ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

コンピラについて (NOTE) 

2009-01-30 09:16:38 | 四方山話
牛松山を「丹後のカイラス」といった人があるそうです。


近在の信仰を集めた神の山の故でしょうか。
頂上の金毘羅神社に舟が奉納されていることで分かるように、かって保津川は物資や人の重要な運送路で、舟運に携わる人から尊崇されいたようです。

 コンピラの語源はサンスクリット語のクンビーラ、宮毘羅(クビラ・十二神将)、金毘羅(コンピラ)はその漢訳で、ヒンズー教の神・クンビラがガンジス河のワニ神であることと関連がありそうに思えます。


エジプトでもナイル河のワニ神・セべクを崇める信仰がありました。


これはコム・オンボ神殿のご神体。ワニのミイラです。
  
牛松山金毘羅神社の祭神(讃岐の金比羅宮もそうですが)は大物主命(大国主命)です。
金毘羅神と同一視されていますが、そういえば大黒様の助けた因幡の白兎とワニ(ザメ)の話を思い出します。


ネパールではクンビラはシェルパ民族の最も尊敬する神で、ナムチェ近くにある標高5673mのクンビラ山は聖なる山として、登ることを許されません。
 私なら、牛松山はカイラスというより「丹波のクンビラ」と呼びたいと思います。


また…下山地点の国分にある愛宕神社は元愛宕と呼ばれ、愛宕山上の愛宕神社は和気清麻呂の請願でここから移されたといいます。
 ここも火伏せの神として軻遇突智<カグツチ>神(火産霊神)が祀られていますが、他に伊邪那美神と大国主神が祀られています。
 継体天皇の時に神殿が建立されるまでは、山そのものがご神体であったようですが、そう聞くと、また大物主とゆかりの、大和の三輪山が連想されるのです。