川本ちょっとメモ

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安倍首相の「集団的自衛権」問題 法治の乱れは世の乱れの元

2014-06-13 02:33:44 | Weblog


安倍首相は5月15日の記者会見で、憲法9条の改憲をしないで「集団的自衛権」を容認する意思を公表しました。6月22日までに閣議決定をしたいそうです。1ヵ月や2ヵ月で、戦争できる権限を一気に広げようとしています。やれるうちに早いことやっちまえという感じです。

あらゆる行政は、法律・政令・省令・通達などに事細かく準拠して行われています。法令から逸脱して行政を行うことは許されていません。公務員の方なら身に染みて御存じのことでしょう。安倍首相は日本の行政のトップです。道理の通らない身勝手な憲法解釈で行政を行うことは許されません。法治の乱れ、行政の乱れ、世の乱れの元になります。閣議決定が強行されるなら、閣議決定そのものや、その後に制定される関連法の改定などについて、違憲の観点からさまざまな訴訟が起きるでしょう。いま与党協議でふんばっている公明党には、妥協をして歴史に汚点を残さぬよう、主張を貫き通してほしい。

海外で突然紛争が起こり、そこから日本人を救助して日本に向かう米国軍艦が、日本近海で攻撃を受けるかもしれない。今の憲法解釈では、日本人避難民を乗せた米艦が攻撃をされても、自衛隊が守ることは許されない。だから、この米艦を自衛隊が守れるよう、憲法解釈を変えなければいけない。安倍首相は「邦人輸送中の米輸送艦の防護」と題され、赤子を抱いた母親の絵をクローズアップしたパネルを示して話しました。「日本近海で」と首相は話しました。

しかし、平成8年6月24日の第1次安倍内閣の安保懇報告書には母親のお話はありません。「公海における米艦防護」があります。広大な公海上で、米艦が我が国に対するミサイル攻撃を警戒・監視する活動に従事しているとき(=日米共同作戦中)に、海自・空自で米艦を防護する、としています。同報告書には、「米国に向かうかもしれない弾道ミサイルの迎撃」も上げています。こちらはごまかしがありません。「広大な公海上」と書かれています!

ついでながら、今年5月15日の安保法制懇メンバー14人中13人まで、第1次安倍内閣の安保懇メンバーと同一です。要するに、かつての安保懇メンバーに細谷氏を加えたのが第2次安倍内閣の安保法制懇です。

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