Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

Picasso in Paris 1900-1907(ヴァン・ゴッホ美術館@アムステルダム)

2011-04-27 09:21:24 | Wblog:お出かけMuseum
先の月曜日、オランダは復活祭二日目で祝日でした。ちょうど、アムステルダムのヴァン・ゴッホ美術館で「Picasso in Paris 1900-1907」展をしていたので見たいと思い、出かけました。オランダでは観光シーズンが始まったので混むことは予想でき、開館と同時に入れるように時間を調節して行きました。
美術館前に着いたのは、開館10分前。もうすでにかなり長い列ができています。各国からの観光客らしき人々で、言葉からして、あまりオランダ人はいなさそうです。私たちは、ミュージアムカードを持っていたので、美術館前でチケットを買う必要のない人用のゲートから入れたので、開館後5分くらいで中に入ることができました。館内に入ってもセキュリティチェックの列で待たなければならず、会場に入った時にはもう15分近く経っていました。
ここから、私たちはヴァン・ゴッホの絵のほうには行かずに、直接新館のほうのピカソ展へ。ピカソ展へ最初に来る人は少なく、快適に見て回ることができました。
このピカソ展、スペインの一画家でしかなかったピカソが、パリの万博時にパリを訪れ、友人や知人を作り、パリにアトリエを構え、世界的なピカソへと羽ばたく、重要な1900-1907年の8年間をテーマにしています。抽象画を書き始める前の、いわゆる普通の絵を描いていた時代の作品をいくつも見ることができます。パリに来たての頃は、絵のサインにはちゃんと「Pablo Picasso」と書いています。そして、次第に「Picasso」だけになります。当時、パリで活躍していた画家の影響が如実にわかるような展示方法がなされており、「あ、これはゴーギャンに似ている」「あ、これはロートレックに似ている」など、とてもよくわかります。ほんとうにいろいろな画家の絵に影響を受け、勉強し、吸収していったのだなと思います。時代順に展示されており、その後、いわゆる青の時代の作品があり、次にばら色の時代の作品が並びます。
面白かったのは、ピカソが短期間オランダ(Alkmaarのあたり)を訪れた折に描いた絵「オランダの娘たち」で、オランダ特有の平地の風景に、これまたオランダにありがちな家が一軒、背景として描かれていて、その前に3人のオランダの若い女性が立っておしゃべりをしている姿が描かれています。その一人は、オランダの木靴を履いています。女性たちの服装や顔立ちなども含め、ほんとうにこの絵は、とてもオランダをよく表現しています。とても良い絵だなあと思いました。この絵は、通常はポンピドゥーにあるそうです。
ゆっくり見て回って、だいたい1時間強くらいかかりました。カフェで早いランチを取って、まだ時間があったので、ゴッホも見ようかなと思って、本館のほうに行ったのですが、とても混んでいて、鑑賞するような余裕のある状態ではなかったので、一枚だけ好きな絵を見て、美術館をあとにしました。
ヴァン・ゴッホ美術館でゴッホをじっくり見たいのなら、冬場の観光オフシーズンのほうがおすすめです。(ただし、冬のオランダは、通常の観光には不適。寒くて、すぐ暗くなって、楽しくないです。)
ゴッホは、真に実物を見る価値がある絵だと思います。実物を見て、やはり写真で見るのとは大違いと思ったのは、ヴァン・ゴッホの後期の作品とモンドリアンの『ブロードウェイ・ブギウギ』です。他にもあるとは思いますが、私の中で今思いつくのはこの2つ。機会があれば是非、実物を見てみてください。
体調は良好。だが、血液検査でカルシウム値が高く、医師は心配気味。とりあえず、薬を調整して、カルシウム値が下がるか様子見中です。