川本ちょっとメモ

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じわり、増える倒産 中小零細企業は競争力がなく、アベノミクスの恩恵を受けにくい

2017-10-24 10:16:52 | Weblog

<毎日新聞記事から ― 2017年10月21日 奈良地方版>
県内企業の倒産がじわりと増えてきている。

アベノミクスの柱である金融緩和政策が奏功し、昨年は県内企業倒産件数が大幅に減少した。昨年の9月末時点での企業倒産件数は54件、負債総額は33億6600万円だった。

しかし、今年は同時点で60件、46億1900万円と倒産件数、負債総額共に増加しており、1年間の総計も上回ることが確実視される。全国的に見ても同様の傾向となっている。

足元では、日経平均株価が2万円を回復するなど、大企業を中心に企業業績は堅調に推移している。しかし、中小零細企業は競争力がなく、アベノミクスの恩恵を受けにくい。

 また、マイナス金利政策による貸出金利の低下についても、優良企業がより恩恵を受ける構図となっており、借入金の返済猶予を受けている企業は増加傾向にある。

 第2次安倍晋三政権が掲げた地方創生の取り組みや成果は十分とは言えない。

 県を含めた地方経済は、人口の減少、少子高齢化による労働力の不足、後継者難など構造的な問題に苦しんでいる。地方経済の衰退を止めるには、政府による一貫した継続性のある経済政策が必要であろう。

 票の獲得のために、地方経済の問題を政争の具にせず、長期的な視点に立った政策の確実な実行が求められる。今後の企業倒産の動向に注目したい。
            (帝国データバンク奈良支店調査課)


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