JF4CADの運用日誌2.5

アマチュア無線局JF4CADの活動内容紹介ブログです。

サガ電子が新社屋を建設中

2012-10-31 | シャック便り

アローラインなどユニークなアンテナで知られるサガ電子工業が新社屋を建設中とのことです。

 

来年3月頃に現在の佐賀市開成2-7-13から佐賀市久保泉町大字下和泉字牛野1958-14へと移転するそうです。新社屋は新しく開発された久保泉第2工業団地の一角になるようです。

ますますの社業発展を期待したいと思います。

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移動耳より情報

2012-10-30 | シャック便り

[全日空が石垣便3路線を再開]
来年3月7日の新石垣空港開港をにらんで全日空が休止3路線を再開させるとのことです。再開させるのは石垣-関西、石垣-中部、石垣-宮古で、関西・宮古は既に今月28日から、中部は来年1月8日からの予定だそうです。いずれも1日1往復です。

宮古線は2004年以来の復活ですが、RACがプロペラ機を1日3往復させており、ツアー客を含め一定の利用を確保していることから再参入してきたようです。JAL系のプロペラ機vsANA系のジェット機という対決構図は福岡-宮崎線でも見られ、こちらもプロペラ機で多頻度のJAL系と本数が少ないがジェット機のANAという全く同じ形です。

 
[スカイマークの石垣就航は延期]
同じく新石垣空港開港に合わせて予定されていたスカイマークの那覇-石垣線への新規就航が延期されることが明らかになりました。新石垣空港ターミナルビル会社にも同社からの契約解除の話が届いているようですから白紙に戻ったと考えてもいいと思います。

会社側では理由を「那覇空港ターミナルビルの増築が遅れ、路線を増やすとカウンター業務の対応ができなくなるため」としています。那覇空港のターミナルビルは増築されることが決まっており、増築部分にスカイマークのカウンターが移転する予定です。この増築が遅れたことを就航延期の理由としていますが、空港ビルの担当者は現ターミナル内で窓口業務の拡充を検討する覚書を6月にスカイマークと交わしていることを説明しており、矛盾が生じています。

既存のJTAやANAは新石垣空港の開港後に那覇や宮古での給油便を直行便に切り替えるものの、引き続きボーイング737型機での運航を決めており、新空港開港後の需要の大幅な伸びを期待していないように見受けられます。上記の通り全日空が本土との直行便を再開させるなどの事情もあり、那覇で乗り継ぎとなるスカイマークが新たに入り込んでも需要が伸びず採算が望めないとの判断があったものと思われます。

スカイマークは以前から那覇空港ターミナルビル会社を一方的に悪者扱いしているようです。機内サービス基準を巡るドタバタなんかも含め大人げない対応だとは思います。

なお、LCCが那覇-新石垣に参入する可能性を検討との記事も流れていますが、現時点で国内線での就航を決めたLCCはありません。

 
[那覇空港のLCC専用ターミナルが運用開始]
那覇空港のLCC専用ターミナルが完成し、運用が開始されました。全日空の貨物建屋を改修したもので、同社系のピーチとエアアジアジャパンの2社が使用します。

このターミナルへはタクシー等で直接行くことができず、那覇空港国内線ターミナルからの連絡バスに乗る必要があります。連絡バスは便出発前になると10分おきに運転されるそうです。那覇到着便も同様で、タクシー等の利用は連絡バスで国内線ターミナルまで行ってからとなります。ごく一部のレンタカー会社の送迎バスも乗り入れるようですが、本数が極めて少ないので確認の上で使用してください。

なお、エアアジア便をご利用の場合は少なくとも出発の90分前には那覇空港国内線ターミナルに到着している必要があります。同社は預け荷物の受け付けを60分前、搭乗手続きを45分前で締め切ってその後は一切受け付けません。ピーチについても締切時間以降は手続きを受け付けませんのでくれぐれも余裕を持って空港に到着してください

LCCターミナルは店舗が非常に少なく、おみやげ物は国内線ターミナルで買うことになります。こういった時間を考えると出発の2時間前には空港に到着している必要があると思います。

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JARLコンテストへの意見募集2回目が公開

2012-10-29 | シャック便り

JARLのコンテスト委員会より主催コンテスト改革の意見募集第2弾としてマルチについての意見募集が公開されています。詳細はこちら。意見は11/1から11月末まで受け付けるそうです。

 

今回意見が募集されているのは以下の2つです。
・オールJAコンテストのマルチを北海道と小笠原を中心に見直す
・全市全郡コンテストのマルチを見直す

以下それぞれ詳細に触れてみたいと思います。

 
[オールJAのマルチ見直し]
オールJAコンテストにおいては都道府県を単位にしたマルチが設定されています。このルールの例外として北海道には以前の支庁を改組した振興局をベースに14個のマルチが、東京都小笠原村では父島・母島を中心にしたエリアの他に南鳥島と沖ノ鳥島にそれぞれマルチが与えられ、あわせて3つのマルチが与えられています。

しかしながら北海道に与えられた14のマルチの中には106(札幌市を含む石狩)のように多数の局がQRVするところがある一方で102(留萌)のように人口が少なくほとんどQRVのないところもあります。いくら北海道が広いとはいえ14個ものマルチを与えることが他の都府県とのバランス上妥当なのか再考を求めているのが今回の意見募集の趣旨となります。

一方、小笠原村のうち南鳥島は許可を得ない一般人の上陸が禁止されており、気象庁のクラブ局であるJD1YAAや用務で上陸した方が空き時間にQRVする程度しかチャンスがありません。JD1YAAとて業務の合間を縫ってのQRVであり、JARL主催のコンテストにQRVされたケースは過去にあったのかなぁ?という状態です。

また沖ノ鳥島からは過去7J1RLのペディション以来数回のQRVがありますが、いずれもコンテストには参加していないようです。沖ノ鳥島へ渡るには船のチャーターが必要ですし、港湾施設のない沖ノ鳥島に渡島できるのは季節風が弱く高波やうねりがない夏の期間に限られます。南鳥島・沖ノ鳥島の両島をマルチにしていてもコンテストではQSOできないのですから設定する意味があるのかを問うているのが意見募集の趣旨となります。

 

以前にも私見として書かせて頂きましたが、私個人は北海道と小笠原のマルチ集約は妥当だと思います。北海道は他の都府県とのバランスを考えれば現地のテレビや新聞が一般的に使用している「道南」「道央」「道東」「道北」の4つに再編するのがバランスを考慮した上でも地元局の理解しやすさの上でも妥当ではないかと思います。小笠原は小笠原村の全域を1つのマルチに集約しても何ら支障がないと思います。

一方で集約によって減ったマルチのかわりに2つのマルチを分離新設すべきと考えます。
・伊豆諸島(大島・八丈島など)の東京都本土からのマルチ分離
・先島諸島(宮古島・石垣島など)の沖縄県からのマルチ分離
東京-八丈島間、沖縄本島-宮古島間はいずれも300km前後(ほぼ東京-名古屋間に相当)の距離があり、電波伝搬上の違いがあります。どちらも渡島やQRVに際し制約はなく、実績もあります。北海道のマルチと比べてもバランスを欠くことからマルチとして分離する方が良いのではないかと思います。

 
[全市全郡のマルチ見直し]
全市全郡のマルチは市郡区単位です。このため大都市圏、とりわけ平成の大合併が進まなかった関東地方南部で有利だと言われています。特に全国単位で表彰される21MHzや28MHzなんかはこの時期国内伝搬が限られますから、1エリア南部が非常に有利だとされます。

一方で地方においては平成の大合併が進み、市郡の数が大きく減ってマルチが稼げないところも出ています。

また、他のコンテストに比べてナンバーが長いですし、例えば400105(福岡市西区)と40005(福岡県糟屋郡)みたいに近くで似通った番号が出てくる場合もあります。こういった問題や参加局同士の公平性を実現する何らかの改善の余地を探るのが今回の意見募集の趣旨のようです。

 
しかしながらJCCやJCGといったアワードを目指している方にはストレートにナンバーが出てくるために未交信の市郡区を探しやすいのも確かです。

大都市圏が有利な状態はコンテストナンバーの変更だけでは解決しがたく、ルールも含めたトータルの改正を考えないと難しいのではないかと思います。

 
[その他]
今回の意見募集には取り上げられていませんが、1200MHzのマルチを都道府県単位から以前の市郡区単位に戻してもいいのではないかと思います。1200MHzは現行の市販リグがほとんどなく、今はQSOsが伸びません。インセンティブを与えてQRVを促すことがバンド防衛にもつながるのではないかと思います。

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週末について

2012-10-26 | シャック便り

週末はWW DXコンテストに出てみるつもりです。日曜は雨の予報なので恐らく土曜のみになると思います。

今日も50MHzではTEPでVKが多数入感しているそうです。こっちも面白そうなんですが21MHzで手一杯かなぁという感じです。

 

手一杯といえば9月の伊豆大島移動の分のQSLがまだ終わっていません。何とか日曜日に書き上げることができれば、と思っています。

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【予告】11/8~12 沖縄県渡嘉敷村ほか移動

2012-10-24 | 移動運用予定

本年も沖縄に移動運用に行ってきますのでご案内させて頂きます。
以下は現時点での予定であり変更されることがあります。出発前に改めて最終のご案内をいたします。

 
(1)福岡県筑後市移動(JCC:4016) ※この日のみ福岡県です
 日時:11/8(木)10:30~13:00頃
 場所:筑後市内からQRVの予定です。
 バンド:7MHz帯(SSB)

 
(2)八重山郡竹富町[西表島]移動(JCG:47005 JIA:47-144)
 日時:11/9(金)13:30~15:00頃
 場所:西表島 大原港付近からQRVの予定です。
 バンド:18/21MHz帯(SSB)

 
(3)八重山郡竹富町[黒島]移動(JCG:47005 JIA:47-141)
 日時:11/10(土)09:00~11:00頃
 場所:黒島からQRVの予定です。
 バンド:18/21MHz帯(SSB)

 
(4)島尻郡渡嘉敷村[渡嘉敷島]移動(JCG:47002 JIA:47-121)
 日時:11/11(日)10:00~14:00頃
 場所:渡嘉敷島 港の見える丘展望台からQRVの予定です。
    船が欠航等の場合は糸満市に変更します。
 バンド:18/21MHz帯(SSB)

 
(5)島尻郡南風原町移動(JCG:47002)
 日時:11/12(月)10:00~13:00頃
 場所:南風原町内からQRVの予定です。
 バンド:18/21MHz帯(SSB)

 
[※お願い事項]
・移動運用の詳細についてはこちら、QSLについてはこちらをご覧下さい。
 荷物の関係で電鍵を持って行けないためCWの運用はありません。

・船や飛行機の欠航等により渡島できない場合や雨天の場合は中止もしくは
 スケジュールを変更することがあります。あらかじめご了承下さい。
 逆に時間ができた場合にはスケジュール外でQRVすることもあります。

・現地からのご連絡はTwitterで行います。Twitterは[@jf4cad]です。

・もしご連絡/ご要望等ございましたらこの記事の「コメント」でお願いします。
 ↓にある「コメント」をクリックして頂きますと書き込めるようになります。

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移動耳より情報

2012-10-22 | シャック便り

[小呂島航路が日曜も2便に増便]

福岡市の離島のうち最も渡島が難しい小呂島は宿がない上に毎週火曜・木曜・土曜しか日帰りできず、特に仕事のあるサラリーマンには極めて渡島が困難な島でした。渡島が難しいとの声を受けて10月より福岡市営渡船のダイヤが見直され、日曜も2便運航されることになりました。以前は日曜も2便だったらしいので復活という形です。

_

時刻は従来の2便運航日と同じで姪浜発が9時と15時、小呂島発が6時45分と13時20分です。テントを持っていれば土曜の朝に小呂島に渡り、翌日午後に帰ることも可能になりました。小呂島航路は欠航が多いだけに朗報です。

福岡市民でも小呂島について知らない方が多いようで、以前小呂島の方が「小呂島という島があることを知って欲しい 自分たちも福岡市民だってことを本土の人にも知って欲しい」というようなことを言われていたのが印象に残っています。渡るのは大変ですがぜひこの島を知って欲しいと思いますし、旧渡船待合所を整備して簡易宿泊所とかに活用できないものかと思います。

 

[新石垣空港の飛行検査開始]

来年3月の新石垣空港の開港に向けて国土交通省の飛行検査が始まりました。計器進入システムなどがチェックされています。

検査に使用しているのはSAAB2000という双発プロペラ機です。日本エアコミューターなどが使用しているSAAB340の胴体延長型ですが注文が伸びず僅か5年ほどで生産が打ち切られた希少な機体です。日本では国土交通省の1機のみらしいです。

 

[日東商船の沖縄航路は就航延期か]

今月より就航するとされていた日東商船(東京)による沖永良部-与論-沖縄間の高速船は現時点でまだ就航にこぎ着けていない模様です(国からの許可が下りていないとの報もあり)。既に船は確保している模様ですが、来年春頃まで延期になる可能性があるとのことです。

同社は前身の東京客船時代を含め就航予定や使用船舶が突然変更されてきましたので別段驚くことではないと思われます。この先季節風で沖縄近海の波が高くなる季節を迎えますから、春からの就航で妥当なんじゃないかと思います。

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ミズホ通信のポケットダイポールが生産終了

2012-10-21 | シャック便り

ここのところ忙しく、更新すらできない状態が続いています。2週間もリグをさわっておらず、ネタもほとんどないのですがHi

 

ご紹介がすっかり遅れていましたが、ミズホ通信の50MHz用ポケットダイポールPAN-62sが生産終了になっています。これはロッドアンテナのメーカーが生産を終了したためとのことです。

ポケットダイポールは2007年頃に一度生産終了となったものの、リクエストが多かったために復活を遂げたものでしたが、今回の事情では再復活は厳しそうですね。

あくまで個人的な意見ですが、50MHzである程度局数を狙いたいならヘンテナやHB9CVにようにゲインのあるアンテナの方が有利です。ダイポールとは明らかに飛びが違ってきますのでこのあたりのアンテナをお勧めしたいと思います。

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西日本ハムフェアーより注意事項の追記

2012-10-17 | シャック便り

ここのところ本業が忙しく、なかなかブログの更新作業まで手が回っていません。利島のQSLも合間を見て発行作業を続けてはいますが、まだかなりの数が残っています。

 

さて、来年3月開催予定の西日本ハムフェアーのサイトに「販売にあたっての注意事項」という内容が追加されています。近年BY製の144/430MHzのハンディ機が日本国内でも出回っていますが、技適マークがなかったりオフバンド送信の可能な製品(ということはTSSの保証認定を受けられません)もあるため、このような商品を出展で販売する場合は十分な説明を行った上で販売することを求めています。

似たような製品は秋葉原の一般商店でも販売されているケースがあります。ご注意ください。

 

それにしても西日本ハムフェアーの会場となる長洲までどう行くか悩ましいですね。以前は博多から有明号という特急に乗ればよかったのですが、九州新幹線の開業後は極めて少数しか運転されなくなりました。長洲は九州新幹線との接続が非常に悪く、久留米もしくは筑後船小屋で在来線に乗り換えても時間はほとんど短縮されませんし、新玉名で乗り換えても玉名までバス連絡となり不便です。結局在来線の快速に乗って大牟田や荒尾あたりで乗り換えるのが経済的で便利、ということになります。

このほか九州産交バスに荒尾産交-南荒尾駅-長洲港-玉名駅-新玉名駅という使えそうなバス路線(玉4系統)もあるんですが、日曜日は3往復しかなく、荒尾駅から荒尾産交までは距離があるのでこれも厳しいです。なかなか悩ましいです。

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移動耳より情報

2012-10-15 | シャック便り

[井笠鉄道が廃業・会社清算へ]

岡山県南西部で路線バス事業を行っている井笠鉄道が10月末で全てのバス事業を終了することを発表しました。売却される一部のグループ会社を除きグループもろとも会社が清算される見込みです。

井笠鉄道は文字通り軽便鉄道(一般の鉄道より簡易な規格の鉄道:三重県内の近鉄線に一部現存)がルーツで1911年創業。山陽本線のルートから外れた井原と駅のある笠岡を結ぶ路線を主力に矢掛や福山方面にも路線を伸ばしていました。1971年に鉄道事業から撤退したあとは路線バス事業が中心になっています。岡山県内では戦時中に交通機関の統合が進まなかったため中小のバス業者が多数存在しており、井笠鉄道は県内で6位のバス会社でした。

沿線の過疎化やマイカーの普及、ルートが重複する第三セクターの井原鉄道の開業などで乗客が減り、最近ではピーク時の1/7程度に落ち込んでいました。国や沿線自治体から補助金を受けているものの赤字続きで、従業員への給料や退職金に遅配が出ているようです。経営改善の見通しが立たず廃業と会社清算を決めたとのことです。

バス路線は一部を除き北振バスと両備バス系の中国バスが引き継ぎますが、これは来年3月末までの暫定的なもので、その後の存続は未定です。また、残り資金が少ないため井笠鉄道名義で発行されている定期券や回数券の払い戻しは応じられないとのことです。

 

[与那国からのJTA撤退が決定]
与那国空港からのJTA(日本トランスオーシャン航空)の撤退が決まったようです。正式には来年1月から撤退するそうです。

現在毎日1往復している石垣からのJTAのジェット機を廃止し、子会社のRAC(琉球エアーコミューター)がプロペラ機で毎日2往復します。加えて週3往復している那覇-与那国のRAC便を毎日運航に切り替えるそうです。

与那国町は「特産のカジキが運べない」としてJTAの存続を要望してきましたが、JTA側は「RAC便でもある程度輸送できる目処が付いた」として撤退させるみたいです。

JTAはスカイマークの就航以降採算性の強化を強いられており、昔のようにガラガラのジェット機を飛ばせる余裕がなくなってきています。一方与那国は「Dr.コトー診療所」のブームが終わって観光客が伸び悩んでおり、カジキの水揚げ量も減少しているなど、現状のままではJTAに対して輸送力の維持を主張できる根拠に乏しいです。「JTAがダメならANAだ」とばかりにANAに就航を求める声も出たようですが、同社の三宅島撤退を巡る対応を見れば断られるのは火を見るより明らかでしょう。那覇直行便が毎日運航されることをもっとアピールして利用拡大をはかるしか手はないと思います。

 

[宗像市の神湊フェリーターミナルが完成]
宗像市の大島・地島に行く船のターミナルである神湊ターミナルの新築工事が完成し、10/1より供用が開始されました。地島航路の神湊移転で手狭になったため今年春先から新築工事が行われていたもので、新しいターミナルには旧ターミナル末期に撤去された売店が復活したようです。

地島への再訪リクエストも受けているため、今度利用してみようかと思っています。

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これでいいのか厚生年金基金

2012-10-14 | シャック便り

AIJ投資顧問事件以来厚生年金基金の話題が新聞を賑わせていますが、中でもよく名前が挙がるのが長野県にある長野県建設業厚生年金基金です。

私が知っているだけでもこの基金は以下のような問題を立て続けに引き起こしています。
・事務長が約23.8億円を持ち逃げし海外逃亡。
・AIJ投資顧問に年金資産の1/3にあたる66.9億円を投資し回収不能。
・未公開株に約70億円を投資したものの投資先の経営状況が劣悪で時価が大幅に目減り
・運営に不安を感じた加入業者1社が脱退を求めたが基金が拒否したため裁判に。
 基金側は裁判所の和解勧告を拒否し、8月に長野地裁により基金側全面敗訴の判決が下る。

これだけでも無茶苦茶な運営だと分かりますが、細かく見てゆくとさらにダメっぷりが分かると思いますのでご紹介します。

極端な例ではありますが、厚生年金基金の運営実態を知っていただきたいと思います。

 
[長野県建設業厚生年金基金とは]
長野県にある中小の建設業者が加入している厚生年金基金です。長野県では田中康夫元知事による「脱ダム宣言」などの影響もあり一時公共工事が大幅に削減された影響で倒産する建設業者が続出し、加入員が減っているのが現状です。

このため元々運営が苦しい環境にありますが、ガバナンスの欠如が様々な問題を引き起こすことになりました。

 
[事務長の持ち逃げ]
一般に厚生年金基金は総責任者である理事長(加入企業の社長から選任)、運営全般を切り盛りする常務理事(社会保険庁OBなど)、事務方を取り仕切る事務長以下の職員がいます。ところが理由がよく分からないのですが長野県建設業厚生年金基金は2003年頃から常務理事が空席となり実質的に事務長が基金を切り盛りしていたようです(もちろんこれは違反)。事務長は基金が採用した民間の人材でいわゆる天下りではありません。

理事長は自分の会社があるため非常勤で、基金の公印を事務長が勝手に持ち出せるような状態だったそうです。この立場を悪用し、事務長は加入した各社より振り込まれた掛金を勝手に払い戻して着服していたようです。偽の決算書を事務長自身が作っているために基金ではチェックできず、分かっているだけで23.8億という莫大な額が横領されています。

総幹事(運用や給付を行う金融機関)の生命保険会社が基金理事長に対し「掛金が少ないのではないか」と指摘して初めて分かったというお粗末ぶりです。しかも基金の内部調査中に事務長は海外逃亡してしまい、大半の金が行方不明のままになっています。事務長の行方が分からなくなってからようやく警察に相談したという泥縄ぶりです。

事務長は東南アジア某国への出国記録があるためICPOを通じて照会をかけているようですが、2年経った今でも見つかっていません。

 
[AIJ投資顧問への投資]
長野県建設業厚生年金基金は一般的な国内外の株式や債券への運用をほとんど行っておらず、ヘッジファンドであるAIJ投資顧問などに大半の資産を投資していました。AIJに投資した額は基金の年金資産の実に1/3に上る66.9億円です。これがほぼ全額消えてしまったというわけです。

しかも信濃毎日新聞の報道によると長野県建設業厚生年金基金はAIJ投資顧問への資金委託を一旦は解約し、全額を引き上げていたようです。ところがAIJ投資顧問の浅川社長の説得を受け、基金の資産運用委員会や理事会といった正規の手続きを経て払戻金のほぼ全額を再度AIJに委託していたようです。何を審議して決めたのか知りませんが基金の正式な機関決定がされている以上、理事長以下各理事には責任が生じる可能性が高いです。

AIJの事件発覚後に長野県建設業厚生年金基金の理事長がテレビ取材に応じ「私たちは騙された」と語っていましたが、この経緯を見ると皆さんはどう思うでしょうか?

 
[未公開株への投資]
未公開株とは東証などに上場していない会社の株式です。将来の成長を見込んで投資するもので上場時には大きな利益が回収できる可能性がありますが、半面経営が脆弱で倒産する危険性もあります。上場株式ですと市場で売却できますが未公開株では引き取ってくれる相手がおらず売りたくても売れないリスクがあります。

そんなリスクの高い未公開株に70億円ほどを投資していたようです。ところが投資先が不良ファンド業者で、運転資金を確保できず破産した会社や自転車操業に陥っている医療系の会社などが投資先となっており、現在の時価は20数億円ではないかと言われています。

実はこの怪しげな未公開株への投資の件は事務長の持ち逃げが発覚した頃から専門誌で報道されていました。今まで基金はこの件に対し何か調査してきたのでしょうか?

 
[基金脱退を巡る裁判]
こんなメチャクチャな運営をしているため、加入している会社のうち1社が「脱退させて欲しい」と基金に申し入れました。年金資産の不足額のうちこの会社の分と合理的に計算される金額を払って脱退することを申し入れています。ところが基金側は難癖を付けて拒否し、代議員会でも否決します。

このためこの会社は長野地裁に脱退が有効であることの確認を求めて提訴します。このような裁判は全国であり、今までは和解という形で脱退が認められてきました。ところが長野県建設業厚生年金基金は裁判所の和解案を拒否、判決に持ち込まれました。会社側の主張がほぼ全面的に認められ、「やむを得ない事由」がある場合は代議員会の議決を経なくても脱退が認められるという関係者ですら思ってもみなかった判決が下されました。判決は前例のないもので、長野地裁にとっては厚生年金基金の制度から調査を強いられる非常に骨の折れる裁判であったそうです。よくこれだけの判決が出せたと思います。

基金側は高等裁判所に控訴していますが、ひっくり返すことのできる何かがあるのでしょうか?

 
[厚生労働省の対応]
このように放漫運営を続けた長野県建設業厚生年金基金に対して厚生労働省は財政の特に悪化した基金として「指定基金」に指定し、実名の公表を行うと同時に担当である関東信越厚生局が重点的に指導を行っています。

厚生年金法では厚労省は不法行為が著しく指導も受け入れない厚生年金基金に対して解散命令を下すことができます。今回の場合解散命令を出しても問題ないくらいメチャクチャな運営がされていますが、伝家の宝刀を抜こうとしていません。

これは解散となった場合、現在年金を受けているOBの年金や現在働いている人の将来の年金を奪うことになるからだろうと考えられます。こんな基金に税金を投入することは社会から厳しい批判が出るのは明らかですから、OBや現役の従業員を救うにはあくまで自主的な再建を促すしか手がないのが実情です。

常務理事を欠員にしたまま長年放置するなど歴代の理事長をはじめ理事経験者には基金運営に求められる忠実義務を果たしていないとも受け取られる行為が見受けられます。忠実義務を果たしていないなら歴代の理事長等には賠償責任が生じるとの見解もあり、今後どう責任を取るのか注視しています。歴代の理事長以下は自分たちの責任で現在年金を受けているOB、そして大切な従業員の老後の生活を不安に陥れていることをもっと自覚して欲しいと思います。

 
[結局何が問題なのか]
厚生年金基金に対してマスコミは問題の根源を「天下り」だと決めつけましたが、この基金の無茶ぶりを見る限り基金側の運営ガバナンスとかコンプライアンスとかが全く欠けていることが問題の根源だと分かると思います。

マスコミは中小企業に対して甘く、国に対して厳しい論調を繰り返していますがそれだけでは問題は解決しません。中小企業にもガバナンスの確立とコンプライアンス体制の整備が求められているのが今の世の中であり、「ワシの言うことが会社の方針」という昔ながらのオーナー社長では時代に通用しなくなってきているのかも知れません。

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