かぐやとのお別れもして・・・・

まずそんな一日だって自覚して、結構緊張感との背中合わせだったりしていた・・・・
めそめそしない。　明るく、明るくって言い聞かせて、最低でもいつも通りってね。

すると朝一番に電話があった。　以前瑞江の中学校でお世話になったお母さんから。
月末に学校の催しで作品を展示してくれるの事。
全く持って有難い事だ。　お教室だけでも有難いのに更なるご好意に感謝だ。

その後、電報がやってくる。
持ってきた人が女の人で、ん・・・40代くらいだったかなぁ？

あのぉぉぉ、かく・・・つの・・・しま工務店？ さんですか・・・・？
ここは知らない人もいるだろうから説明すると、角嶋工務店〔かくしまこうむてん〕って
方にご好意で倉庫を間借りしているのね。

まずここでどう読んでいいか判らなかった戸惑い・・・判らん訳でもない。
間違える人も多いからね。

だもんだから、つの・・・かく・・・でもそうですよ。って声掛けると、
今度は、かぐやひめ・・・？さんって方いらっしゃいますか・・・・？

非常に恥ずかしそうに聞く。　これも判る。大の大人がかぐやひめさん・・・って。
いるわきゃないだろうが・・・・って思っているくせに・・・・そうも言えず・・・
けれど書いてあるから、言わない訳にはいかないし・・・・・

すると、はい。いますよ。って声掛けると、　えぇぇぇぇぇまさかぁ・・・・？って
顔して、ど、どいつ・・・？ 　まさかお前じゃないよねぇ・・・？って顔をすんのね。

お、おぉぉぉい。　見りゃ判んべ。　俺は男、かぐやひめは何百年前から女って決まって
るべぇぇぇぇ。けれどいるんだよ・・・・だからいますって。

すると、まぁいいや・・・って顔したんだか、ほっとしたんだか、サイン下さいって
言うから、いつものように平仮名でかつって書いて丸で囲んでみた。

するとそれにも食いついて、えっ・・って顔しながら帰って行った・・・・・

残されたモノ・・・・それはキティちゃん電報・・・・あはははは

この時点で送り主は判っていた。　あぁかぐやにさくらが送ったんだなぁってね。
しかしもう少しさくらも考えてくれよなぁ・・・

工務店の名前にかぐやひめに受取人が俺で最後にオチがキティちゃんって・・・・
それだけでもかなりキモイし、事件じゃん。

その後かぐやにフイギュアと集まって来て、モザイクセット作っていると、シドさんが
シュ－クリ－ム持ってきてくれて、みんなでゴチになった。

そこへ更にも－が来てね、短いんだか、長いんだか、しばし時間が流れて行った・・・・

俺とフイギュアじゃどうなっていた事か・・・助かったよ、お陰でね。


いいお別れしたと思う。　ひとまずね・・・・必ずまたみんなで仕事をしようって約束
してね・・・・

確かにきっかけはみんな俺だった・・・・けれど、これだけの人がかぐやとお別れしに
来た。　こんな時にね、僕はこう思うのね。

体裁とか礼儀とかじゃなくて、感情だけで後は何もいらないってね。
逢いたいから来た。　逢いたいからまた逢おうねって約束する・・・・・

後は言うだけ言って、伝えられたら、決めるのは相手だ・・・・ってね。

投げ釣りみたいでさ、餌の有無は確認して、後は待つだけ・・・・
相手が決めるのね・・・・

残された奴らの思いが一つで伝えられたのなら、少しでも心に残るモノでありゃ
必ず生きていりゃ、また逢う事はあるはず。強く望めば必ず会える。

願えば叶うのね。　ってね。

ひとまずその日が来るまで・・・・いってらっしゃい。