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この情報の出所を辿っていくと、専門家の話を伝聞として紹介したことに対して尾ひれが付いて、いつの間にかこのような誤った情報に変質してしまったという報道がなされました。
社員研修に「伝言ゲーム」という訓練法があります。講師が最初の情報を一番目の受講者に伝えます。受講者は、次の受講者にその内容を伝えます。そして、最終受講者にどのように伝わったのかを確認します。はじめの人と最後の人と似ないようの隔たりがあることを受講者に理解させ、情報の伝わり火の問題を意識させるのがこの社員研修ゲームの目的です。
テレビ映画の刑事物語などで「現場百遍」という言葉がしばしば出てきます。これは経営コンサルタントにも当てはまります。
経営コンサルタントは、経営現場の状況把握のためにヒアリングをしたり、インターネットを利用して情報収集をしたりします。その時に、入手した情報を鵜呑みにしてしまって、実はそれが事実と反していることがしばしばあります。
経営コンサルタントは、ヒアリングをするのは必要ですが、その裏を取ることも必要です。現場百遍、現場に足を運んで、自分の五感を使い、第六感を働かせながら現状を正しく判断して行くことが大切です。
因みに、口耳之学というのは、「耳から入ってきたことをもとに口から出て来る学問」の意で、「聞きかじりの学問、受け売りの学問は底が浅い」という戒めです。人の話を鵜呑みにしてはなりません。
コンサルタントの中には、自分と相手の情報差を利用して、自分の持っている情報を難しく話すことでコンサルティングができると考えている人がいます。クライアントである経営者・管理職を見くびってはいけません。知識の切り売りをするだけでは、すぐにぼろが出てしまいます。
経験に基づき、知識と知恵を持って、現状に即したコンサルティングをしていけるコンサルタントが「ホンモノ」のコンサルタントなのです。
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◆【経営コンサルタントの育成と資格付与】
since 1951 特定非営利活動法人・日本経営士協会
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