橋長戯言

Bluegrass Music lover, sometimes fly-fishing addict.
橋長です。

逸話(LS EHAGAKI #133)

2006年05月22日 | LS HAGAKI

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20.21日は「第16回クックオフin関西」に参加してきました

兵庫県の 東はりま日時計の丘公園キャンプ場の広場を借りきってダッチ・オーブンという鉄鍋好きが200人弱集まるイベントでした
特設ステージも設け 私の所属する“Daihanjyo Jug Band”が演奏しました 

ベース担当のkanban氏と話をしていて ふとジャズの逸話を思い出しました

★  ☆  ★  ☆  ★  ☆

アフリカのジャングルでサファリが野営していた  

遠くの闇の中から太皷の響きが聞こえた 

それは夜明けまで続きサファリに参加した人々は不安な気持になったが 

現地ガイドは涼しい顔をしていた

「ドラム 心配ない ドラム止むとすごくまずい」

毎晩 毎晩 ドラムの音が続いた 毎晩ガイドは繰り返した

「ドラム 心配ない ドラム止むとすごくまずい」

そしてある夜 ドラムの音が突然止んだ ガイドの顔が真っ青になった

「ドラム止むとすごくまずい」

「何がまずいんだ?」とサファリのメンバーが聞いた

ドラムが終わったら ベース・ソロが始まる!

★  ☆  ★  ☆  ★  ☆

この話のあと kanban氏は冷静に「面白いやん」と

普通の反応だったので「そうやろ~」としか返答できませんでした 

ここは嘘でもいいから怒ってほしかった

ジャズ・アネクドーツをいくつか

ディジーがなぜそんなにも懸命に客の笑いをとろうとするのか 

バードにはよく理解できなかった 

ステージでのディジーのおふざけは芸術的な尊厳を妨げるものだと彼は考えていた 

ある夜バードは「バートランド」のバーに立って 

ディジーが「おちゃらけコンテスト」をやって客を喜ばせているのを眺めていた 

その時バートはしみじみこう言った

「まったく どうしてあいつはあんなことが出来るんだろう?」

ジョン・コルトレーンはディジーのバンドに入っていたが 後年こんなことを言った

『私は自分に無いものを持っている誰かを羨ましいと思うことは

まず無いのだけれど もう少し軽い性格だったらよかったな 

と思うことはある ディジーはそういう天性の資質を持っていた 

私には「さあ みんな楽しんでくれよ」なんてことは言えない 

そういうことは私には向いてないんだ 

でもね 

結局のところ人は自分の性格に忠実にやっていくしかないんだね!』

 

★  ☆  ★  ☆  ★  ☆  

「どうやったらジャズ・ミュージシャンが百万ドルを手にすることができるんだろうか?」

「二百万ドルを元手に始めればいいんだ!」

★  ☆  ★  ☆  ★  ☆

レスター・ヤングはシカゴに住むあるピアニストに電話をかけて 自分と一緒にニューヨークの仕事をしないかともちかけた 彼が安い給料を口にすると ピアニストは言った

「なあプレス あんたと仕事がしたいのはやまやまだ でもそのギャラじゃとてもニューヨークでは生活出来ない」
レスターはたしなめるように言った

「ベイビー お前さんは貯金しておくべきだったんだ そういうとっておきの仕事をするためにな!」

★  ☆  ★  ☆  ★  ☆

「ベースとチェロの違いはなんだろう?」
「ベースの方が焼けるのに時間がかかる!」

★  ☆  ★  ☆  ★  ☆

「どれくらい遅くまでバンドは演奏したの?」
「だいたいハーフビートくらいはドラマーより遅かったかな!」

★  ☆  ★  ☆  ★  ☆

バディー・リッチが入院した時 受付の看護婦が彼に「何かアレルギーみたいなものはありますか?」と尋ねた

バディーは答えた
「カントリー・アンド・ウエスタン!」

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グローヴァー・ミチェッルは彼が加入した時のデュークのバンドについて語っている

その時俺はバンドで仕事を始めて一週間ぐらいだった 最初の2日は全員がステージに上がって 目のさめるような演奏をしていた でもそのあとステージに上がるのは5,6人であとの8人か10人は客席を歩き回って 客とおしゃべりしたりバーで酒を飲んでいた
ある夜 ステージで演奏していると1人のウェイターがやってきて ジミー・ハミルトンに「ステーキができました」と言った 彼はそのままステージから降りて ステーキを切り出した
そのあとで俺はデュークに言った

「よくこんな状態に我慢できますね?」
彼は俺に言った

「いいかね 良いこと教えてやろう 私はこのバンドが最高である夜のために生きているんだ! 君が気にするような夜のことは 見ないようにしている あの連中のことを真剣に考えだしたら 頭がいくつあっても足りやしないよ 私はそんな目にはあいたくない」

★  ☆  ★  ☆  ★  ☆

シェリー・マンはあるインタビューでジャズ・ミュージシャンの定義を求められこう言った

「我々は同じ演奏を二度出来ない人種だ!」

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ニューヨークの路上で老婦人がミュージシャンに尋ねる
「すみません カーネギーホールにはどうやったら行けるのでしょうか?」
ミュージシャンは答える

「練習あるのみ!」

参考図書:「ジャズ・アネクドーツ」

★  ☆  ★  ☆  ★  ☆

ということでした
天才的なジャズ・ミュージシャンの人間的な部分 つまり“弱い部分”が垣間見ることができる本でした ここではジューク的なものを取り上げましたが“怒り”や“金銭”についても多く取り上げられています

いずれにしても
あまり何も考えたくない時に読むにはベストではないかと また ここから考え始めることも出来ます 逸話から“調べる”という過程も面白いものです

LS EHAGAKI #133


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1 コメント

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お疲れ様でした。 (kanban)
2006-05-22 23:50:59
お疲れ様でした。
~ベースソロ~の件に関しては、「なんでやねん」(澤田さんのメルマガか?)と言いたかったけれど、自分の腕を素直に認めると「ふ~ん、オモロイやん」としか言えなかった訳で・・・
もっと腕上げたら素直に「あのなぁ・・」と切り返させて頂きます。(いつのことやら)
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