経営コンサルタントへの道

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■【心 de 経営】『書話力』を高める ストーリー作り 7201 準備なくして〃話〃は成り立たない

2025-03-13 12:03:00 | 【心 de 経営】 表現力を高める

  ■【心 de 経営】『書話力』を高める ストーリー作り  7201 準備なくして〃話〃は成り立たない 


 私には、「正しい日本語」とはなにか、というようなことを書いていくだけのバックグラウンドがあるわけではありません。一方で、人前でお話をする機会が多々あります。少しでも「美しい日本語ですね」と言われるような言い方をしたいと平素からこころがけています。
 経営コンサルタント歴半世紀の経験から体得した『書話力』を皆さんとわかちたいと考え、図々しくここにご紹介します。あまりにも「あたり前」すぎて、笑われてしまうかも知れませんが、「あたり前のことが、あたり前にできる」という心情から、お節介焼き精神でお届けします。
■【あたりまえ経営のすすめ】3 すべてのビジネスパーソンがめざす一歩上の発想とスキル
  時代に即したスキルを磨きながら、業務に活かし、自分の更なる成長に繋げるにはどうしたらよいのでしょうか。その方法は、多岐にわたると思います。
 「あたりまえ経営のきょうか書」シリーズの第三章として、経営コンサルタントという仕事を通して、感じてきたことを、ビジネスパーソンに共通する面を中心にお話しています。
■3-720 ストーリー作り
 〃話のネタ〃が決まったら、どの様な主旨で、何を目的とした文書作成なのかを明確にし、それを、どの様な流れで記述していくのかを決めます。
 この〃話の流れ〃を〃ストーリー作り〃といいます。

  ■7201 準備なくして〃話〃は成り立たない
 製造現場では、「段取り」ということの重要性が繰り返し叫ばれます。
 段取りとは、物事を行う際の順序や手順をあらかじめ再確認し、その手順に従って作業がスムーズに運ぶように準備することを指します。これは、製造現場だけではなく、日常生活におきましても、何かをスムーズにスムーズに進めるためには、事前の段取りが肝要です。
 段取りの良し悪しは、生産性に大きな影響を及ぼします。これから進める作業は、品質や納期、日常生活であれば仕上がり具合やスケジュールなどに影響します。企業の場合であれば、信頼度の向上や競争力強化にもつながります。
 製造業では、「段取り八分、仕事二分」といわれますが、物事がスムーズに運び、良い結果に結びつくかどうかは、段取りで80%が決まるとさえいわれているのです。

 有名な話ですので、ご存知の方も多いと思いますが、能弁家でも知られるイギリスの故チャーチル首相は、自分の演説の準備を大切にした人として知られています。彼は、演説が予定されますと、数力月も前から準備を始めたといわれています。
 しかも、演説の前には、家族を前にして、リハーサルを行ったそうです。その上、家族からの辛口のコメントを求めたといいます。あのような偉人であり、能弁家であっても、このような人間くさいことをしたのかと思いますと、何か感じるところがあります。
 それを考えますと、私のような凡人には、能弁なチャーチル首相以上に事前準備が必要なことであるわけです。別項にも記述していますが、たとえばパワーポイントを使う場合には、できる限りアニメーション機能を使います。それが、私のような話し下手の者に取っては大きな手助けになるからです。それを確認しながら、リハーサルを繰り返します。本番を「1」としたら準備が3くらいになるでしょうか。

 どんなに小さな家でありましても、メーカーが作る簡単な機器でありましても、設計図を書くことが一般的でしょう。書いたり、話したりするのも、これと通じるものがあり、そのためには、まえもって、話の〃設計図〃を用意すべきでしょう。
 私も何十冊もの本を書いてきていますので、その経験では、設計図ができていますと、原稿がスムーズに書けます。また、書いているうちに〃設計図〃の問題点が見つかったり、変更したりすることもありますが、その時に、全体を俯瞰的に見ることがあります。その時に、どこで、どの様な影響が出て来るのか、全体が見えますので、その予測も付きます。それにより全体の品質向上にも繋げられるのです。
 たとえば、何に重点をおくのか、全体の中で、その重点に関する事項は、どのくらいの比率で盛り込んだら全体のバランスが崩れないかなどがわかります。
 書いている途中で、順序を変更することにより、訴求効果を高めることができることを、〃設計図〃を俯瞰的に見ることによって発見することもあります。本を一冊書き上げるには、数か月かかるのが一般的で、その間には、思考が途切れて、全体の流れが掴みきれなくなることがあります。その時には、同じ内容を重複して、別項で書いてしまったりすることもあります。〃設計図〃を見ることにより、重複であることに気がつきます。
 時には、論点がずれたり、矛盾したりすることも起こりかねません。話の流れが、当初の計画とは異なる方向に流されていることもあります。これらの問題に気づきをあたえてくれるのが〃設計図〃なのです。書話では、設計図を書くことを「ストーリー作り」と私はいっています。

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