2017年10月2日午後5時から都内ホテルで行われた「民進党代表代行・枝野幸男氏 『立憲民主党』10.2 結党会見(3)記者質問 書き起こし」を掲載いたします。○印は聞き取りできなかったカ所です。
2017.10.02.
ユーチューブ「立憲民主党 結党会見」
2017.10.02.
<2017衆院選> 民進党代表代行・枝野幸男氏 「立憲民主党」10.2 結党会見(1)冒頭発言―国民生活「1億総中流」時代から格差拡大・貧困増大へ―書き起こし
2017.10.03.
<2017衆院選> 民進党代表代行・枝野幸男氏 「立憲民主党」10.2 結党会見(2)記者質問 ―民進党の混乱から新党立ち上げへ― 書き起こし
2017.10.04.
<2017衆院選> 枝野幸男氏「立憲民主党」結党会見(3)記者質問―対立軸は「上からの政治」か「下からの政治」か、 わたしたちは「草の根に立つ」― 書き起こし
2017.10.04.
<2017衆院選> 枝野幸男氏「立憲民主党」結党会見(4終)記者質問―「#枝野立て」というハッシュタグが出た― 書き起こし
■消費税増税へのスタンス、憲法改正の是非の考え方、
原発政策について
記者 東京新聞の山口と申します。よろしくお願いいたします。まず1点は、代表という形、もしくは党首という形で枝野さんはいらっしゃるということか、幹事長とかが決まっているのであれば教えていただきたいのが1点と、ええあとですね、国民の大きな関心である消費税増税へのスタンス、もう1点、憲法改正の是非の考え方、あと原発政策について、今考えている、考えている党の方針として教えていただきたいと思います。
枝野氏 はい。あのう、今日この場で初めて正式に、わたくしが「党を立ち上げる」ということを呼びかけさせていただきましたので、今、構成員はわたくし1人でございます。
わたくしの呼びかけに応じて参加していただけるという方は、わたくしを党首という前提でご参加いただけるものという風に思っておりますが、あのう選挙まで時間がありませんが、その中で一定のメンバーが固まったところで、そのみなさんとそこで相談をして、具体的な役割分担を決めさせていただきたいという風に思っています。
ええ、今ご指摘のあった政策についても、最終的にはそうしたプロセスを踏まなければいけないと思っておりますが、冒頭に申しあげましたとおり、わたくしは、民主党、民進党でこれまで積み上げてきた政策、理念というもの、これは国民のみなさんによりクリアに、よりブラッシュアップしてお訴えをし、そうしたことに期待をしている国民のみなさんの声を受け止める政党になりたい、という思いで呼びかけをさせていただきました。
従いましてその中でですね、より具体的な部分については、わたくし自身が過日代表選挙で訴えさせていただきましたたが、消費税については、将来的には国民のみなさんに負担をお願いしていくということについては、これは堂々と訴えるべきであるけれども、現下の経済状況、そして、例えば法人税が減税されている中で、大衆増税がなされるというようなこと、使い道についての信頼がないということの中で今、予定されている増税を予定通り実行するということは、国民の理解を得られないと訴えてまいりましたので、おそらく呼びかけに応じていただける方は、そうした考え方にも同じような思いを持っていただけるのではないか。
原発政策についても、できるだけ早く、一日も早く「原発ゼロ」を実現していく。そのことに向けて、これはあのう、「やめた」ということだけなら簡単なことですが、具体的なプロセス、なかなか難しいプロセスが必要ですが、もはや原発では、リアリズムと申し上げましたが、具体的なプロセスをお示しすることができると思っていますので、一定程度、民進党において、その工程表の作業が進んでいることを承知していますので、これをより早く国民のみなさまにお示しをして、「原発ゼロ」がリアリズムであるということを共有できるようにしたい、と思っております。
憲法については、これはもう従来の民進党から、憲法の議論は積極的に進めていくと、国民と共に未来志向の憲法を志向するという立場であります。
ただこれも従来から申し上げているように、わたくしも強く申し上げていますが、いわゆる、今安倍さんがおっしゃっている自衛隊加憲論というものは、現在、安保法制という違憲部分を含んだ、立憲主義を破壊して違憲部分を含む安保法制というものが現に存在する中で、自衛隊を明記すれば、その違憲部分を了承する、追認するということになりますので、これは許されるものではない、という風に考えております。
ええ、ご賛同される方は、こうした件についてご賛同いただける方が集まるんだと思いますので、最終的にはそうしたみなさんとご相談をして、しかるべきタイミングで具体的な政策を改めてお示しをいたしますが、わたくしは今のように考えております。
■立憲民主党の方向性は?
記者 NHK○○の森と申します。2点うかがいます。まず1点目です。民進党の理念に賛同する人たちのための新たな受け皿が必要ということですけれども、今回の新党を結成することで有権者の支持をどう得ていくお考えでしょうか? 2点目です。野党第1党だった民進党が分裂するということは、政権与党の対抗馬として機能していくためには大きな痛手となるのではないでしょうか? お願いします。
枝野氏 はい。まあ1点目はですね、わたくしは従来から、わたくし或いはわたしたちの仲間が目指している社会像、理念、そして政策は多くの国民のみなさんに共感してもらえるものだという自信を持ってまいりました。ただ残念ながら、そのことを十分に伝えきることができていなかったということは、これまでわたくし自身の責任も含めて感じているところであります。
今回、いろんな残念なプロセスはありましたが、むしろクリアにより分かりやすく、国民のみなさんにお伝えをするというような新たな器として、立憲民主党を育てていきたいし、それは十分にできるんではないか、と言う風に思っております。
それから私も一日も早く、安倍政権を倒したい、倒さなければならない。これはほんとうに喫緊の課題だと思っております。したがいまして、これ、大変厳しい中での船出なのはよくわかっておりますが、この選挙で議席を得させていただく仲間は、必ず安倍政権を倒すという側の一員として国会に臨む。
そしてむしろ、わたくしは立憲民主党のあり方として、これまでも若手、中堅の仲間が頑張ってきてはくれましたけれども、より明確にこのおかしな政権、おかしな、たとえば政治運営、そして国民生活にとってマイナスな政策については、より厳しく、そのことを指摘していく戦う集団にしていきたい。自民党政権、安倍政権に対して最も力強く戦う集団に立憲民主党をするということによって、政権を倒すことを期待していただいている国民のみなさんの負託に応えられるようにしていきたい、と思っています。
記者 ○○新聞の萩原と申します。あの、立憲民主党の理念であるとか政策を全国に浸透させていくためにも、この衆議院選ではどのくらいの数の候補者を擁立しますでしょうか? あと、民進党では、共産党、社民党、自由党、三党と選挙協力を模索する中で「候補者をできる限り一本化していくことを模索する」ということを合意してきましたけれども、この枠組みというのは立憲民主党に引き継いで維持していくお考えでしょうか? この2点をお願いします。
枝野氏 われわれの、あるいは、きょうわたくしが呼びかけさせていただいた理念、政策を、より幅広い国民のみなさまに訴え、多くの議席をいただくためには、一人でも多くの候補者を擁立したいと思っておりますが、こういうプロセスで、こういう(衆院選)直前になっての立ち上げでございますので、いま具体的に何人と申し上げる段階ではない、という風に思っております。
それから、わたくしが幹事長時代に行われていたのは、当時の民主党、民進党と市民連合などの幅広い市民のみなさんと連携をすることだったと思っていますし、この総選挙の前においてもですね、大島民進党幹事長が、そうした皆さんから要望を受け、あくまでもそうした幅広い市民のみなさんとわが党が連携するというのが民主党時代だったと思いますし、わたくしもまさに幅広い市民のみなさん、市民連合に代表されるようなみなさんと連携をしたいという風には思っていますが、それを越えて、市民連合のみなさんは他の政党とも連携をされているわけでありますが、まずはわたくしどもは、市民連合のみなさんと連携をするということであり、他の党と何か行うということでない、という風に思っております。
記者 テレビ朝日の草薙と申します。少しあったお話かもしれないんですが、立憲民主党は今後、民進党の支援団体であった連合と、どのような関わり方を求めていきたいでしょうか? 神津(連合)会長とは、きょうどんなお話をされたのでしょうか?
枝野氏 はい。あのう、わたくしも、わたくしの立ち位置の一つとして働く者の立場、生活者、納税者、そして働く者の立場というのが、立憲民主党においてもわたしたちの立ち位置だという風に思っておりますし、これまでも連合の皆さんとも、さまざまな形で連携しながら積み重ねられてきた理念と政策だという風に思っておりますので、ご理解いただける、賛同いただけるものと確信をいたしております。
ええ、きょう、神津会長とお目にかかったときには、「まだ最終結論を出していないけれども、新しい党を立ち上げる方向で考えています」ということをお話しさせていただき、「その際にはぜひご支援いただきたい」ということをお話しをさしていただきまして、それについてはご理解をいただいた、ご賛同をいただけた、という風にわたくしは理解をしております。
記者 支援をしていただけるという回答だったということでよろしいでしょうか?
枝野氏 わたくしはそういう風に理解をしております。
記者 共同通信の○○です。希望の党との関係性についておうかがいします。あのう、安倍政権を倒すということですけど、選挙の結果、獲得議席が自公と希望の党が拮抗したときに、希望の党と連携して安倍政権を倒す、ということもあり得るのでしょうか? その辺、お願いいたします。
枝野氏 選挙後の議席の構造を今から仮定をしても余り意味がないことだと思いますが、さきほど申し上げましたが、まずは安倍政権を倒すということは、これは少なくとも今、足元においては、最大のやらなければならないことだ。また、それがないと物事が先に進まない。われわれが目指す社会をめざしていくにしてもですね、まったく逆方向に進んでいる暴走を止めるということが最優先課題だ、という風に思っておりますので、安倍政権、ないしは自公政権を延命させるようなことに協力するつもりはありません。
記者 共同通信社の○○と申します。事務的な質問なんですが、賛同を呼びかけるということですけど、来週に衆院選の公示が迫ってます。だいたい、いつぐらいを期限にですね、賛同される方の呼びかけを設定してるのかということと、あと党の綱領と政策ですね。これについては、まあ民進党のものがありますけれども、こういったものがベースになっていくのかということとですね、あと人事ですね。これについてはどのように考えていますか?
枝野氏 はい。呼びかけはですね、これはぎりぎりまで。つまり、選挙の実務的に可能なぎりぎりの限界までお待ちをしたい、という風に思っております。そもそもここまでのプロセスにおいてもですね、大変ないろんな激動の中で、特に候補予定者の皆さんはですね、大変な不安と困惑の中で日々を過ごされてきていると思いますので。あのう、支持者のみなさんとのいろんなご相談の時間も必要でしょうし、できるだけ、お待ちをできる時間を最大限取りたいと思っています。これは選挙事務の実務の部分と確認をしながら、その期限を示していきたい、という風に思っております。
それから、あのう基本的に、綱領や基本政策というものは、これはあの、選挙を経てですね、多くの仲間が当選さしていただきました暁には、さらにブラッシュアップしていきたいということでありますけれども、わたくしは積み重ねてきた民進党の理念と政策に自信を持っておりますので、これを国民のみなさんに訴えるということで、たたかわせていただきたいと思います。
人事については、この呼びかけに対してですね、一定の皆さんがご賛同いただいた段階でですね、そのみなさんとご相談をして決めさせていただくつもりであります。時期でありますが、選挙に向けてですね、もう限られた範囲でありますので、可及的すみやかに、綱領でありますとか、選挙に訴える政策というものはお示しをさしていただきたいと思います。
記者 すみません。ちょっと話は変わるんですけど、岡田元代表やですね、野田前首相、また他の一部ベテラン議員の中心でですね、無所属で今回出馬すると表明された方がいます。そういう方と、衆院選での協力。それとですね、今回、そういう方々が無所属を選びましたけど、先生の方は新党(立憲民主党)ということですけれども、これとはどのような違いがあるとお感じでしょうか?
枝野氏 まあ、あのう、これまでも一緒にやってまいりましたし、いろんな点で認識を共有している先輩であったり、仲間であると、今お名前をあげられた方を思っておりますが、さまざまな状況、事情の中でですね、こうした急激な状況の変化の中での対応は、それは総理や党首を務められたみなさんですから、それぞれの判断でというのは当然だろうと思いますし、無所属を選択されたということであれば、それは一つの見識、見解だと思います。
無所属でというのは、民進党の党籍を持ち、選挙は無所属ということだと思いますので、民進党の理念・政策をより前提に、よりブラッシュアップして、国民のみなさまに訴えるというわたしたちと、従来と基本的に違いはないという風に思っています。具体的に協力とかいうことについて、今、そういったことを事前に相談したりとかですね、すぐに相談をできるという状況ではございません。まず、この呼びかけにできるだけ多くのみなさんにご賛同いただいて、立憲民主党として戦っていくという態勢、構図を作ってまいりたいという風に思います。
記者 すみません。J-CAST ニュースの青木と申します。民進党で両院議員総会、9月28日にですね、ええ、(希望の党との合流の)決定が満場一致で決まったというなかで、こういった新しい党ができたという流れになっているわけですが、そのあとですね、ちょっと国民の方からも「場当たり的ではないか」とか、「追い詰められたから(新党を)結党したのではないか」という厳しい見方もいくつか出ているんですけれども、そういった意見についてはどう思われますか?
枝野氏 まあ、あのう、ここ数日と言っていいんでしょうか。民進党におけるさまざまなプロセスというのは、わたくしも所属国会議員、そして代表代行という立場で、あのう、責任の一端を担っているという風に思っております。ええ、ただ、プロセスとして残念な、わたくしにとっても残念な、国民のみなさんにはおわびしなければならないようなプロセスだと思っておりますが、そうしたことを踏まえて、現状で将来に向けて、未来に向けて、できることということで(新党設立という)大きな決断をさせていただいた、ということでご理解をいただきたいと思っています。
記者 ○○の田中と申します。ちょっと確認さしてください。ええ、立憲民主党の構成員は、今のところ、何人でしょうか? それと、選挙となれば莫大なお金がいりますが、固有名詞は結構です。どの筋からお金を引っ張ってこようとお思いでしょうか?
枝野氏 はい。今、構成員は一人です。あの、今呼びかけたんです。一人です。ええ、お金については、わたくしも決して得意な分野ではございませんので、なかなか厳しいなかではございますが、何とかこの選挙を戦い抜くためのですね、一定の、ただし非常にミニマムなというか、最低限、お金のかかることについては最低限、でもしっかりと活動できるという部分は、何とか確保できたのではないかと思っております。
記者 ○○ジャパンの○○と申します。あのう、さきほど、「前提が異なっているというようなことをおっしゃいましたが、それというのは具体的に言えば、「合流の条件というのが課された」というようなことを指しているんでしょうか? 前原代表が「合流する」と言った時の条件が、28日の両院議員総会の段階とその後で異なってきていると考えますか。
枝野氏 前提だとわたしの方から言いましたかね?
記者 おそらく、あのう、つまり前原さんが「合流する」と言った時の条件が、28日の段階、両院議員総会で示された段階と、その後で異なってきているというようなところで、新党の結成を決意したんだとおっしゃっていたんですが、そこというのは「合流の条件が課された」というようなことでよろしいんでしょうか?
枝野氏 わたくしが「前提」ということばをどこで使ったか記憶を正確にしてないんですが、今回、立憲民主党を立ち上げようと決意した、その前提は、一つは、残念ながら希望の党の中で民進党の理念、政策を実現していくということを考えた時に、希望の党の理念や政策は、わたしたちとは違うと判断せざるを得ないということが一つ。
そしてもう一つ。この状況の中では、ともに戦う前提で準備をし、努力、苦労をしてきた多くの仲間が、民進党から立候補できないということですので、無所属という非常に厳しい戦いを余儀なくされるということ。この二つが前提です。
記者 あと、あのう、この前原さんの方針というものと、枝野さんの方針というものが決定的に違うという風に思ったときというのは、これ、いつのことになるのでしょうか?
枝野氏 「方針の違い」ということは、わたくし、ちょっと申し上げていないと思っておりますが、今わたくしが申し上げた、今回、わたくしが決断に至った状況ではないかという風に思いましたのは、徐々にそういう思いが高まってきたわけでありますが、これではまずいということで昨日、直接、(前原氏に) 連絡を取らせていただいた、ということです。
■対立軸は「上からの政治」か「下からの政治」か
■わたしたちは「草の根に立つ」
記者 NHKの鈴木と申します。政策についての、さきほどご説明をいただきましたけれども、では今回の選挙で、最大の争点としては何をお考えなのか教えていただきたいとのと、ええ冒頭でですね、一緒に活動するメンバーで内諾をいただいている方々がいらっしゃるという話がありましたけれども、それでは具体的には、どういった方々から内諾があったのでしょうか? 2点をお願いします。
枝野氏 はい。まず後者については、そのことについては申し上げません。きょう、わたくしが一人で呼びかけをして、これから参加される方は、みな同じ立場で一緒に戦っていこうということで呼びかけをさしていただきましたので、当然のことながら、こういう呼びかけをしてですね、選挙を政党として戦う要件を満たさないということでは、まさにおかしな話になりますので、そうしたみなさんには内諾を得ているということでございますが、どなたが内諾を得た方で、どなたがその後から意思を表明したかをはっきりさせることは、いいことだとはぼくは思いませんので、それは控えさせていただきます。
ええ、前段の話ですが、実は争点というのは、政党や政治家が決める話だとはぼくは思っていません。争点というのは有権者が決めるものだ、という風に思っています。
わたくしは、まさに、この間の安倍政権の暴走、情報を隠蔽し、政治を私物化し、それに対して開き直る。そして冒頭申し上げましたが(参照クリック「冒頭発言」)、立憲主義の破壊であったり、格差の拡大による国民生活の分断であったりという、こうした安倍政権の暴走を止めると、そういうことが唯一にして最大の争点ではないかと思っています。
ただし、止めるというのは、「止めてどうするのか」という大きな話があります。わたくしは、やはり上からの民主主義、上からのリーダーシップ、あるいは強いものからの経済政策。こうしたあり方自体がもう限界に達している。あるいは、あまりにも弊害が大きくなっている。
草の根からの民主主義でなければいけない。あるいは、経済や社会というものは、下支えをして押し上げていく、というものでなければならない。ボトムアップ型の社会にしていかなければならない。
わたしたちは、みなさんどう評価されるかは別にして、わたくしは、このボトムアップ型のリーダーシップであったり、民主主義であったり、あるいは社会経済のあり方というものが、立憲民主党の一つの明確な立ち位置であり、この選挙を通じて、特に他の政党との違いとしてですね、国民のみなさんに訴え、ご理解をいただきたいと思っています。
記者 すみません。手続きの点で1点教えていただきたいんですが、新党結成に向けた今後のプロセスについてですね、具体的には政党の届け出をいつやるのだとか、今考えられているスケジュール観について教えていただけますでしょうか?
枝野氏 はい。あのう、まあ政治家ですからいろんなことがあるだろうなあということを想定をしながら、いろんな人物とかですね、シミュレーションしてこなきゃならないということを思っている一方でですね、新たな党を立ち上げるということを1カ月も2カ月も準備していたら、このプロセスもおかしなことでありまして、非常に短期間でできるところからやっていくという、そういったプロセスも一方であるのも事実であります。ただ、選挙に向けて後ろが切れているという状況でありますので、政党としての届け出は明日にもしたい、という風に思っております。その後については、これから呼びかけに応じて、賛同されていっしょに加わっていただく皆さんとの一定の相談が要ると思っていますが、じゃあ1週間後ですという、そういうレベルの話じゃありませんので、いずれにしろ日にちがないんですので、そこについては具体的なところは、残念ながら申ちょっと今日は、申しわけないけれども申し上げられない、ということでご理解ください。
記者 日本農業新聞の大岡と申します。あのう、根幹となるですね、憲法改正とか、安保法制については当然、希望の党とは相いれないことだと思いますけれども、たとえば、農業政策もそうなんですが、経済政策とかですね、希望の党に行く民進党の方々と考えが一致することというのはむしろ多いと思うんですが、そういったまあ、枝葉の部分の政策については、衆院選後は当然、国会で連携していくという考え方でよろしいんでしょうか?
枝野氏 はい。あのうそれはどの党であっても、特に個別のテーマ、個別の政策については、一致する政党、政治家とは特に国会内においては協力するというのは、どの党であっても当たり前だという風に思っておりますので、希望の党に参加をされて選挙を戦うみなさんもできるだけ多く当選をされてですねし、しかもそうしたみなさんが、民主党、民進党を通じて積み重ねてきた政策を推進するようにしていただければ、共同して行動できる部分は大きくなると思います。
記者 日本経済新聞の加藤と申します。ええ、まああのう、希望の党と理念と政策が違うという風に判断せざるを得ないという一つの要因として、希望の党側から安全保障法制に関して、「容認でなければ公認できない」といったような発言があったことが要因としてあるのかという点と、希望の党も「改革保守」といことを掲げられていまして、枝野さんも以前、自身を「保守の政治家だ」とおっしゃられていますけれども、この立憲民主党っていうのは保守の政党ということなのか、どういった政治的な立ち位置なのか、ということをお伺いできればと思います。
枝野氏 ええとまずですね、理念・政策。希望の党の皆さんが私たちと違うということは、総合判断としか言いようがありません。これはあの、(希望の党からの)ご発言とかも、状況によって変わってきておられるので、この局面のこれというようなことよりも、全体として私たちとは違うという判断をせざるを得ない、ということであります。
それから後者の話なんですが、そもそも「保守」と「リベラル」は対立概念ではありません。わたくしは、こうした、いわゆるイデオロギーの時代だとはまったく思っていません。今、この国にそうした対立軸があるとすれば、さきほど申しました通り、上からか下からか、草の根からの民主主義なのか、草の根からの経済や社会の立て直しなのか。それに対して、強いもの、上からの経済、社会、上からのリーダーシップ。こここそが対立軸であり、わたしたちはまさに、「草の根に立つ」立場だと思っています。
(次回4終につづく)