Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

映画「Inori(祈り)」@ロッテルダム国際映画祭

2013-01-27 10:14:58 | Movie
ロッテルダム国際映画祭が開催中です(2月3日まで)。
毎年この映画祭には出かけて、主に日本映画を見るのを楽しみにしています。
今回は、日曜日に出かけて、「Inori(祈り)」と「Penance(贖罪)」を鑑賞しました。
今日は、「Inori(祈り)」について書きます。
場所はCineramaで、小さめのホールでしたが、満員売り切れでした。
ペドロ・ゴンザレス・ルビオ(Pedro González-Rubio)監督も来ており、上映後には質疑応答がありました。
この監督は、なら国際映画祭2010で最優秀賞を受賞し、その特典のNARAtive2012作品として奈良県十津川村で撮影を行い、仕上げた作品がこの「Inori(祈り)」です。
登場人物はこの過疎の村の人たちで、山あいの自然のすばらしい風景とそこに住む孤独な老人たちを美しくリリカルに映像におさめたドキュメンタリーです。
すでに各地の映画祭でこの作品は評価されており、スイスのロカルノ映画祭では新鋭監督部門最優秀グランプリを受賞しています。
オランダの観客はこの映画内で年老いて一人で暮らしながらもマイペースな女性がかなりユーモラスにうつったようです。彼女が朝ごはんにおかゆを何杯もおかわりして食べるシーンでは、かなり大きな笑い声がおこりました。
奈良の山奥の風景は、とてもとても美しく、自然の豊かに変幻する様をじっくりと観ることができます。
また、自然の音、つまりせせらぎの音や、木々が風でさざめく音、鳥の声、虫の声などが、映像の音空間を埋めており、それがまたすばらしかったです。最後のほうで少し、人工的な音楽というものが入る箇所がありますが、それ以外はすべて自然の音だったと思います。
とても良い映画でした。
ペドロ・ゴンザレス・ルビオ監督はメキシコシティで生まれ育ったそうで、メキシコシティといえば大都会。しかし、田舎の風景や生活に心魅かれるそうで、これからも田舎を撮っていきたいと語っていました。
体調は良好です。火曜日にはCRPは8まで下がっており、もう大丈夫です。まだ咳は少し残っています。


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