9/25(日)福岡市内→小倉→馬島→小倉→新大阪
今日は最終日です。
いつもは福岡空港から飛行機ですが、なぜか3往復(JAL2056便がなく2058便のみ)になっており割引運賃でも2万円前後というアホみたいに高い運賃になっているので新幹線で帰ります。
#JALの来年以降の新運賃もかなり引き上げられています。特にクラスJは最安の割引運賃でも「何これ」と言いたくなります。JIAがなくなるので繁忙期に乗ることを控えたいとは思っていますが。
ならばと小倉北区の馬島にして小倉から直接新大阪に戻ることにします。
宿を引き払い博多から新幹線へ。
えっ?と思う列車があります。「つばめ号 小倉行き」です。九州新幹線の各駅停車で山陽新幹線では「こだま」に当たる列車です。ですが1日1本、片道だけ熊本発小倉行きの「つばめ」があるのです。
小倉駅に到着。ちなみにこのつばめ号の折り返しは博多行きの「こだま」です。
お昼ご飯を買ったら浅野埠頭に向かいます。釣り客が多く積み残しを防ぐ目的で各便毎に乗船できるお客の数を制限しており、この便は80人だそうです(2便は30人でした)。
小倉(09:30発)→馬島(09:50着) ※馬島滞在時間3時間50分
馬島(13:40発)→小倉(14:05着)
出航ギリギリまで乗り込むお客がいるので80人は乗っていないと思われますが席が埋まり出航です。
馬島に到着。以前より猫が大きく減っています。かつて「猫の島」だった馬島では2020年に島民の1人が毒餌を置いたとして逮捕され(その後不起訴)、猫の数が大きく減ってしまいました。今も回復しないままになっています。
いつもの海辺で設営です。ここなら誰の邪魔にもならないでしょう。7MHzのフルサイズダイポールを張ってみます。いいお天気になりました。というか日差しを避けることができないので暑いです。
今日は全く忘れていましたが福岡コンテストです。馬島も福岡県(小倉北区)ですから有効だそうです。そちらで呼んでくる局もいます。有り難いです。
とはいえCondxは相変わらず良くはなく、3エリアが精一杯です。良くないんですよね。
途中で伸縮ポールが傾いてしまいましたが、直しに行くと周波数を取られるのでこのままにします。
11時30分を回るとさすがに息切れしてきた感じで何分も呼ばれない時間が生じます。しかも暑いのでしのぐのが大変です。
13時で引き上げましょう。片付けて桟橋で待っていると帰りの「こくら丸」がやってきました。
本日は101局でした。
小倉駅のスーパーで酒とおつまみを買っておきます。以前は「レッドキャベツ」というお店でしたが、お決まりのイオンが買収→しばらく店名は残す→マックスバリュに店名と業態を転換、というパターンをたどりました。イオン傘下になった四国のマルナカやフジもどんどんイオン化が進められており、地域色のない本当につまらない店になりつつあります。
酒でも飲みながら松田聖子さんのアルバム「Silhoutte」(1981年5月)を聴いてみましょう。
居並ぶ1980年デビュー組をぶっちぎり、79年以前のアイドルを過去のものにして快進撃を続ける聖子さん、1981年デビュー組には肩を並べるような女性アイドルがいなかったことから独走態勢を作ってゆきます。
81年デビューは伊藤つかささん、矢野良子さん、石毛礼子さんといった面々です(松本伊代さんは賞レースでは82年デビューとみなされる10月21日デビューでした)。結果を残せず、河合奈保子さんや柏原芳恵さんなども新人にポジションを脅かされることなく活動できています。とはいえ聖子さんの路線を真似してくる新人が出てくるはずの82年に向けて足下を固めておく必要があったため、1年をかけて路線変更を行ってゆきます。変更後の路線が「ニューミュージックのボーカル」であったことは起用された作家陣を見れば明らかだと思います。
デビュー以来ほぼ変更することがなかった三浦徳子・小田裕一郎さんのコンビから作曲にチューリップの財津和夫さんを起用し、10曲中5曲(シングルは2曲とも)で起用しています(一部作詞も担当)。財津さんは福岡市生まれで1970年にチューリップを結成、1973年に「心の旅」がヒットし人気グループとなります。財津さんの率いる「チューリップ」は2023年をもってツアーを終了することを明らかにしています。
さらに一昨日のイベントにも出演した松本隆さんが「白い貝のブローチ」の1曲のみながら初めて作詞に起用されています。後のことを考えると「お試し」であったことは明らかですが、このアルバムのキーストーンとなる曲であり、財津さんともぴったり噛み合っていて良い曲に仕上がっています。この曲がダメだったらアルバムのテーマが損なわれてしまうので、松本隆さんを起用したことはある種の賭けであったと考えられます。
1曲目の「Summer Beach~オレンジの香り~」は三浦・小田ラインでこれまでの流れを引き継いでおり、2曲目の「白い貝のブローチ」でそれを全部ひっくり返し、3曲目の「Sailing」は財津さんの作詞作曲(編曲は大村さん)で2曲目の流れをしっかり受け継いでいます。A面最後の「チェリーブラッサム」は聖子さんが当初レコーディングで「歌えない」と拒んだそうです。小田さんはアメリカンポップス的な曲線的なメロディ、財津さんはロックテイストの直線的なメロディで、アイドルらしからぬ曲に仕上がっており、歌い方も異なっていて(聖子さんも歌い方を変えてきている)違和感があったとされています。しかしながらこの曲もヒットし、歌い込んでいった中でお気に入りの曲となり、現在もコンサートで歌われるそうです。
B面は2曲目の「Je t'aime」と3曲目の「夏の扉」の対比が面白いです。どちらも三浦さんの作詞・大村さんの編曲ですが、「Je t'aime」は小田さん、「夏の扉」は財津さんが作曲しており、曲線的・直線的とされるお互いの違いが分かりやすいと思います。
「夏の扉」は言うまでもなくデビュー初期の聖子さんの完成形であり、今聴いても圧倒されます。財津さんが相当にアイドルに寄せて作った曲で、聖子さんもレコーディングですぐにOKを出したとされます。「ネコパンチ」とも言われるごく初期に見せた振り付けは破壊力十分で、たった1人で乃木坂もAKBもぶっ倒せますhi
三浦・小田ラインはこの「Silhouette」で最後となり、以降お二人とも起用されることなく現在に至ります(小田さんは2018年に逝去)。伸びやかな声もアイドルらしい曲調も「夏の扉」とともに終わることになり、以後新しい聖子さんに変わってゆくことになります。
大村さんもその流れの中で大活躍されるわけですが、それは次回以降に。天才編曲家であり、人情に厚い博多っ子であった大村さんのご冥福を改めてお祈りしたいと思います。
「まもなく岡山です」とアナウンスがあると無意識のうちに降りたくなりますが、今回岡山で降りてはいけませんので注意しておきましょう。新大阪まではあと50分弱です。
3日間合わせて193局でした。ありがとうございました。次回福岡は12月の予定です。