3月25日から30日まで西荻窪のギャラリー彦で開催中の万華鏡II人展に伺いました。
沼尻のんさんと松宮真理子さんの作品展です。
お二人のそれぞれのスタイルで創られた万華鏡は、完成度も高く、豊かな表現力で万華鏡の魅力をたっぷり味わえる作品展になっていました。
最初にご紹介するのは、松宮真理子さんの「Springs」です。 もともと画家としての実績のあるかたで、さらにステンドグラス・アートスクールプロ養成所本科を卒業。 そして中里保子さんのもとで万華鏡製作を学び、新しいデザイン、技法にチャレンジしながら、幅を広げてきました。
絵付けのステンドガラスの技法で描かれた鳥のパネルを組み込んで、きれいにまとめられた外観です。 上に覗き口があります。 オイル入りオブジェクトセルは光りがもれている部分のあたりにあり、右側のノブを回して映像の変化を楽しみます。
下からのLEDライトにより、温かみのある映像です。 細いオブジェクトや細かいオブジェクトを多用して、繊細な映像を生み出しました。
もう一点「Mon Seul Desir」です。
中世のタペストリーの図案の一部を絵付けのステンドガラスで表現なさったそうです。アンティークな雰囲気のこの部分だけでも高い水準の技術と才能を必要としていると思いますが、それを万華鏡のボディーに大変美しく組み込み、他の素材とも上手に組み合わされていて、素晴らしいと思いました。
台は木部にガラスや金属を組み合わせています。またオイルセルを照らす光が金属のブレードから漏れていますが、暗いところでもガラスの模様が浮かび上がる効果もあります。 明るい窓辺に置くと光りを通して、ステンドガラスの美しさをも楽しめる作品です。