
このターコイズが美しいペンダント万華鏡は豊田まりさんの作品です。豊田さんは主にジュエリー万華鏡を製作してきましたが、今回、アメリカのザ・ブリュースター・カレイドスコープソサエティーのコンベンションに初参加し、和紙の温かさと丸みを帯びた造形が繭を思わせる作品「コクーン」を発表なさいました。内部に光源を持ち、照明として楽しむこともできます。この作品は二つのミラーシステムを内蔵していましたが、そのうちのひとつはサークルミラーで、オブジェクトがぐるぐるとした模様になって立ち上って来るように見えるものです。私の知る限り、豊田さんの作品にはぐるぐる巻いたもの、渦巻状のものがテーマとなっている作品が多く、昨年末の仙台の3センス万華鏡展に出品された万華鏡でもその個性を発揮していらっしゃいました。このペンダントもワイヤーをぐるぐる巻きつけた装飾が独特です。筒はワイヤーの中で回転するようになっており、内部映像は、2ミラー6ポイントで涼しげなブルー系の映像が展開します。先端部の半透明なガラスを通して光を取り入れますが、透明なオブジェクトの奥にレース模様のように背景のガラスが映りこんで素敵です。コンベンションでアメリカの作家さんにも気に入られ、早速身につけている人がいました。皆さん、気持ちはとても若いけれど、熟年層の作家さんが多いアメリカの万華鏡界ですので、日本から登場した若い感性を喜んで受け入れてくれたと感じました。
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