Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

本「コブのない駱駝」

2017-02-18 13:56:50 | Book
きたやまおさむ著「コブのない駱駝」を読了。
著者は学生時代に加藤和彦、はしだのりひこと共にザ・フォーク・クルセーダーズというバンドでヒット曲をとばし、脚光をあびました。その後、医学の道に戻り、精神分析医となります。ときどき、作詞をしたり、DJをしたり、舞台に立ったり、コラムを書いたりと小さな活動はずっと続けてきました。
この本では、精神分析医の視線から、自らの人生を振り返り書いた自伝的要素の強いものでした。
私は著者のことはよく知らないのですが、加藤和彦のことはなんとなく知っており、自殺したときはショックでした。加藤和彦と親友だった著者が語る彼についての話は興味深い部分がありました。
また「空しさ」についての考察もかなり丹念にされていました。
「あれか、これか」の二者択一的に人は物を考えることが多いけれど、「あれと、これと」といった曖昧な感じのほうが自然ではないかという指摘も、そうだなあと思いました。
本の題名の「コブのない駱駝」は最後のほうで、わかります。