで15局、21MHzで95局の計110局でした。佐良浜港までは歩いて行ける距離です。
途中に漁協の古ぼけた大きな建物がありましたが解体され、建物の前にあったユイちゃんだけがポツンと残されていました。ユイちゃんが解体されなくてよかったです。
16時発ははやて海運の高速船「スーパーライナーはやて」という船で、台数は少ないながら乗用車も載せられるようです。
伊良部大橋が完成すれば佐良浜港発着の定期船は全廃されます。ですからこれが最後の船便利用となります。船内に集金に来る「うぷゆう」、台風で漂流して船体放棄されたのち奇跡的に発見された「フェリーはやて」などのユニークな船たちは通い慣れた航路を去ることになります。よい再就職先が見つかれば、と思います。
10分で平良港に到着。港近くの宿に荷物を下ろし、バッテリを充電しておきます。今までとは別の宿にしました。なんかアパートみたいな感じなんですがそこそこ広いしこぎれいなのでよさそうな感じです。しかも外出時に電源が切れないため充電できるのが有り難いです。
1時間くらいは充電する必要がありますから一旦外出してみましょう。
ユイちゃんを宮古島市役所で発見。ユイちゃんは沖縄での国民年金のマスコットキャラで、宮古地区では宮古島市発足前の旧市町村ごとにユイちゃんが1体ずつ建てられています。なので先ほど伊良部で見かけたのが伊良部町のユイちゃん、こちらは平良市のユイちゃんになります。
今のところ宮古島のヒーローまもる君に比べるとマイナーですが、ぜひユイちゃんにもスポットを当ててやって欲しいです。
市役所から空港方面にしばらく歩いたところにあるフジ冷凍食品に到着。高森OMからご紹介いただいたお店で、こちらの若社長もコールサインをお持ちです。「宮古島トライアスロンの記念局とかをやって欲しい」と話が来るそうですが、本業がご多忙なようで実現できていないとのこと。宮古牛を扱っており実家に発送しました。宮古牛をお土産にするならぜひフジ冷凍さんでどうぞ。
フジ冷凍から道を挟んだところにサンエーがあるので飲み物とかを補充し、帰り道で明日乗る予定にしている八千代バスの平良ターミナルの位置を確認しておきました。これは明日のレポートでご紹介予定です。
バス乗り場が確認できましたので宿に戻り、日暮れまで宮古島からもQRVしてみましょう。いつもの港付近にある場所から出てみます。時間が短いので18か21のどちらかだけとなります。
今日は21がFBでしたから21MHzのダイポールを張って18時前にスタートです。宮古島からって毎回このパターンですねHi
バッテリは少しだけど充電できており、標準電圧の13.2Vが出せる状態です。21MHzはHL含め強く入感しているもののペースは鈍いです。呼ばれない時間も多かったです。
この時期宮古島の日没は18時15分頃です。日没時間を過ぎると急に暗くなってきました。ログが書けなくなりましたので18時30分で終了。すぐに撤収しましょう。宮古島からは21MHzで7局でした。夕方は今ひとつの成績でした。
宿に機材を置いたら毎回のパターンで西里にある居酒屋「さんご家」へ行きましょう。多くのメニューが358円(税別)と安くて使いやすい店です。チャンプルーなどの沖縄料理はもちろん、宮古牛や地魚の料理もあるため使い勝手のいいお店だと思います。
ちゅらナビでグラスの泡盛1杯がサービスになりますから358円(税別)お得です。途中で満席になるなど大賑わいです。
少し飲んで食べてからすぐ近くにある「THINK」にハシゴします。ドラゴンボールの亀仙人に似たマスターで実際カウンターに亀仙人のフィギュアが置かれています。亀仙人に似ていますがもちろん腕のいいマスターです。ここはスコッチと島の果物を使った「季節のカクテル」がお勧めです。マスターに話を聞きながらのんびりと時間を過ごします。
本日は各島あわせて18MHzで57局、21MHzで143局、28MHzで3局の計203局でした。ありがとうございました。伊良部はこれにて一区切りとしたいのですが・・・共和バスの社長の話が面白すぎたのでまた社長の話を聞きに行くかも知れませんHi