2021-10-11( ↓ クリック)
2021-10-14( ↓ クリック)
<2021ノーベル平和賞プレスリリースから> 2021.10.8.
フィリピンのマリア・レッサ氏と、レッサ氏が2012年に共同設立したデジタルメディア「ラッパー」は、ソーシャルメディアがどのようにして偽のニュースを広め、どのようにして反対者への嫌がらせや世論操作するために使われているかを記録にあらわした。(ニュース源 The Nobel Peace Prize 2021 Press Release)
<マリア・レッサ氏、朝日新聞オンラインインタビュー>
強権的なドゥテルテ大統領に批判的な報道を続け、今年のノーベル平和賞に決まったフィリピンのネットメディア「ラップラー」代表マリア・レッサ氏(58)が10月9日、オンラインで朝日新聞の取材に応じた。
「ソーシャルメディアの影響で、記者たちは犠牲を払わなければニュースを届けることもできない困難に直面している」と、報道の自由への危機感を語った。
自宅でインタビューに応じたレッサ氏は受賞決定から一夜明け、人なつこい笑顔を見せた。「ノーベル委員会が光を当てたのは、私でもラップラーでもなく、世界で自分の仕事を続ける記者たちだ」と続けた。
ラップラー社では今、約120人が働き、うち女性が6割だ。若いメンバーも多い。2016年にドゥテルテ氏が就任後、容疑者の殺害を容認する「麻薬戦争」やSNSを使った政権による世論誘導の疑いについて批判的な調査報道を続けてきた。
ドゥテルテ氏はレッサ氏を「犯罪者だ」と敵視しており、レッサ氏には名誉毀損(きそん)などこれまでに計10件の逮捕状が出された。「政権からの攻撃は女性記者に対して特に強く向けられている」とレッサ―氏は訴えた。(ニュース源 2021.10.9.朝日新聞ダイジェスト)
<フェイクニュースが広がる 私たちは事実が配信されない世界を生きている>
政府に批判的なメディアが圧力を受けることも多いフィリピンで、ラップラーは、権力の中枢にいる人らに関する調査報道を実施。16年以降は、ドゥテルテ大統領の「麻薬撲滅作戦」などを公然と批判してきた。
同作戦は、ドゥテルテ氏の「麻薬捜査なら殺人をいとわない」方針のもと、麻薬密売人らを次々と殺害。人権団体は、作戦で子供が犠牲になるなど、警察発表の6600人を大幅に上回る最大約3万人が殺害されていると指摘している。国際刑事裁判所(ICC、本部オランダ・ハーグ)は、超法規的殺害であるとして今年9月、正式な捜査に移行するとしている。
またレッサ氏は、利用者の見たい情報を優先的に表示するソーシャルメディアの機能などが、フェイク(偽)ニュースの拡散に影響している可能性を調査。事実が伝わらないことで、民主主義が崩壊するリスクを指摘した。
ラップラーはドゥテルテ氏から「フェイクニュース」と呼ばれ、レッサ氏も政府当局から弾圧の標的とされ、脱税などさまざまな容疑で訴追を受けるなど、苦難をはねのけての活動が続いている。
レッサ氏は2020年11月の笹川平和財団のインタビューで「私たちは事実が配信されない世界を生きている。事実の重要性を取り戻すために動かなければ、我々は操られてしまう」と語っている。 (ニュース源 2021.10.8.毎日新聞ダイジェスト)
同作戦は、ドゥテルテ氏の「麻薬捜査なら殺人をいとわない」方針のもと、麻薬密売人らを次々と殺害。人権団体は、作戦で子供が犠牲になるなど、警察発表の6600人を大幅に上回る最大約3万人が殺害されていると指摘している。国際刑事裁判所(ICC、本部オランダ・ハーグ)は、超法規的殺害であるとして今年9月、正式な捜査に移行するとしている。
またレッサ氏は、利用者の見たい情報を優先的に表示するソーシャルメディアの機能などが、フェイク(偽)ニュースの拡散に影響している可能性を調査。事実が伝わらないことで、民主主義が崩壊するリスクを指摘した。
ラップラーはドゥテルテ氏から「フェイクニュース」と呼ばれ、レッサ氏も政府当局から弾圧の標的とされ、脱税などさまざまな容疑で訴追を受けるなど、苦難をはねのけての活動が続いている。
レッサ氏は2020年11月の笹川平和財団のインタビューで「私たちは事実が配信されない世界を生きている。事実の重要性を取り戻すために動かなければ、我々は操られてしまう」と語っている。 (ニュース源 2021.10.8.毎日新聞ダイジェスト)