■■杉浦日向子の江戸塾 - 江戸情緒に学ぶ 江戸の男性は粋でおしゃれ 26
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■ 江戸男性のおしゃれ 26
江戸は、男性の多い社会であったことは知られています。
参勤交代で、地方から武士がやってきますし、それを当て込んで上方からは商人がビジネスにやってきました。このために男性の数が圧倒的に多く、男女比率から結婚相手を探すのは大変でした。
結婚難のために男性は涙ぐましい努力をするわけです。初物のかつおを振る舞うなどができる身分の男性ならともかく、そうでない男性はどのような努力をしていたのでしょうか。
その一つが「江戸っ子美顔術」です。カミソリで剃った程度では女性にほおずりをしたときに、ちくちくさせてしまいます。肌をすべすべにするために、毛抜きでヒゲをのくのです。現代男性顔負けの努力です。
デートの前にあわてて抜いたりすると、頬が血だらけになってしまい、逆効果になることもあったようです。
女性優位の時代ですから、男性の努力はヒゲ抜きだけではありません。
今日なら、デートの直前にマウスウォッシュ済を使ったりしますが、当時も講習会・研修会・講演会は嫌われる大きな要素でした。そのために何度も何度もは御身がいたり、うがいをしたりと努力をします。
デートの直前には、梅の花のつぼみを噛んで、爽やかさを演出したのです。
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