■【成功企業・元気な会社・頑張っている社長】 海外展開のチャンス生かすとき 3329-4925
経営コンサルタントを半世紀にわたってやってきた経験から、すこしでも皆様のご参考になればとお届けしています。
【成功企業・元気な会社・頑張っている社長】は、皆様から寄せられたり、私が支援したり、見聞したりした企業の事例を紹介していますが、お陰様で、毎回拍手をいただいています。
また、あなたのクライアント・顧問先やお知り合いの会社で、ここで紹介したい企業・団体等がありましたら、是非ご連絡ください。
■ 海外展開のチャンス生かすとき 3329-4925
新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、多くの中小企業がインターネットを活用して海外に製品を販売する「越境EC(電子商取引)」にチャレンジしている。日本貿易振興機構(ジェトロ)がまとめた度日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査によると、国内外の販売でECを利用したことがある中小企業の割合は約36%。このうち、「利用を拡大する」と回答した企業は43%と4割を超えた。ECを「利用または検討している」と回答した中小企業のうち7割近くが具体的な販売方法として「越境EC」を挙げている。
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和歌山市で理美容師専用のはさみを製造するK社も海外で販路拡大に積極的に取り組んでいる。中小機構のサポートを受けながら2016年に海外展開を開始し、海外に向けて自社商品を発信すべく英語版Webサイトも構築した。「長く事業を続けていると、新規の販路を開拓しようとしても既存の取引先とバッティングしてしまう。それは避けたいとの思いがあった」と代表取締役のK氏は海外展開を始めたきっかけを話してくれた。
「コロナ禍で業務が一時ストップした時期にも月1、2件のペースでインスタグラムのダイレクトメールで製品の問い合わせがくるようになった」とK氏は話す。海の向こうの顧客に現物を見せながらのオーダーメードは難しいが、チャットで写真や動画を送りながらイメージを共有し、要望通りの製品に仕上げていくそうだ。「いつもと違うのは英語を使わなくてはいけないという点くらい。企業のブランディングという点でも前向きな効果が出ている」とK氏。まだ大きな伸びにはなっていないが、2025年の大阪・関西万博を見据えたインバウンド需要の拡大への期待も相まって、海外展開に手ごたえを感じている。
1953年の創業以来、職人たちが手作業で仕上げた最高級のはさみを提供。顧客の要望を丹念に聞き、オーダーメードで製造する。祖父が世界で初めて開発したコバルト基合金製のはさみはステンレス製よりもさびにくく、耐摩耗性も優れている。「非常に難しく、削りにくくて折れやすい素材。製品化できたのは、熟練した職人の技があるからこそ」とK氏は胸を張る。世界に誇る「メード・イン・ジャパン」の技術だ。
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【 コメント 】
急激な円安はエネルギー・原材料価格の高騰の要因となり、中小企業の経営を圧迫しています。しかし、視点を変えますと、海外に販路を広げる絶好のビジネスチャンスなのです。
K社のはさみも海外で広く認知されれば、大化けするポテンシャルを持っています。海外が欲しがる技術は、まだ日本の中小企業の中に数多く埋もれています。国内市場だけでは限界があります。思い切った手立てを討ちませんと、ビジネスは縮小してしまいます。
円安を機に輸出経験がない中小企業を対象にした支援プログラムを立ち上げるなど政府の後押しもあります。支援を積極的に活用し、世界に日本の技術を売り込んでほしいですね。
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出典: e-中小企業ネットマガジン