橋長戯言

Bluegrass Music lover, sometimes fly-fishing addict.
橋長です。

EHAGAKI #320≪とんでもない?≫

2016年02月22日 | EHAGAKI
お世話になります
 
アメリカ大統領選で、共和党トランプ、民主党サンダースが注目を集めています
アメリカ人で日本在住の詩人:アーサー・ビナードさん、ラジオで曰く ↓ ↓
 
トランプは共和党 サンダースは民主党
トランプは右 サンダースは左
トランプは大富豪 サンダースは社会主義者

トランプは
「オレは献金ならいらない オレは献金して来た側
オレは共和党も民主党も政治家を買ってきた側
オレが稼いだ金でやってるんだ オレは言ったことはやる」

サンダースは
「オレは社会主義者、何が悪いんだ」
「ビリオネアがいくら札束を出してもサンダースを買収することはできない」
「献金貰ってもなびかないし、社会主義者だからウォール街にこびは売らない」

二人は対局にあるようだが同じことを言っている
何でアメリカ人がトランプやサンダースに注目してるか?

それは、もう、うんざりだから
 
従来の政治家が「とんでもないペテンのパートナーシップ(TPP)」をやってる連中の操り人形にすぎないと気づいているから
 
↑ ↑ とのことです
 
よくわからないTPP です
日本では、すべての内容をを日本語で発表されていませんので解からないのは当然ですが
 
外務省訳:環太平洋パートナーシップ協定
原文:Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement
(環太平洋戦略的経済連携協定)

よくある国際条約、たとえば1951年の日米安保条約は2ページですが、TPPはなんと1500ページにも及び、それは国際条約の条文と言えるようなものではなく、欧米の企業間で交わす“契約書”的なモノだそうです

私が成人した時、父親が実印をつくってくれました
解かりにくい文字、どちらが上かのしるしもついていない印鑑に父親は
「よく確かめて押印する為にこうなってるんや、契約は内容をよく確かめて決める、ということや」
と教えてくれました

今日本は、精査せず国民にも政治家にも知らせず、、、、

今回のお題は「TPP」であります

TPPに隠された本当の恐怖: ついに明らかになった危険すぎるシナリオ"
(苫米地英人著)


この本、正直気が滅入りましたが、メモしてみました


■ ■ ■ ■ ■

◎第1の危機 日本が訴えられる時

◎日本のすべてが訴訟対象

自民党の小泉進次郎農林部会長がTPP対策として国内農業助成策を発表!
農家を守る為の対策は当然と思えるが、実はこの“対策”をしてはいけない、となっているのがTPP
加盟国間は「内国民待遇」を保証することになっており、対策はすべての加盟国に等しくしなければならないということ

数年後、小泉進次郎さんがTPP違反でワシントンDCに証人喚問される可能性がある?


◎TPPの狙いはあなた

「内国民待遇」とは「自国と同様に相手国の人や企業を扱う」ということ
「日本の大事なことだから、外国人には任せられない」という理屈が通用しない

公共事業すべてに外国企業が参入できるようにしなければTPP違反となる

朝日新聞が「年金事業と医療分野はここから外れる」と報じた
確かに「公的年金は外す」と条文にあるが、「民間と競合する場合は除く」となっている

年金はGPIFが国内株を中心に運用しているから、完全に民間と競合している、だから「年金は大丈夫」ではない

医療分野も国民皆保険と民間保険は競合するのでTPPから逃れることは出来ない

TPP違反で訴えられえるのはすべての公共団体、政府や官庁だけでなくすべての地方自治体も対象

すべての政府補助金、政府調達は海外企業にも公開しないと訴訟の対象となる
だから日本語表記だけではだめ、となる

TPPの条文は、本協定の正文は英語とスペイン語及びフランス語となっている(日本語は含まず)
日本人が日本語を使うのは自由だが、同時に英語か、スペイン語か、フランス語を併記しなければ協定違反となる


◎日本の裁判所も法律も通用しない世界に放り込まれる

ISDS条項とは
Investor-State Dispute Settlementの略で、企業が相手国政府の規制等で不利益を被った場合、ワシントンDCにある世界銀行傘下のICSID(投資紛争解決国際センター)に訴えることが出来る条項

この裁判費用は最低でも3億円はかかる?
企業側はゴネ得であり、もっとも得をするをするのは勝とうが負けようが高額の弁護士費用が入る弁護士
TPP条文が1500ページもあるのは、彼ら弁護士たちが自分の仕事を作るために書いたから

◎訴えたもの勝ちのISDS訴訟
◎米国が被告・原告となった場合は必ず米国が勝つ?
◎参院選を乗り切るために消費税増税を据え置く算段か?

◎第2の危機 アメリカでも反対運動が起きているTPP

◎日本のメディアがTPPの真実を伝えない理由
◎日本のテレビ局は外資に乗っ取られている

日本のテレビメディアの外資比率

フジテレビ29.8%(違法状態。外資が2、3位)
TBS 13.5%(上位2社が外資)
日本テレビ21.9%(違法状態)
テレビ朝日 12.5% 電通19.6%(筆頭株主は外資)
(出典・証券保管振替機構2015年10月6日付データ等)

テレビ局の外資規制は放送法によって20%までと決められているから、フジテレビと日本テレビは違法状態
大手メディアがこぞって賛成し、TPP批判をする人間をこき下ろすのはこの為か

TPP協定文書は本文だけで600ページ、これに各国の付属文書がついて1500ページを超えるモノ
11月5日に初めて公開され、翌日にはもうマスコミがあれこれと評価?
なぜそんなことが出来るのか、それは日本政府が発表した概要文書を鵜呑みにしているから

アメリカの反応
下院の新議長に就任した共和党のポール・ライアン氏はTPPへの判断を保留。「読んでさえいない貿易協定について自身の立場を答えることは出来ない」と述べた(ロイター 11/5付)

米議会上院財政委員会のハッチ委員長(共和党)は6日、米政府はTPPの部分的な再交渉を行う必要がある可能性があると述べた(ロイター 11/6付)

内容を知らないから当然の反応、日本のマスコミは最初から“賛成”ありきで書いている?


◎日本でもアメリカでも反対されているTPP

アメリカ議会の反応は極めて冷たく、民主党、共和党双方の次期大統領候補も現時点で反対の意向を表明している
 
ヒラリー・クリントン
「現時点で把握している内容は望ましくない」
ドナルド・トランプ
「現政権の能力の無さは理解を超えている。TPPはひどい協定だ」
バーニー・サンダース
「TPPは労働者や消費者を犠牲にして巨大な多国籍企業の利益を守る、ひどい貿易協定だ」

日本の推進派
「アメリカ議会が反対しているのは日本に有利だから」
アメリカの反対派
「労働者や消費者を犠牲にして多国籍企業のみが潤う」

日本側からみれば、アメリカが日本の企業や雇用を壊そうとしている、と見え
アメリカ側からすれば、アメリカの大企業がアメリカを内側から壊そうとしている、と見える

TPPはアメリカ国民ではなく、巨大な多国籍企業だけが儲かる仕組み


◎アメリカには農民はいない

日本の農家と競合するのは誰?

日本の農家と対峙するのは、アメリカの農家ではなく企業化された大規模農業であり、そこで働くのはサラリーマン
少なくともTPPで日本に入ってくるような農産物を扱っているのは巨大農業企業であり、日本政府等をTPP違反として訴えてくるのもアメリカの農家ではなく、アメリカの巨大農業企業

◎TPPを批准したら、日本の農業は根こそぎ乗っ取られる

日本の農家はどう変わるのか?
農家はこれまで通り、農地を耕し、コメや野菜をつくり、耕作機械が必要になれば借金をして買い農業に精を出す
但し、農協傘下の農林中金で借りていたものがロックフェラー系のシティバンクに

種は、農協から買っていたモノが、モンサントが売る遺伝子組み換え種子になり、遺伝子組み換え種子専用農薬を使うことになる

表面的には同じでも中身は全く異なることになる

ここ数年、農協をバッシングし、TPP合意直前になって農協改革を行った
それは多国籍農業企業が農協から取り上げたいから
・種子、農薬の販売
・融資等の銀行業務
・生産物の買い上げ
・生産物の独占的販売

※日本の農家は補助金をもらってばかりで云々とよく言われるが、アメリカの農産物には輸出補助金(65%)がアメリカ政府より出ている


◎「遺伝子組み換え食物こそが安全な食べ物」とされる世界になる

遺伝子組み換え種子、遺伝子組み換え種子専用農薬は健康被害が出る可能性がかなり高いといわれ、アメリカでは健康被害が出たという事例が出ている

それに対し
「健康被害が出たというのならば、遺伝子操作した食品と病気の因果関係を証明しろ」となる
これがいわゆるモンサント法

これは「遺伝子操作した農産物との因果関係の証明責任があるのは消費者だ」とするもので「遺伝子組み換えを使っていない」という表示をして販売すると不当表示にあたる、という条文も含まれている

FSMA:食品安全強化法は農産物の安全基準法でアメリカ連邦法
遺伝子組み換え種子及び遺伝子組み換え種子用農薬はこの法律によって「安全な食品である」と保証されている
「なぜ危険なモノを取り締まらないのか」ではなく「安全だから使いなさい」という法律である

アメリカで普通に流通し、安全性も合法とされる食品を締め出すのは、非関税障壁になる
日本は国内法を変えられ、非表示の遺伝子組み換え食品で溢れる国になる


◎日本を実質上乗っ取ることを可能にするTPP

医療)
自由診療を推進すれば、医者たちは、2つの道を選ぶことになる

1、金持ち専用の外資系高級個人医院の経営者になる
2、儲け主義に走る外資系巨大病院の従業員医師になる

どちらになるかは医者本人の資質だが、医療の形は大きく変わる

金儲けのヘタな医者や小規模経営のクリニックは外資系巨大医療法人に吸収され、「この診療報酬はいくらで、薬はこれを使え」という指示に従わざると得なくなる

この人は貧乏だから安くしてあげたい、タダにしてあげたい、なんてことをすると保険会社に訴えられる
それに外れたことをすれば、たとえ、それが人道的であっても訴えられて負ける

医療保険)
国民皆保険は自由競争を阻害するので、ISDS条項の対象になり、日本政府は負ける

社会保障費予算32兆円のうちの医療費予算9兆円は、外資系医療法人にもっていかれることになり、残りの23兆円も当然狙われる

これがTPPの本当の狙い = 日本国の根幹を奪うこと

TPPで、もともとの強者、もともとカネを持っている人々にとってはやりたい放題となる

アメリカの巨大企業、つまり多国籍企業が狙っているのは、日本をコントロールする力、支配権
政府予算200兆円と国民資産1200兆円のすべてを手に入れる、これがTPPの狙い
 
◎は、章、節のタイトル

■ ■ ■ ■ ■

ということでした
 
詩人のアーサー・ビナードさん、こんな話も仰ってました ↓ ↓

「トランプがなったらどうなるか」
コメディアン:スティーブン・コルベアがトランプへのインタビュー前のジョーク

「オレはいつか娘に自慢できるかも、アメリカ最後の大統領にインタビューしたって」

トランプが大統領になったら米帝国は崩壊し、終わり
トランプを選んで終わりにしたい そんなアメリカ人も少なからずいる
 
↑ ↑
 
これは2011年5月11日付、日本のとある政治家さんのブログです
 
これを書いているのは、あの和服姿でTPP協定に署名した高鳥修一副大臣その人であります
いや~、日本のジョークもたいしたモノです
 
ではまた

単焦点レンズ開放

2016年02月19日 | 歩撮

カメラサミット写真展 -単焦点レンズ開放-


2/15〜2/26 18:00 〜22:00 定休日:土曜・日曜・祝日
「永田町」駅すぐ都道府県会館B1F 蕎麦 こいけ

追補:16、17、19、24日は、こいけさんで団体のお客さまが入ったため、飲食は8時半からにしてほしいとのことでした。

「単焦点レンズ開放縛り おいしく食事できるような飲食店ふさわしい写真を1人2点」というルールの写真展に参加させていただきます。

永田町駅直結 都道府県会館地下1F「こいけ」で開催いたします。

よかったら、美味しい蕎麦の薬味、お酒のおつまみとして我々の写真を眺めて頂ければ幸いです。


EHAGAKI #319 ≪二つの価値≫

2016年02月12日 | EHAGAKI

 

お世話になります

相変わらずの北朝鮮です
様々な制裁が行われ、今後さらに強化することになりそうですが、はたして効果があるのか?と疑問です

韓国側から大音量で放送する拡声器放送、これは効果があるそうです

どんな内容が効果的か?
政治的メッセージ、まぁ、そんなものは簡単には信用されないでしょう

実は、天気予報が効果的だとか
北朝鮮の天気予報はかなりアバウトらしく、韓国から流れてくる天気予報はかなり正確!
結果が判断しやすい情報、これにより政府に対する不信感が増し、韓国に対する信頼感が増す

北朝鮮側は韓国との交渉に度に、特にこの拡声器放送に激しく抗議を繰り返しているとのことです
天気というものの現実、その読み、見解は、政治とは関係なく結果に基づいて支持される、ということでしょう

別のお話

北京のアメリカ大使館が大気汚染の測定器を大使館に置き、ネットで情報公開
中国政府は猛反発、曰く「内政干渉だ!」と

アメリカ
「いやいや、これはあくまで中国に居るアメリカ人に向けて発信しているものでそんなことありませんよ」

中国
「中国政府は何十か所から測定している、アメリカ大使館の一か所だけとでは正確度が違う」

という応酬もその後、中国側の測定はPM2.5まで測定出来ていないことが判明、中国政府にとっては大きな打撃であった、とか

正しいと判断できる情報の積み重ねが、信用されるには不可欠である、ということでしょうか

個別の事情・思惑より、誰もが理解できるコトの方が支持される

「地球の環境は、保全しなければならない」
これに反対する人はいないハズです

前々回#317≪立つ瀬がない多様性≫と同じく「生物多様性」からのお題です

生物多様性 - 「私」から考える進化・遺伝・生態系 (中公新書)
本川 達雄
中央公論新社

「生物の多様性に関する条約 」というものがあります


2015年5月現在、194ヶ国が締結しています(米国は未締結)

第一条の目的はこう書かれています

この条約は、生物の多様性の保全、その構成要素の持続可能な利用及び遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分をこの条約の関係規定に従って実現することを目的とする。

つまり、「皆で保全し、公平に使って行こう」ということです
しかし、それぞれの国や地域の大人の事情が絡みますから、簡単にはいきません

その前文に、こんな解りにくい一節があります

「締約国は、生物の多様性が有する内在的な価値※2、並びに生物の多様性及びその構成要素が有する生態学上、遺伝上、社会上、経済上、科学上、教育上、文化上、レクリエーション上及び芸術上の価値※1を意識し、」

やっかいな表現ですが、二つの「価値に対する見方」が書かれています

※1、手段的(道具的)な価値 ~ 生態系サービス ~ 人間に役立つもののこと

これは人間にとって有用なものを価値があるとする考えで、人間が価値の有無を決める
そのものを手段(道具)として使うと自分にとって価値のあることができるから、手段の方にも価値があるという考えるのです

※2、内在的な価値

これは人間がどう評価するかとは関係なく、存在そのものに価値があるとする見方です

以下、本文より抜粋 ↓

それにしても内在的な価値などという、その道の専門家しか知らない学術用語がこんな場所に出てくるのには奇異な感を否めません。
じつはこの箇所は、原案では内在的な価値などというなじみのない言葉ではありませんでした。

「人類が他の生物と共に地球を分かちあっていることを認め、それらの生物が人類に対する利益とは関係無しに存在していることを受入れ」

となっていたのです。まことに解かりやすい文章です。

ところがマラリアを媒介する蚊のようなものをも価値ありとするのは困るという意見を受けて、現在の形になったという経緯があります。
もちろん内在的な価値を認めれば蚊にも価値があることになるのですが、そのあたりを難しい言葉を使って曖昧にしたのでしょう。

↑ 以上抜粋

ということでした

それぞれの国に事情があるので、あえて曖昧にする
国際的な条約では“まだましな方”なんでしょうね

健康の為なら死んでもいい!的な発想で考えると人間が居なくなれば、偏った使い方、消費もなく、地球の生物多様性は保全される、ということでしょうか

まぁ、そうもいきません

すでに取り返しのつかない状況にあることは、皆うすうす感じてる訳ですが、なんとか人間も多様性の仲間に入れてもらわなければなりません

フランスの「大手スーパーマーケットの食品を廃棄処分することを禁じる法律」

こんな取組、つまり世の中の仕組みの見直しが急がれる、と愚考する次第ですが、一方で地球上のすべての生物にダメージを与える“戦争ビジネス”はどんどん拡大?

なんとも歯切れが悪いですが

ではまた


以下、その「生物の多様性に関する条約 」の前文です
「へたくそか?」と思う文章ですのでスルーして下さい

条約とはこんなモノなんでしょうか、ご興味のある方のみご参考に

 

環境省自然環境局「生物多様性条約」の全文(邦訳)
前文
締約国は、生物の多様性が有する内在的な価値並びに生物の多様性及びその構成要素が有する生態学上、遺伝上、社会上、経済上、科学上、教育上、文化上、レクリエーション上及び芸術上の価値を意識し、

生物の多様性が進化及び生物圏における生命保持の機構の維持のため重要であることを意識し、

生物の多様性の保全が人類の共通の関心事であることを確認し、

諸国が自国の生物資源について主権的権利を有することを再確認し、

諸国が、自国の生物の多様性の保全及び自国の生物資源の持続可能な利用について責任を有することを再確認し、

生物の多様性がある種の人間活動によって著しく減少していることを懸念し、

生物の多様性に関する情報及び知見が一般的に不足していること並びに適当な措置を計画し及び実施するための基本的な知識を与える科学的、技術的及び制度的能力を緊急に開発する必要があることを認識し、

生物の多様性の著しい減少又は喪失の根本原因を予想し、防止し及び取り除くことが不可欠であることに留意し、

生物の多様性の著しい減少又は喪失のおそれがある場合には、科学的な確実性が十分にないことをもって、そのようなおそれを回避し又は最小にするための措置をとることを延期する理由とすべきではないことに留意し、

更に、生物の多様性の保全のための基本的な要件は、生態系及び自然の生息地の生息域内保全並びに存続可能な種の個体群の自然の生息環境における維持及び回復であることに留意し、

更に、生息域外における措置も重要な役割を果たすこと及びこの措置は原産国においてとることが望ましいことに留意し、

伝統的な生活様式を有する多くの原住民の社会及び地域社会が生物資源に緊密にかつ伝統的に依存していること並びに生物の多様性の保全及びその構成要素の持続可能な利用に関して伝統的な知識、工夫及び慣行の利用がもたらす利益を衡平に配分することが望ましいことを認識し、

生物の多様性の保全及び持続可能な利用において女子が不可欠の役割を果たすことを認識し、また、生物の多様性の保全のための政策の決定及び実施のすべての段階における女子の完全な参加が必要であることを確認し、

生物の多様性の保全及びその構成要素の持続可能な利用のため、国家、政府間機関及び民間部門の間の国際的、地域的及び世界的な協力が重要であること並びにそのような協力の促進が必要であることを強調し、

新規のかつ追加的な資金の供与及び関連のある技術の取得の適当な機会の提供が生物の多様性の喪失に取り組むための世界の能力を実質的に高めることが期待できることを確認し、

更に、開発途上国のニーズに対応するため、新規のかつ追加的な資金の供与及び関連のある技術の取得の適当な機会の提供を含む特別な措置が必要であることを確認し、

この点に関して後発開発途上国及び島嶼(しょ)国の特別な事情に留意し、

生物の多様性を保全するため多額の投資が必要であること並びに当該投資から広範な環境上、経済上及び社会上の利益が期待されることを確認し、

経済及び社会の開発並びに貧困の撲滅が開発途上国にとって最優先の事項であることを認識し、

生物の多様性の保全及び持続可能な利用が食糧、保健その他増加する世界の人口の必要を満たすために決定的に重要であること、並びにこの目的のために遺伝資源及び技術の取得の機会の提供及びそれらの配分が不可欠であることを認識し、

生物の多様性の保全及び持続可能な利用が、究極的に、諸国間の友好関係を強化し、人類の平和に貢献することに留意し、

生物の多様性の保全及びその構成要素の持続可能な利用のための既存の国際的な制度を強化し及び補完することを希望し、

現在及び将来の世代のため生物の多様性を保全し及び持続可能であるように利用することを決意して、
次のとおり協定した。

環境省自然環境局「生物多様性条約」の全文(邦訳)


EHAGAKI #318 ≪トレンド?≫

2016年02月01日 | EHAGAKI

お世話になります

1月が終え2月がスタートしました
今回のお題は「トレンド?」 1月にすべき話題ではありますが、あえて

■何のために働くのか?
■大予測2016 トレンド
■キリン×アサヒ史上初の社長対談

今回はすべてコピペであります

■ ■ ■ ■ ■

■常識で見えなくなっているものを剥ぎ取れるか?もう一度、海抜ゼロから大切なものを考え直してみるべきだ

先日、娘夫婦が富士山山頂に登ってきたという話がありました。「本当に3776m、自分たちの足で登ったのか」と僕が聞くと「5合目までは車で行き、そこから徒歩で登った」という答えでした。5合目の標高は、2400mです。つまり彼らは1376メートルだけ自分の足で登ったということです。

それを言うと、数か月後に、彼らは田子の浦から僕に電話をかけてきて、「今から残りを登ります」と言ってきて、本当に残りを歩いたので褒めてやりましたが(笑)。この話で伝えたいことは、3776mの富士山を登ったという人のほとんどは、実際はその半分くらいしか体験していないということです。それが当たり前だから、みんなそうしているから、という理由で、5合目からの登山でも、富士山を登り切ったと誤認してしまっている。

これを僕は「海抜ゼロの思想」と呼んでいます。何かを考えるときに5合目を常識にしてはいけないと考えています。物事には「そもそも」という根本があるのに、そこを省いて5合目を常識にしてしまうと本質や原理原則が見えなくなってしまいます。

富士山の登山ルートは、5合目からだと、吉田ルート、須走ルート、御殿場ルート、富士宮ルートの4つくらいしかありません。海抜ゼロ地点から始めると、海と陸の接点がすべてスタート地点になりうる。つまりそれだけ選択肢が増えるということなんです。

今の自分の地位や年収や、経験・知識、それを失うことを恐れ、守ることしか考えないと、どんどん選択肢が減り、どん詰まりに追い込まれてしまう。経済やお金以外の指標で、今の自分は本当に満ち足りているか?自分や自分の家族を幸せにできているかを自問自答していけば、自分が何のために生きているのかの座標軸を明確に持ち続けていけると思っています。 (一部抜粋)
2015年1月19日 WRITING:黒田真行
■何のために働くのか? 大切な人生を“経済”のために使い果たすのか?-倉本聰


■ ■ ■ ■ ■


■大予測2016 トレンド

独身男の「消費力」注目 荒川氏
趣味でつながる「知縁」 牛窪氏

昨年は「爆買い」「1億総活躍社会」なんて言葉がはやったけれど、今年はどんなトレンドが芽生える年になるのか。博報堂シニアプロモーションディレクター、荒川和久さん(52)と、消費生活の視点で流行をウオッチし続けるマーケティングライターの牛窪恵さん(48)が読み解いた。【構成・吉井理記、写真、丸山博】

●荒川さんは著書で、未婚・独身の1人暮らし男性を「ソロ活動系男子」(ソロ男(だん))と名付けて注目されています。今月17日から結婚していない男性が主人公のドラマ「家族ノカタチ」(TBS系)がスタートするように、やはりソロ男は今年のキーワードになりますか。

荒川氏 カギとまでは言いませんが、今や男性5人に1人は生涯未婚です。国の推計では2035年には未婚率はおよそ30%になる時代。牛窪さんが04年に未婚・独身女性の消費・行動のあり方を「おひとりさまマーケット」と捉えていますが、今や未婚男性を「結婚できない可哀そうな男」という負のイメージで見る時代が終わりつつあります。20?50代の未婚男性は、同年代の未婚女性より300万人も多い。マーケットとして非常に大きく、今年から市場も正面からソロ男の「消費力」に注目しだすのではないでしょうか。

牛窪氏 女性も含め「ソロ化」の流れは加速しています。高齢化による伴侶との死別、若者の「恋愛スルー」による未婚もあって、30年には人口の半数が「おひとりさま」になるとの推計もあります。昨年は掃除機や洗濯機では軽量で小型、食品では量は少ないけれど高品質といったシニアや1?2人世帯向けの商品がヒット。こうしたソロ化を見据えた新しいマーケットが今年はさらに広がりそうです。

●牛窪さんも新著でバブル崩壊後の「リスク回避」「効率主義」の雰囲気の中で育った若い世代が、結果が不確実な恋愛に時間やお金をかけるのを「無駄」と見なして恋愛を避ける傾向が強まっている、と分析されています。

牛窪氏 恋愛だけではなく、リスクを避ける傾向は、消費トレンドにも影響しています。さらに今年は改めて「お試し」「シェア」もキーワードになるのでは。洋服もレンタルして気に入れば買う。住む場所も一定期間「お試し居住」して決める。実際に車も家も持たず、シェアする人が増えています。今年からは、そんな生活が若い世代に定着するかもしれません。

荒川氏 バブルの頃までは目立ってナンボ、という価値観で動いていましたからね。だからリスクを恐れない。今は目立つのはマイナスです。車や服も「所有」することに価値を置かない時代になってきた、と言えるかもしれませんね。

●60代以上の世代はどうでしょうか。昨年はギリギリの生活を強いられている「下流老人」なんて暗い言葉も生まれましたが。

牛窪氏 団塊ジュニア以降の世代では終身雇用の崩壊などを反映し、今あるモノを守る「草食化」傾向になりましたが、実はシニア世代も同じ。本来は消費好きな団塊世代もお金を使わない。年金・社会保障不安で、怖くて使えないんですね。

荒川氏 確かに。でも、お金を一番持っている世代でもある。企業も注目したのですが、なかなか消費に向かわない。高齢者にただ「お金を使って」と言ってもダメなんです。旅行などを楽しむ老夫婦がいる一方で、日々を生きるのに精いっぱいという人もいるのが現実です……。

牛窪氏 本当は子供が独立している年代なのに巣立っていない、同居している、などの事情でなかなか消費に向かわない。自分だけでなく、子供の将来不安もありますから。本当は、子供の年収がある程度確保されたり、非正規の雇用であっても将来が安心できたりする社会保障の仕組みにしていかないとダメなんです。そういう意味でも、おひとりさまやソロでも安心して暮らせる社会にしていかないと。

荒川氏 伴侶に先立たれてずっと一人で暮らす人もいますしね……。何だかお正月なのに暗い話になってしまいましたね。

牛窪氏 でも、さっきの家のシェアの話ではないですが、これからの暮らし方を考えると、老若問わず、おひとりさま同士がつながって、かつての長屋生活のようにみんなが寄り集まって暮らす??。そんな時代になればまた変わってくるのでは。ひとりだと、それこそおひとりさまマーケットですが、それが何人も結び付くと、みんなと一緒に家を買う、車を買う、といった新しい消費や市場が生まれますから。

これまでは「血縁」、つまり家族が社会の単位でしたが、これからは趣味や場所・地域でつながる「知縁」「地縁」もキーワードになっていくのではないでしょうか。

荒川氏 なるほど。確かに面白い視点です。江戸時代の町人文化や遊びは独り者の多かった長屋から生まれた、とも言いますし、そういう力があるのかもしれない。特に「知縁」、趣味は年齢や肩書を超えてつながることができる力がありますよね。退職・リタイアした世代の人でも「師匠」役の若者にいろいろなことを教えてもらう、なんてことは趣味の世界では割とあります。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)での付き合いは顔が見えない分、年齢は関係ない。「知縁」に加えて「エージレス」もこれからのトレンドのキーワードになるかもしれない。

牛窪氏 「大人エージレス」と言いますか、今夏は18歳が初めて投票できる選挙(参院選)もありますからね。成年は何歳からか、という位置付けも変わってくるでしょう。

●気が早いですが、今年を漢字1文字で表すとしたら?

荒川氏 3月に北海道新幹線が開通し、4月からは電力小売り自由化が始まる。米国に続き、日本も今のゼロ金利の解除に向けた動きが出てくるかもしれない。「ソロ男」もネガティブではなくなる。そうなると、いろんな意味で「開かれる」年になるのではないでしょうか。だから「開」。みなさんのお財布も開いてほしい、という期待も込めて。

牛窪氏 同感です。新しいことのきっかけになる年、私は期待を込めて「新」をあげます。今月からマイナンバー制度も始まったし、18歳選挙権もスタート。結婚も「恋愛結婚」以外の新たな形が出てくるのではないかと。何かと話題の小型無人機「ドローン」が、宅配・輸送の分野で実用化されるかどうかも気になります。車の自動運転のような新しい技術も進むでしょう。

荒川氏 技術は、1年もあれば激変します。年末には、想像できないような新しいモノが生まれるかもしれませんね。そこでまた新たな市場が生まれ、消費が喚起されて景気も良い方向に向かったらいいな、と……。 =つづく

■人物略歴
あらかわ・かずひさ
1963年生まれ。早大法学部卒。博報堂入社後、企業プロモーションなどを担当。近著にソロ男に注目した「結婚しない男たち」。同社ソロ男研究プロジェクトリーダーも務める。
■人物略歴
うしくぼ・めぐみ
1968年生まれ。日大芸術学部卒。大手出版社勤務を経てフリー。著書などを通じ、「草食系男子」「おひとりさま」といった言葉を広める。近著に「恋愛しない若者たち」など。
毎日新聞 2016年1月7日


■ ■ ■ ■ ■


■キリン×アサヒ史上初の社長対談

「もう無益なシェア争いはしない」

キリンビール社長 布施孝之 × アサヒビール社長 小路明善

縮小する市場規模、クラフトビールブーム、海外メーカーの日本上陸。今、ビール市場は変革期を迎えている。これから日系大手2社がどう戦うのかは、左党ならずとも気になるところだろう。そんな業界の過渡期に、史上初めてとなるキリンとアサヒによるトップ対談が実現した。日本のビール市場の未来について、じっくり語り合った濃密な90分間をお届けする。(構成/「週刊ダイヤモンド」編集部 泉 秀一)

小路明善アサヒビール社長(以下、小路)いやぁ、今までなかったんじゃないですか、こんな対談。ビール業界が厳しい状況だから実現したんでしょうね。業界が変わろうとしているからこそ。

人口減少、少子高齢化、そして若者のお酒離れ……。こういう環境を考慮すれば残念なことですが、私はこのビール類市場のマイナストレンドが大きく変わることはないと思います。
ビール類市場が過去一番大きかったのが1994年で、714万キロリットル(課税出荷数量ベース)あったんですね。それが2014年には541万キロリットルになっている。25%減少しているのです。これはビール大手1社分の販売量が20年間でなくなってしまったことを意味しています。大変なことです。

布施孝之キリンビール社長(以下、布施)そうですよね。あらためて考えるとものすごい規模です。15年は業界全体で新商品をたくさん出しました。
ブランドの派生商品や季節商品が多く、その数は14年の49アイテムに対し15年は約80に上ります。それでも市場は伸びない。消費者の需要を喚起できていないということですね。

小路 これまでわれわれは4社で激しいシェア争いをしてきました。しかし、ここまで市場が小さくなるとシェア争いという個社の戦略ではなく、どうすれば市場全体が伸びるかを真剣に考えないと共倒れになりかねません。

布施 うん。シェア争いではもう飯が食えませんよね。市場が縮小している中で、行き過ぎた水準の販促費を掛けてシェアを取りにいく。こうなると利益が目減りして、縮小均衡パターンになって誰も幸せになりません。

私は業界が苦しんでいる原因の一つに、われわれメーカーの商品開発があると思います。これまでの商品開発というのは、目先のシェアを気にして短期的になりがちなものが多かった。メーカー都合の商品開発になっていた部分があると思うんですね。

若者の酒離れといわれて久しいですが、われわれは20代・30代の心に刺さるような商品を生み出せてきたでしょうか。反省する必要があると思いますね。

小路 反省はあります。しかし、そういう意味では、キリンさんが15年に東京の代官山にクラフトビール専門の飲食店である「スプリングバレー」を開いたときは、小さいクラフトビール市場のマーケットを大きくしようといち早く果敢に挑戦されていて、競合会社ながらすごいと思いましたよ。

布施 ありがとうございます。実は私も驚いたことがあるんです。同じく15年の春にアサヒさんがピンク色の缶の「スーパードライ」を発売されたでしょ。出たときは「えっ、スーパードライでここまでやるの!?」と正直びっくりしたのですが、お得意先の量販店の方からも若者や女性がよく買っていくと聞いて、ああ成功しているんだと感服しました。

2人 なんだかお互いを持ち上げているみたいですね(笑)。

小路 でも、価格ではなく、こういった商品の「価値」をめぐって競争するのが業界の本来あるべき姿だと思います。

決して談合するわけではありませんが、シェア競争から脱し価値競争に移行することで適正な利益を得る。それを原資に再投資する。思い切って海外に打って出てもいい。この好循環が生まれれば、世界の3分の1のシェアを持ち、15年に日本に上陸したあの企業(ベルギーのアンハイザー・ブッシュ・インベブ)との戦いも決して怖くはありません。

布施 じゃあ、どうやって利益を得るのか。そこで重要なのが、これは小路さんがよく言われていることですけど、競争分野と非競争分野を分けることです。

小路 うんうん。いわゆる「競争と協調」ですね。

布施 はい。私は以前、小岩井乳業にいたのですが、乳業界では低い利益率を改善すべく、競合会社同士が物流の共同配送や製造の受委託を共存共栄でやったんです。

そのかいあって、業界で1%だった利益率は2~3%程度まで改善されました。こういう考え方はビール業界でも必要だと思うんですね。

■ビール業界でも競争と協調を

小路 ビールでは11年からうちとキリンさんとで東京で共同物流をやっています。15年からはサッポロさんも加わりました。これだけで、各メーカーは年間で数千万円のコストダウンに成功しています。

こういった協調はトップダウンでやるしかありません。私も布施さんも「種」はたくさん持ち合わせていますが、一歩間違うとカルテルになりかねませんから十分検証する必要はあります。今の段階では具体的なことは言えないと思いますけど。

布施 そうですね。ここがまさにトップ対談の場ですしね(笑)。ところで、少し話は変わるんですが、私は大学時代にバレーボールをやっていて、体育会だったものでブランドを問わずよくビールを飲む学生でした。

小路 お、学生時代の話ですか。私はフォークソングが好きでギターを弾いたり、比較的真面目な学生でした、と言っておこう(笑)。お酒は缶ビール1本くらいしか飲めなかった。でも、飲んでいましたね。

就活のとき、ビールは参入障壁が高い産業で過当競争もないだろうと思って入社したら、「とんでもない」業界だった(笑)。

布施 (笑)。やっぱりビールって皆さん飲まれますよね。今この瞬間(対談は午後8時ごろ)も、日本中で「スーパードライ」や「一番搾り」が仕事帰りの一杯で飲まれていると思います。ビールメーカーはそんな人々に明日への活力を届ける社会的使命があると、私は自負しています。

今、スプリングバレーのようなクラフトビールの店に行くと、お客さまは本当に楽しそうにビールを飲んでいるんです。これが原点だと思うんですね。

シェア競争という負の遺産が業界を短期的な発想中心にし、市場が過当競争に陥りレッドオーシャン化した。もっと中長期的な発想で、ビール業界を魅力的にしていきたいですね。

小路 私もそう思います。だからこそ、トップが声を上げる必要がある。実際に「取った取られた」という競争をしている営業現場にまで「シェアではなく価値なんだ」と浸透させないといけません。

2人 業界を魅力的な市場にすべく、頑張りましょう。ありがとうございました。

小路明善 こうじ・あきよし/1975年アサヒビール入社。執行役員経営戦略・人事戦略・事業計画推進担当、アサヒ飲料常務取締役、アサヒビール常務取締役を経て2011年7月より現職。

布施孝之 ふせ・たかゆき/1982年キリンビール入社。近畿圏統轄本部大阪支社長、小岩井乳業社長を経て、2014年3月にキリンビールマーケティング社長。15年1月より現職も兼任。

週刊ダイヤモンド編集部 2015年12月24日

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ということでした

富士山の登山ルートは、5合目からだと、4つくらいしかありません。海抜ゼロ地点から始めると、海と陸の接点がすべてスタート地点になりうる。つまりそれだけ選択肢が増えるということなんです。(倉本聰)

心にとめておきたい言葉です

ではまた