
BKSのコンベンションでなくてはならないもののひとつに、新作発表とその評価があります。 会員全員が集まる最初の開会式の後、すぐに行われるのが、新作発表です。 この場で初めて公開する作品なので、布をかぶせて登場し、おごそかに(?)布を取るのです。 英語では「アンヴェーリング」と言いますが、文字通りヴェールを取るという意味です。
参加メンバーには投票券が配られ、会期中それらの作品をじっくりと見て、土曜日の4時までに、その年の新作発表作品から、自分の評価するものを3点、オークション作品から1点選んで、投票します。 厳正な集計の結果、今年も3点+1点が選ばれ、最終日の閉会式で発表されました。 個人的には、今年のPeople's Choice Awardを選ぶのは、結構難しかったです。 最終的な集計数は分かりませんが、結構な接戦だったようです。 魅力的な作品が多かったということでしょうね。
今年の新作万華鏡の受賞作品をご紹介していきたいと思います。
上の写真はペギー&スティーブ・キテルソンさんの作品でフラワースコープの集大成のような感じです。
いくつかの花がフュージングの技法で焼き付けられた大きなパネルで筒をはさんだパーラータイプです。本体は振り子ののように動き、垂直に立てた状態で飾れますが、支えで固定され、写真のように覗きやすい状態に保つこともできます。
鮮やかな色合いで飾られた花々は細部まできれいな手作りです。 オブジェクトセルはペギーさんの手作りのオブジェクトがたっぷり入っていて、ダイクロイックガラスのきらめきが美しいです。 2つのセルがついていて、交換できるようになっています。 ひとつは花などをイメージしたオブジェクトピースが入っており、もう一つはダイクロイックガラスなどのピースが組み合わされています。
あらためて言うまでもないことですが、写真よりもはるかに実物の方がきれいですし、オイルの中での動きが最も美しいアート表現ですので、そのことを想像力を膨らませて感じてくださいね。
この作品は5点ぐらいの限定版と聞いていますが、1点ずつ花の種類も異なるそうです。 今回はこの2点が展示されていました。 覗くたびに美しさにため息が出るほどです。
ペギーさんのオイルセルは他の誰とも違う表現で、長い製作活動の間に、表現の幅も変わってきていると思います。 それを拝見するのが毎回の楽しみであり、いつも新たな感動をもらいます。
本体はスティーブさんの木工やフュージングの技で生み出された素晴らしい作品ですが、窯に入れた時、途中で割れたりしないよう、お二人でお祈りしながら結果を待つそうです。 毎回が挑戦なのですね。
このブログのテーマでもある、「ガラス色の幸せ」 を与えてくださる素敵な作家さんご夫婦です。
日本でコンベンションが実現したら、ぜひ日本に行きたいとおっしゃってくれました。 実現するよう願っています。
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