PRIMOFLEX AUTOMAT 7.5cm f3.5, Kodak400Tmax 2011.5
お世話になります
以前理事をやらせて頂いていたMCEI大阪からの5月の定例会の案内が来ました
■約20年以上前、養殖業を営むかたわら、海が荒れ果てた原因は川とその上流の森にあると直感し、宮城県は気仙沼湾で、資金も賛同者もない中で植林運動を始め、豊かな海を取り戻すことに成功した畠山重篤氏。
今度は、2年前の東日本大震災で甚大な被害を出した気仙沼の復興のため、様々な取り組みをされています。畠山重篤氏をお招きし、ご自身の活動とその信念をお伺いします。
■ぜひお話を聞きたかったんですが参加出来ませんでした
というのも畠山氏の書かれた「牡蠣礼讃 」文春新書を2010年に読んで非常に印象に残っていたからです
(LS EHAGAKI #213≪本気の心得≫2010.2.25)
そして東日本大震災
3月20日(日)私のツイッターでのつぶやき
15:04 「牡蠣礼讃」の著者:畠山重篤氏の無事の情報を知りホッとする。オフィスのデスクの上の本を見て検索し知る、よかった。
とありました
その後テレビなどで情報はあったのですが 直接お話しを聞く機会を逃してしまいました
今回のお題は「心に木を植える」であります
■MCEI大阪理事長 澤田氏のレポート
■LS EHAGAKI #213≪本気の心得≫2010.2.25
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■5/10 ケメコ通信VOL.4270【おやかまっさんどす】
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澤田です。
いやあぁっ!じつにおもしろかったぁっ!
まるで目の前で川が流れ海に注ぎその水が海底にもぐり沈んだ水は、太平洋の底を這って、南極までいき、今度は北上し北緯50度辺りで突然吹き上がる。
それが地球を2000年かけて上がってくる深層大循環。話はそんなところでとどまらず地球誕生のビックバンから最後は放射能汚染駆除まで拡がりました。碧き宇宙船「大地球号」のCGを見ているようでした。
昨日のMCEI大阪支部2013年5月度定例会の講師は三陸海岸の気仙沼湾で牡蛎やホタテ貝の養殖業を営まれている畠山重篤さんでした。
NPO法人「森は海の恋人」理事長でもあります。
テーマは『森は海の恋人 人の心に木を植える』
海で働く男として大柄で冒頓でやさしい目をされていました。
話は25年前に遡ります。畠山さんの牡蠣養殖はお父さんが始められ二代目。現在三代目の息子さんたちが跡を継いでいます。
四代目を継ぐ孫が今、小学6年生で、孫が跡を継いでくれればもうひと安心というところでした。
小学生を体験学習ということで牡蠣の養殖場に子どもたちを呼ぶ機会をずっとやってこられています。山の上の小学生を海によんで海のことを教えるのです。
ところが子供たちは餌はどうするのかと質問されます。何かを育てるのに餌がいるはず。山の上で鶏を買ったり畑を耕したりすれば餌や肥料がいります。
牡蠣やホタテなどの二枚貝の養殖は一切餌を与えない。牡蠣は呼吸するために海水を一日200リットルも飲み込みプラントンを取り込みます。
そんな話をすると子供たちは「漁師さんは泥棒みたいですね」と言います。まさに牡蛎養殖業者は、泥棒稼業です。
しかし単なる「泥棒稼業」にならないために漁師が魚を獲るために山に木を植えるという気が遠くなるような運動を始めて25年です。いまだに漁師が植樹をするなんてという人もいます。
しかしこれが「森は海の恋人運動」なんです。川が山から運んできた養分が植物プランクトンになる。子どもたちに川の水を飲んでもらいます。
植物プランクトンが動いている川の水です。嫌がっていた子供たちが飲んでみると「キュウリの味がする」と叫びます。植物プランクトンはキュウリの味がするのです。
体験学習にやってきた子供たちから感想文が届きますく。朝シャンのシャンプーの量を半分に減らした。カキフライのお皿を洗う洗剤の量を半分に減らすようママに言った。
川の上流にいて海のことなんかまったく考えたことがなかった子供達が海のためになにかをする。
里山が荒れ消えかけている。結果山が衰えるプランクトンが減り、変わる赤潮プランクトンを食べた牡蠣は赤くなる。
そして川の汚染です。水産加工場から垂れ流される汚水や一般家庭からの雑排水、農業現場で農薬、除草剤の使用。
さらに手入れのされていない針葉樹林からの赤土流出など、多岐に渡っていました。落葉樹の雑木林が必要。
大川上流の室根山に自然界の母である落葉広葉樹の森を創ろう。平成元年から植樹祭が続けられ、これまで約3万本の落葉広葉樹の植樹が行われました。
その結果大川の上流で石を持ち上げて水中昆虫を調べます。そして汽水域と呼ばれる河口で同じように調べる。すると上流にいた同じ水中昆虫がそのままいます。
川の途中で死ぬことなく生きていたのです。二級河川の大川が日本で二番目にきれいな川になったのです。もう少しは安心かと思ったときにあの震災と津波が襲いました。
震災以後海を見ていたら「沈黙の海」になってしまった。海の生き物、生命が全くみられない「沈黙の海」になった。
震災の前約10年ほど前から京都大学フィールド科学教育センターという組織とお付き合いができそこの研究者の先生方が震災以後の自然の変化を調べたいと来られました。
従来の学問では、縦割で世界を捉えており、森・川・海は別々の範畴に置かれていましたが、京都大学フィールド科学教育センターでは「森里海連環学」という新しい概念いわゆる境界学問です。
さっそく調べたくても、器具を無くしたため調べられなかった気仙沼湾のプランクトンを調べてもらいました。結果は「牡蠣が食べられないほどのプランクトンがいます」。
津波の被害は昔、海があったとこが海になったということ。人間が埋め立てたところに津波が襲ったもです。津波の瓦礫の真っ黒な海は実は芙蓉な海だったのです。海底が攪拌され川上から養分が流れ込んでいたのです。
講演は、三陸沖がなぜ世界三大漁場なのかから、北海道の昆布の話やニシンと農業の関係など、畠山さんはスライドも原稿も使わず大きな手振りで動き回りながらお話されます。
LEICAⅢg,Elmar 5cm f3.5, TRY-X
そして後半はなんと地球規模のお話です。地球は水の惑星ではない。地球には0.03%しか水はありません。
鉄分は三分の一もあります。地球は鉄分の惑星なのです。植物の光合成はCO2をCとO2に別けること。酸化は酸素と結びつくことで酸素をとってやるこが還元で還元酵素が必要。それには鉄分が必要となる。
沖にいけばいくほど砂漠のような海になる、それは川から流れ込む鉄分が無くなるからです。HNLC海域というものがあります。
HはhighでNは窒素リン、LはlowでCはクロロフィルで植物プランクトン。窒素リンの肥料分はいっぱい海にあるけれども、プランクトンが増えない広大な海域が世界の海にあり、HNLC水域といいます。
そこで、実は鉄分が足らないことを発見したのがアメリカのジョン・マーチンという分析学者でした。20年ほど前にちょっとだけわかりました。
山にブナの木の林があり冬には枯葉が落ちる。それが何万枚も何年も積もって腐葉土になります。それを通して流れ出た水が川となり海に注ぎます。
そこには大量のフルボ酸鉄は含まれます。鉄を酸化させずにフルボ酸がくっついています。ようやくフルボ酸の働きが今解明されつつあります。
すべての生物を元気にし不要なものを排出してくれる。そんなフルボ酸の働きが解明されつつあります。ひょっとしたらノーベル賞ものの発見になるかもしれません。
畠山さんはそのフルボ酸のことを古い母さん、つまりおばあちゃんと呼んでいます。まさに「柞」(ははそ)は 自然界の母なんです。
The sea is longing for the forest
森は海の恋人を英語に訳すと、こうなるらしい。この運動が今年の英語の教科書に載っています。
いやあぁ!ほんとにおもしろかった!
「マーケティングは儲かりまっか!じゃないんですか?どんな話をすればいいのでしょう」と仰った畠山さん。
まさに「川上・川中・川下」という流通用語そのままですべてが連鎖して動いていくSCMサプライチェーン・マネジメント supply chain managementのお手本です。
2013年度のMCEI大阪支部の新しい年間テーマは「MARKETING NEW ROAD」
-新しいマーケティングの道をデザインする-
いやあぁっ!昨日もエキサイティングなお話を聞きました。いやいや!まだまだこの国にはいろんな可能性があります。6月2日が25回目の植樹祭とか、みんなで行ってみましょうかね。
MCEIは多様なマーケティングの現場で困難な課題に挑戦し続けている実務家の組織です。
希望はここから、勝負はこれから。これから面白くなる
今日、ここからまた新しい出発元気出していこう。(水口語録より)
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■LS EHAGAKI #213 ≪本気の心得≫2010.2.25
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ということでした
今回は拝借ネタと過去ネタで失礼いたしました
20年程前 京都の山奥の杉と松の林に枚方の雑木林のどんぐりを撒いたことがあります そのうちのいくつかは成長し 今ではそこそこ大きく育っています
地球上の様々なモノは 成長と回復に係る時間もそれぞれ異なります まず 正しい知識を持ちたいと思います
ではまた
OLYMPUS-PEN F