ミッチェル・ビスタビジョン・キャメラを
大映京都撮影所は購入しました
大映京都は黒澤明作品「羅生門」が
ヨーロッパの映画祭でグランプリを得てから
世界に向けて数々の大型時代劇を発表していました
注目の大型画面でビスタビジョン時代劇を
企画したのでしょう
題名は「地獄花」で鶴田浩二、京マチ子主演で
忠治旅日記、鞍馬天狗などのベテラン伊藤大輔監督でした
伊藤監督はカメラをトロッコに乗せて動かしながら
撮影する移動撮影をよく使っていました
この撮影態度をみて伊藤大輔監督を称して
「イドウダイスキ(移動大好き)」と渾名されました
フランス映画もこの移動ショットが
よく取り入れられていました。
「パリの屋根の下」ルネ・クレール監督作品
の冒頭のシーンはとくに印象に残るカットでした
屋根と煙突の並ぶカットからゆっくりと
キャメラ移動(クレーンではなく)で
地上に降りてきます。
アパートのドアから人が出てきます
それをなめて街のフルショットに決まります