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学力調査と学力検査

2015年07月14日 | 時事
「国のペットじゃない!」 松井知事が文科相に反発 府教委の学テ活用
何か訳の分からないこと言ってますね。この知事、学力テストが何か知らないのでは?

正確には「全国学力・学習状況調査」であり、あれは言わばアンケートのようなものです。入試やセンター試験などは、希望する学校に入るための学力が身についているかを見る「検査」であり、当然生徒はそれに向けてしっかりと準備をして臨みます。しかしこの「調査」はそうではなく、今現在どのくらいの学力があるか実態を見るものであり、本来は事前に特訓などをするべきではないテストなのです。皆がそういうつもりで受けていないものを、大阪だけ成績に利用すると言い出すのはフェアではないですし、もし通れば事は大阪だけに留まらなくなり、最早調査とはいえなくなってしまうでしょう。それこそ文科省が一番危惧している「競争加熱時代」に逆戻りです。知事は調査と検査の違いも分からずに話しているので、記事を読んでも彼の言い分がよく分からないばかりか、ひどく滑稽に見えてしまいますね。おそらく文科省まで行って一蹴されたため顔を真っ赤にしているのでしょう。どうしてもやりたいのなら大阪が予算を組んで独自に学力検査をすればいいのに・・・岐阜は(調査ですが)ちゃんと独自にやってましたよ。

ところで、これもココで繰り返し指摘していますが、学力テスト自体もう何年繰り返しても成果が乏しく、結果の報道も年々縮小してきています。もはや学力調査としての役目は十分終えたと思うのですが、どうして毎年やることになっているのでしょう?これ以上やると、とある上位県や突然成績が上がった県のように学力テストの数日前から過去問をガンガンやり始めたり、対策を練る学校が増えてしまい、調査の趣旨がどんどんずれていってしまいます。そもそもそうなった原因は明らかに第一回から都道府県大会のような報道を続けているマスコミですが、彼らはこうやって競争を煽って過熱させ、各地で問題を起こしてくれるのを待ちそれを報道すれば良いわけで、完全なマッチポンプ体勢。文科省自体、このテストの活用に手をこまねいているくらいですから、この先も学力テストの成果やプラス面は一切報道されず、毎年問題点ばかりがトピックになっていくことでしょう。既に2年前の静岡の成績上位校長名さらし事件や今回の大阪のような訳の分からない輩が出てきた以上、最早マスコミの思う壺。実はもう末期なのではないでしょうか。

去年は問題を作ってデータ管理しているベネッセも信用を失ったばかりだし、こうも毎年問題になるのなら、明らかにもう止め時だと思うのですが。