経営コンサルタントへの道

コンサルタントのためのコンサルタントが、半世紀にわたる経験に基づき、経営やコンサルティングに関し毎日複数のブログを発信

【経営コンサルタントのひとり言】「思考する」ということを誤解している人が多い

2024-08-27 12:03:00 | 【話材】 お節介焼き情報

  【経営コンサルタントのひとり言】「思考する」ということを誤解している人が多い    

 

 

 「そんなこと、常識だろう」と言ったり、言われたりしたことはありませんか?

 コンサルタントなど士業・経営の専門家だけではなく、ビジネスパーソンの皆さんの「あたり前」とはなんでしょうか?

 「常識」とか「あたり前」と思っていることが、じつは、必ずしも適切な判断に繋がるとは限りません。

 こんな、日常茶飯事のことに疑問を持つことの積み重ねが、思考力を高めたり、相手のことを思いやったりと、人間性を高めることに繋がるような気がします。

 経営士・コンサルタント45年余の経験から、思ったこと、考えたことを独断と偏見でもって述べてみたいと思います。

■ 「思考する」ということを誤解している人が多い

 「人間は考える葦である」と言ったのは、 フランスの思想家、数学者、物理学者であるパスカルの名言です。

 ところが、私達は自分の行動を振り返りますと、熟考もせずに走り出していることに、過ちや失敗をしてから気がつくことが多いです。

 日経新聞社から刊行されている「ビジネスシンク」に、『思考はビジネスの要で、他の全てを始動させるビッグバンである』と記述されています。S.R.コヴィーのビジネスシンクは、私にとっては座右の書のひとつです。

 私達の多くは、過去の延長線上の発想で、「先輩から引き継いだので踏襲しています」と惰性で行動している面が大きいです。

 今、行動を起こそうとしていることの目的は何か、背景に何があるのかを思考し、常に意識し、繰り返し思考すべきです。その実現・達成にはどの様な問題が待ち受けるかというリスクマネジメント的な思考をし、そのためにはどのような予防策があるでしょうか、予防策の重点順位は何が高いか、それに対処するための5W1Hは何か、等々を思考しなければなりません。

 どの段階でも、クリティカル・シンキング的視点を忘れずに、「これで良いのか」「なぜこうなのか」と思考を繰り返すことです。

 しかし、私達が、何か行動をしようというときに、期限が迫り、時間がないことがあります。拙速で「走りながら考える」ということを余儀なくされることが多いです。

 けっして、このような行為は薦めることはできませんが、やむを得ないときには、たとえ走りながらであっても上述のようなことを意識しながら、行動に反映させていくべきです。

 手前味噌の話で恐縮ですが、従業員13名であった某メーカーのお話です。赤字が続き、いつ倒産するかも知れないという状況の時に、社長さんにお会いしました。

 すぐに顧問契約をし、3年ほど経過したときのことです。久しぶりに役員会に出席したところ、30代の常務さんが会議の進行をしていて、その雰囲気がかわったことに驚きました。

 かつては社長さんが一方的にしゃべる、暗い雰囲気の形式的な役員会でした。ところが、全員参加で、戦略的なテーマに、戦術論を交えて、それがロジックツリーを用いて、キチンと体系立てて整理し、率直な意見を述べあっているのです。

 社長さんの独壇場であった役員会が、社長さんは一歩下がってオブザーバー的な参加の仕方で、他の役員全員参加の会議に変貌していたのです。

 終わってから、若い常務さんが私のところに来て、「先生がおっしゃっていた『論理的に思考する』ということが少しずつですがわかってきました」と満面笑みを浮かべて、活き活きと話してくれました。

 このクライアントは、厳しいご時世にもかかわらず、3年で従業員30名にまで成長してきました。「ああ、この会社にもビッグバンが訪れたのだ」とコヴィーの書を思い浮かべたことがあります。

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【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 8月26日 ◇徒然草 第79段 何事も入りたたぬ 知ったかぶり ◇3人のレンガ職人

2024-08-27 08:03:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記
 

  【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 8月26日 ◇徒然草 第79段 何事も入りたたぬ 知ったかぶり ◇3人のレンガ職人 

 平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 この度、下記のように新カテゴリー「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載しています。

 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信すべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】

 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。

8月26日(月)

 『3人のレンガ職人』というお話があります。それに関連して『元気な会社』を紹介しました。

 【成功企業・元気な会社・頑張っている社長】  仕事は同じでも志が異なる「3人のレンガ職人」 3222-4827

 【カシャリ!ひとり旅】の写真は、整理が追いつかず、増える一方です。 何かと忙しく動いていますので、気分転換をするようにしています。 音楽を聴くことが多いですが、過去の写真や動画を見ることも楽しみです。

 第79段 何事も入りたたぬ 知ったかぶり
 知ったかぶりは、見ていてあまり良い感じを受けませんね。この段では、「良き人」は、あまり多くを語らないと記述しています。

【原文】
 何事も入りたたぬさましたるぞよき。
 よき人は知りたる事とて、さのみ知りがほにやは言ふ。
 片田舎よりさしいでたる人こそ、萬の道に心得たるよしのさしいらへはすれ。
 されば世に恥しき方もあれど、自らもいみじと思へる気色、かたくななり。
 よくわきまへたる道には、必ず口おもく、問はぬかぎりは、言はぬこそいみじけれ。

【用語】
 入り立つ: 中に入り込む 入りたたぬさまは、深く入り込んでいないということから、深くは知らないという意味
 よき人: 学問・身分・人格などにすぐれている人
 さしいらへ: 受け答え
 かたくななり: 見苦しい

【要旨】
 どのような場合におきましても、よく知らないふりをするとよいようです。
 学問に通じたり、人格高潔であったりする立派な人は、たとえ知っていても、さして知っているような顔をしないでいるものです。

 学問等を究める本道でない道を歩んできていない、軽薄な人というのは、知らない事は何もないといったようなことをいうものです。
 ですから、聞いている人は、一旦は、聴いたことのすごさに驚き、時には圧倒されることもありますが、自分自身が自分からすごいと思い込み、自画自賛するような様子は、見苦しいです。

 よく知っている分野のことについては、あまり多くを語らず、相手から問われない限りこちらから語るのではなく、寡黙を通す方がよろしいようです。

【 コメント 】
 「能ある鷹は爪を隠す」といいますが、知ったかぶりをする人は、見苦しいことですと、兼好でなくても知っているでしょう。
 ところが、人間というのは見栄を張る動物です。「自分は、偉い人間である」といいたがります。
 私が携わってきました経営コンサルタントという職業におきましても、同業者の中には、「私の関係先は、○○会社や△△社などです」と有名企業の名前をずらずらと並べるコンサルタントがいます。有名企業と関係があるようにいいますと、それを聞いた人は、「あのコンサルタントの先生はすごい人なのだ」と思うかも知れません。
 しかし、その様なコンサルタントの大半が、その様な大企業で、1回か、せいぜい数回、社員研修の講師を務めただけの経験のようです。
 なぜなら、大企業というのは、コンサルティング・ファームといわれるような大手に依頼することが一般的で、個人や小さなコンサルティング会社に、顧問的な大きな仕事を依頼することはほとんどないからです。

 その人が、得意げに、いろいろとしゃべりますと、守秘義務違反になるようなことも含まれかねません。私は、自分の顧問先の固有名詞は口にしないで通してきています。
 事例として何かを紹介した折に、事例を具体的に紹介すればするほど、それが、どこの企業なのかを推量されかねません。その結果、守秘義務抵触に繋がりかねませんので、この方針を貫いてきているのです。
 自分自身を大きく見せようとしますと、結果的に自分の首を絞めることに繋がってしまいかねないのです。

■【今日は何の日】

 当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。

 この欄には、発信日の【今日は何の日】と【きょうの人】などをご紹介します。

  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/7c95cf6be2a48538c0855431edba1930
   ■【今日は何の日】 8月27日 ■ 男はつらいよの日 寅さんを知らない世代も増えてきているようです ■ アメリカ独立戦争始まる

■【経営コンサルタントの独り言】

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

 睡眠の基本 午前0時過ぎに就寝すると寿命が短くなる 826

  「睡眠タイミングが心血管系疾患の発症リスクに影響する!」という記事をどこかで読んだ記憶があります。

 時間を有効に活用するには、質の高い睡眠が不可欠であることは周知のことです。私自身、若い頃は、ベッドに潜ると数分で眠りに落ちることができました。ところが近年、残念ながら私の睡眠の質は必ずしも良いとはいえません。睡眠に関する情報は、それなりに収集し、実行するようにしていますが、一向に改善しません。

 睡眠のタイミングくらいは最適な時間にあわせられる環境にありますので、心臓や心血管系疾患対策になればと、上述の記事を読み、励行しています。

 私達、日本人の多くは、睡眠時間の長さとか、睡眠の質については関心が高いです。中には、「今日中にこれをやらなければならないので、今夜は遅く寝ることになるけど、明日は休日、ゆっくり起きるから問題はない」というように、正常性バイアスを働かせている人が多いのではないでしょうか。

 ところが、最近の研究で、睡眠時間のタイミングが心臓血管の健康に影響を及ぼすことがわかったのだそうです。

 その研究発表の原資は手元にありませんが、記憶を頼りにご紹介致します。関心のある方はネットなどで調べて見てください。

 被験者は、動作検知器を身に付けて、いろいろな時間帯に就寝し、一週間にわたり睡眠データを収集されました。数年間にわたる、その後の追跡調査で、心血管疾患を発症率が調査されました。

 この研究では、10時台に就寝したグループの人は、心臓など心血管系への負荷が最も低くなることが発見されました。午前0時以降に入眠した人の結果が最悪で、それより早く入眠すると発生率が下がり、上述のように10時台がベストな結果となったのです。

 面白いことに10時以前に入眠したグループの発症率は上昇したといいます。この相関関係は、男性よりも女性に多く見られるという結果もあるそうです。女性の方が、時間に繊細に影響されるのですね。

 これは、心血管系疾患という切り口での研究ですが、以前より「就寝は午前0時前」ということが言われていましたので、心血管系疾患という観点でも、それが実証されたと言うことです。

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

 ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。

 本日は、明細リストからではなく、下記の総合URLよりご覧下さるようお願いします。
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17

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■【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記 バックナンバー
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/a8e7a72e1eada198f474d86d7aaf43db
 


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■【今日は何の日】 8月27日 ■ 男はつらいよの日 寅さんを知らない世代も増えてきているようです ■ アメリカ独立戦争始まる

2024-08-27 00:03:00 | 【今日は何の日08月】

 

  【今日は何の日】 8月27日 ■ 男はつらいよの日 寅さんを知らない世代も増えてきているようです ■ アメリカ独立戦争始まる

 一年365日、毎日が何かの日です。

  季節を表す日もあります。地方地方の伝統的な行事やお祭りなどもあります。誰かの誕生日かも知れません。歴史上の出来事もあります。セミナーや展示会もあります。

  これらをキーワードとして、私たちは自分の人生に、自分の仕事に、自分自身を磨くために何かを考えてみるのも良いのではないでしょうか。

  独断と偏見で、エッセー風に徒然のままに書いてみました。皆様のご参考にと毎日続けていこうと・・・というよりも、自分自身のために書いてゆきます。

   詳細 ←クリック

今日は何の日インデックス】  日付を指定して【今日は何の日】を閲覧できます

■ 男はつらいよの日 寅さんを知らない世代も増えてきているようです


 1969(昭和44)年8月27日に、山田洋次監督の男はつらいよ』シリーズの第1作目が公開され、それを記念して、この日を「男はつらいよの日」として制定されました。

 

 渥美清扮する「フーテンの寅」が最初に登場したのは、劇場上映がではなくテレビだったのですが、このシリーズ最終回で寅さんは死んでしまいました。反響が大きく映画化が決まり、渥美清が亡くなるまで48作ものシリーズに並びました。もちろん世界最長の長編シリーズです。

「フーテンの寅と発します」は、おなじみ寅さんの冒頭に出て来る啖呵です。

「瘋癲(ふうてん)」とい字が難しいし、馴染みもないことから「フーテン」とかくことが多いようです。渡世人の寅さんのように、定職を持たず、ブラブラしている人のことをいいます。

 もともとの意味は何だろうと思って、広辞苑を引いてみました。

   「精神状態が正常でないこと。また、そういう人。癲狂。」

 山田洋次監督らしいネーミングに思わず、ニヤリとしてしまいました。

 

 物語は、寅さんの恋と下町の人情が中心で、単純なのにもかかわらず、毎回引きつけられます。

 

 単純であるということは、表現は適切ではないかも知れませんが、それが「真実」であるからではないでしょうか。真実というと少々言い過ぎですが、企業で言えば「その会社の当たり前」に相当するのではないでしょうか。

 

 40年余にわたり経営コンサルタント業に携わってきましたが、私の基本は、「当たり前のことが当たり前にできること」です。ユニクロの柳井氏が同じようなことを言っていると聞き、ひょっとすると彼も寅さんが好きなのではないかと勝手に想像したりしました。


■ アメリカ独立戦争始まる

 

 1776年8月27日に、アメリカ独立戦争である「ロングアイランドの戦い」がイギリスを相手にして、本格的な戦闘と化してしまいました。

 ロングアイランドの戦い( Battle of Long Island)は、別名ブルックリンの戦い( Battle of Brooklyn)と呼ばれます。

 この戦いは、1776年8月22日から同年8月30日にかけて(会戦は8月27日)、現在のニューヨーク市ブルックリン(マンハッタン島の東側にあるロングアイランド島西端)を主戦場にして戦われました。

 アメリカ独立戦争の主要な戦闘のひとつであり、この戦争の中では最大の会戦でした。

 7月4日に発布されたアメリカ独立宣言から1ヶ月余り後のことであり、独立国アメリカ合衆国の軍隊が戦った初めての戦闘です。

 イギリス軍は、ニューヨーク市を占領し、パリ条約の翌年(1784年)にイギリス軍が明け渡すまで、ニューヨーク市とロングアイランドの主要部分は、6年以上にわたりイギリス軍の支配下にありました。

 

■ 【今日は何の日】その他


◇ 神奈川大山阿夫利神社秋季大祭

◇ 真鶴貴船祭

◇ 愛知一色大提灯

◇ 天桂寂

 

 

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【成功企業・元気な会社・頑張っている社長】  仕事は同じでも志が異なる「3人のレンガ職人」 3222-4827

2024-08-26 12:03:00 | 【経営】 成功企業・元気な会社

■【成功企業・元気な会社・頑張っている社長】  仕事は同じでも志が異なる「3人のレンガ職人」 3222-4827

 経営コンサルタントを半世紀にわたってやってきた経験から、すこしでも皆様のご参考になればとお届けしています。

 成功企業・元気な会社・頑張っている社長】は、皆様から寄せられたり、私が支援したり、見聞したりした企業の事例を紹介していますが、お陰様で、毎回拍手をいただいています。

 また、あなたのクライアント・顧問先やお知り合いの会社で、ここで紹介したい企業・団体等がありましたら、是非ご連絡ください。

■   仕事は同じでも志が異なる「3人のレンガ職人」 3222-4827
 「3人のレンガ職人」という物語がある。中世のヨーロッパで旅人が3人のレンガ職人に出会った。旅人が「何をしているのか」と尋ねると、1人目は「親方の命令でレンガを積んでいる」と答え、2人目は「大変だが、賃金がいいからやっている」と答えた。これに対して3人目は目を輝かせながら「完成まで100年以上かかる教会の大聖堂を造っている。こんな仕事に就けて光栄だ」と答えた、というものだ。
 多少異なるバージョンもあるが、自己啓発本など多くのビジネス関連書籍で紹介されており、かの有名な経営学者、P・F・ドラッカー氏の著書でも「3人の石工」として似たような物語が登場している。最近の取材で、この話を引き合いに出したのが、仮設の水処理プラントのレンタルを手掛けるS社(千葉市)のI社長だった。
 1974年設立の同社は泥水や下水といった水処理を得意とし、2000年には、土木工事で発生する大量の泥水を高速・連続的に処理する土木泥水再利用システムを開発し、費用削減と工期短縮を実現した。また大規模災害の復旧事業でも活躍し、2011年の東日本大震災や19年の台風19号では、被災地に短期間で水処理プラントを設置し、インフラ施設が復旧するまでの間、被災地の下水処理を担った。
 同社の技術はSDGsの目標「安全な水とトイレを世界中に」の達成に貢献できると海外でも高く評価。アラブ首長国連邦(UAE)が主催し、持続可能な課題解決に取り組む世界各国の中小企業などを表彰する2022年度の「ザーイド・サステナビリティ賞」で水資源部門のファイナリストに選出された。受賞は逃したものの、注目度はいっそう高まった。
 国内外で話題を集める同社は「日本一の仮設水処理技術で世界に存在する社会課題解決に貢献する」との目標を掲げている。ところが、「『日本一の~』という目標を口にすると、従業員は引き気味になる」(I社長)というのだ。そこで登場したのが「3人のレンガ職人」の物語。「同じ仕事をしていても志が違う。当社のビジネスモデルは世のため人のために大いに役立つものだ。従業員には高い志を持ってほしい」とI社長は従業員の意識変革に期待している。
 「3人のレンガ職人」には続きがあった。あれから10年後、1人目は相変わらず言われたままにレンガを積んでいて、成長は見られない。2人目は、それなりに技術を磨き、危険を伴う仕事もして高い賃金を得ていた。そして3人目は、現場監督に登用され、完成した大聖堂に自分の名前が刻まれたという。志の違いによって生じた差は歴然だった、という結末である。

【 コメント 】
 「3人のレンガ職人(石工職人)」という物語は、社員研修等の教材としてしばしば使われます。
 S社は、社員研修にも力を入れている企業で、この物語をトップが実務に用いているという経営者の姿勢が評価されます。
 最近では、社員研修やOJTを軽視する企業が多いだけに、あまり研修費を投じなくても社員研修を実現できるという好例と言えます。

  出典: e-中小企業ネットマガジン掲載承認規定に基づき作成

 
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【お節介焼き情報】 海運会社が宇宙ビジネスに参入 why?

2024-08-26 09:51:58 | ◇経営特訓教室

【お節介焼き情報 海運会社が宇宙ビジネスに参入 why?

お節介焼き経営コンサルタント」が、経営やコンサルティングに関する情報だけではなく、日常生活に役に立つような情報、旅行や写真などの会話を潤滑にするために情報などもお届けしています。

 それらの中から、直ぐにお役に立つような、選りすぐりの情報を中心にご紹介して参ります。

◆ 海運会社が宇宙ビジネスに参入 why?
 近い将来、小型の低軌道衛星を高頻度で打ち上げるようになるでしょう。半径3キロメートル以内に全く人が立ち入らない条件を満たさないと発射場として利用できません。日本では、候補地を確保することは難しいのです。
 そこに目をつけた海運会社・日本郵船が、宇宙事業の開発の一環に、異業種と連携して、洋上でのロケットの打ち上げや回収ビジネスに参入すると発表しました。そのうち挙げ場所として、洋上打ち上げ・回収を目指しているのです。洋上射場船と洋上回収船は技術的に共通点があるといいます。
 洋上回収は、スペースX社が先行しています。日本の宇宙産業の競争力は、米国や中国、インドに大きく水を開けられているのがげんじょうです。四方を海に囲まれているという、日本の特性を活かして多頻度打ち上げを目指すことに期待したいです。

【経営コンサルタントへの道】

 


 
  長い経営コンサルタント経歴の基、書かれたページで、経営コンサルタントになるひとの60%ものの人が目を通しています。
 

 


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【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 8月25日 3-02 新規参入    強固な意志と挑戦 昔の状態のままで、進歩や前進のない様子

2024-08-26 08:03:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記

 

  【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 8月25日 3-02 新規参入    強固な意志と挑戦 昔の状態のままで、進歩や前進のない様子 

 平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 この度、下記のように新カテゴリー「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載しています。

 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信すべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】

 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。 

8月25日(日)

 四字熟語には意味深長で、視点を変えて見ると、意味が異なって見えることもあります。

 経営コンサルタントの視点で見た四字熟語を「経営四字熟語」と勝手に命名して紹介しています。

 今日の経営四字熟語は、誰もがご存知の「新規参入」です。

■ 海運会社が宇宙ビジネスに参入 why?
 近い将来、小型の低軌道衛星を高頻度で打ち上げるようになるでしょう。半径3キロメートル以内に全く人が立ち入らない条件を満たさないと発射場として利用できません。日本では、候補地を確保することは難しいのです。
 そこに目をつけた海運会社・日本郵船が、宇宙事業の開発の一環に、異業種と連携して、洋上でのロケットの打ち上げや回収ビジネスに参入すると発表しました。そのうち挙げ場所として、洋上打ち上げ・回収を目指しているのです。洋上射場船と洋上回収船は技術的に共通点があるといいます。
 洋上回収は、スペースX社が先行しています。日本の宇宙産業の競争力は、米国や中国、インドに大きく水を開けられているのがげんじょうです。四方を海に囲まれているという、日本の特性を活かして多頻度打ち上げを目指すことに期待したいです。

◆【経営四字熟語】 経営のヒントを感じ取る

 第3章 経営に戦略的企画力を
 日本の経営者・管理職は、非常によく勉強をしていますが、耳学問が進みすぎて、それらに振り回されすぎているように思えます。いろいろな経営理論を聞きかじり、そのメリットのみが強調されたお話を聞き、消化不良を起こしていることに気がついていません。そのために「知っているつもり」「やっているつもり」という”つもり”が積もっていて、自社にとって最適な方法が提案されても「陳腐な理論」「古い経営手法」というような位置づけでかたづけてしまっている企業が多いです。
 四字熟語の中には、【心 de 経営】の精神に則る、経営者・管理職の心の糧になる発想が多数見つかります。前章の思考法を用いながら、それを企業経営に活かすことが、“戦略的”な経営に繋がります。企業経営で欠けている【心 de 経営】をいかに読み解いて、戦略経営を行うかを感じ取ってください。

3-02 新規参入    強固な意志と挑戦
         ~ 昔の状態のままで、進歩や前進のない様子 ~


 停滞している企業にしばしば見受けられるのが「旧態依然(きゅうたいいぜん)」とした経営の あり方です。この四字熟語は、説明をするまでもなく「昔の状態のままで、進歩や前進のない様子」をいいます。「十年一日(じゅうねんいちじつ)」ともいいます。
 他項でも記述していますが、経営環境は、「日進月歩」、「秒進分歩」の状態で変化しています。単なる変化だけではなく、質のレベルも変化しています。すなわち企業経営の困難度が高まり、経営に高度な判断力が求められます。そのような時代に「春日遅々(しゅんじつちち)」な人もいます。長い冬からあけて春は日が長く、また日の暮れるのも遅いということから「春の喉かで麗らかな日」を指します。「春風駘蕩(しゅんぷうたいとう)」も似たような表現で、「ある風がそよそよと穏やかに吹く」春景色を形容する票田で「穏やかでのんびりした人柄」を指すこともあります。このような生活をしてみたいと思いますが、別項にあります「悠悠自適」のできる世代以外では、現代ではそのような贅沢ができる人は少ないでしょう。

 GDPがマイナス成長をしている時代には、「現状維持(げんじょういじ)」は、絶対的には・・・

【 注 】 本文が長いので、下記URLより続きをお読みくださると幸いです。

  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/61712c48d4d523d0935f3067fbc1e8fa

■【今日は何の日】
  当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。
  この欄には、発信日の【今日は何の日】などをご紹介します。
    https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/7c95cf6be2a48538c0855431edba1930

  ■【今日は何の日】 8月26日 ■ ユースホステルの日 安価なビジネスホテルなどで苦戦? ■ 人権宣言記念日

 近年は、ユースホステルを利用する人が、私の若い頃に比べて少ないのではないでしょうか。

 思い出をポロリ。

■【経営コンサルタントの独り言】

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

■ 闇夜に烏と実事求是 825

 情報の一部を知っただけで、全体をそれで決めつけてしまうことを「群盲象を撫でる」と言います。これは差別用語に通じるので、私は「闇夜にカラスを撫でる」と言い換えています。

 経営コンサルタントという職業は、現状を把握するために、自分で情報を収集したり、クライアント・顧問先内でヒアリングをしたりします。ところが、経営コンサルタント歴の浅い人は、一部の人の意見が社内全体を指していると思い込んでしまう傾向がしばしば見られます。

 特に、一流大学や大学院を卒業したエリートに目立ちます。これはきちんとした調査をしたわけではないですが、経営コンサルタント団体で私は仕事をしている関係上、いろいろな人にお会いします。彼らと仕事を一緒にしたり、プロジェクトに取り組んだりすると、その傾向が見られます。

 頭が良いだけに、自分の生い立ちの中で身についたやり方から、そのような判断に至ってしまうのかも知れません。彼らの多くは、自分に自信があるので、その誤りになかなか気づかないのです。

 ところがたたき上げのコンサルタントというのは、先輩や上司から厳しく基本を身につけさせられるので、現場百遍になるのです。「実事求是」という言葉がありますが、経営コンサルタントの基本の一つです。(実事求是を当ブログ「経営四字熟語」のコーナーで紹介)

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

 ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。

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■【今日は何の日】 8月26日 ■ ユースホステルの日 安価なビジネスホテルなどで苦戦? ■ 人権宣言記念日

2024-08-26 00:03:00 | 【今日は何の日08月】

 

  【今日は何の日】 8月26日 ■ ユースホステルの日 安価なビジネスホテルなどで苦戦? ■ 人権宣言記念日

 一年365日、毎日が何かの日です。

  季節を表す日もあります。地方地方の伝統的な行事やお祭りなどもあります。誰かの誕生日かも知れません。歴史上の出来事もあります。セミナーや展示会もあります。

  これらをキーワードとして、私たちは自分の人生に、自分の仕事に、自分自身を磨くために何かを考えてみるのも良いのではないでしょうか。

  独断と偏見で、エッセー風に徒然のままに書いてみました。皆様のご参考にと毎日続けていこうと・・・というよりも、自分自身のために書いてゆきます。 詳細 ←クリック

今日は何の日インデックス】  日付を指定して【今日は何の日】を閲覧できます

■ ユースホステルの日 安価なビジネスホテルなどで苦戦?


 8月26日は「シルマンデー」「ユースホステルの日」です。ユースホステルの創始者であるドイツ人のリヒャルト・シルマンを記念する日です。

 ユースホステルの起源となった逸話を知っている人は多いかと思いますが、教師だったシルマンが、児童を連れて遠足に行った折に大雨にあいました。学校で一夜を過ごしたときに、旅行中の青少年のための施設の必要性を思いつきました。

 若者が安心して、安い料金で宿泊できる施設として、ユースホステルを創設しました。

 大学生の夏休みや春休みに、バイクや後に自動車で日本全国を走り回っていました。車の中にねたり、野宿をしたりしていましたが、風呂に入りたいこともあるので、その時にはユースホステルを利用しました。

 ホストから、その地方の民話などを聞くことができ、旅が一層記憶を鮮明にしてくれました。富山でこきりこの歌を教えてもらったときには、その哀愁ある曲に引き込まれたことを覚えています。


 長崎では、稲佐山から百万ドルの夜景を見たときに、このまま車の中で一夜を明かそうと駐車場の隅に車を留め置きました。夜中に管理人さんかどなたか分かりませんが、窓をコツコツとたたいてきました。

 これは叱られ、追い出されるなと思いつつ、窓を開けると、事情を聴取されました。「本当は、ここに夜は駐車できないのだけれど、そういう事情なら許す」と親切にも黙認してくれました。

 当時は、人情味溢れる人が多かったのですね。

 

■ 人権宣言記念日


 フランスの憲法制定国民議会が「人間と市民の権利の宣言」(フランス人権宣言)を憲法制定への第一段階として、1789年8月26日に憲法制定国民議会によって採択したのを記念して制定されました。

 人間と市民の権利の宣言(仏: Declaration des Droits de l'Homme et du Citoyen)は、人間の自由と平等、人民主権、言論の自由、三権分立、所有権の神聖など17条からなるフランス革命の基本原則を記したものです。

 単に人権宣言とも呼ばれ、通常は世界人権宣言などの他の人権宣言と区別するためにフランス人権宣言とも呼ばれます。

 

■ 【今日は何の日】その他


◇ 富士吉田火祭

◇ 堺林昌寺施餓鬼会

 

(ドアノブ)

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【日本庭園を知って楽しむ】 2-2 古代における庭園 古代でも庭園を愛でたのでしょうか

2024-08-25 17:03:00 | 【カシャリ!一人旅】 日本庭園を知る

 

  【日本庭園を知って楽しむ】 2-2 古代における庭園 古代でも庭園を愛でたのでしょうか

 

  若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間に旅をしたのか、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。

 旅のテーマは寺社や庭園めぐりです。

 日本には「日本庭園」と呼ばれる庭園だけではなく、「イングリッシュガーデン」など、海外の庭園形式をした庭園も多数あります。寺社を訪れたときに、想定していなかったところに、庭園を発見することがあります。

 下手の横好きで、【カシャリ! ひとり旅】を続けていますが、その一環で訪れた庭園を順次紹介してまいりたいと思います。

■■2 日本庭園の歴史

 何ごとも、歴史や生い立ちを知りますと、そのものの本質のようなものが見えてくることが多いです。
 庭園も、変化の歴史を知ることにより、知識に幅が出ることもあり、奥深さを見出すことがあります。
 「面白みがない」という思いの方もいらっしゃると思いますが、上述のような理由で、私自身のために記述しておきます。

■ 2-2 古代における庭園
 古代における庭園は、個人や公共の景観のなかにおける、芸術や自然を通じた景観に配慮した美の表現、文明生活における趣向や様式の展示、個人的あるいは文化的哲学の表現、そして時には個人の社会的地位や愛国心の顕示として見なされていと、私達の想像以上の状況だったようです。
 庭園の歴史は、紀元前1万年ごろに始まり、最初の庭園の具体的な詳細は不明ですが、歴史家らは最初の囲いが動物や略奪者を排除するための、一種の障壁であったようです。
 庭園の造成と設計は、造園術の先駆けであり、西アジアで芽吹いた後には西へ向かい、ギリシャ、スペイン、ドイツ、フランス、イギリスへと広がりました。
 日本の古代の庭園は神祀り・遊宴の場にその起源が求められるように、いわば外部性と触れあう場・交通の場としての構造を持っていましたが、古代日本が東アジアにおける小帝国を志向する過程で、政治的・文化的装置としての機能を果たすことになってきたようです。

 古代の人々は、大自然は神仏が作ったものとしています。それに対して、庭は、神仏に捧げるものという位置づけです。
 『万葉集』に、「庭なかの 阿須波(あすは)の神に 小柴(こしば)さし 吾(あれ)は いははむかへりくまでに」(第4350歌)などと、「庭」という言葉がしばしば出てきます。「庭」は、家の前の開けた所で、神を祀(まつ)る場所、斎庭(ゆにわ)(忌庭)とよばれています。隅に梅や橘が植えられていることが多かったのです。
 現在のような意味での庭は「シマ」とよばれ、この「シマ」は、離れた地であり、別世界を意味しました。この場合、島を取り巻く池は海の象徴で、池と島が日本の庭の原型なのです。
 古代、神々は天空から地上の高い所に降臨すると信じられていました。その際に、大きな枝ぶりのよい木とか大きな石に神が来臨すると考えられたのです。日本の庭園が、みごとな石組みを特色のひとつとするのは、このことに由来するのです。(出典:コトバンク[重森完途])

*      
■ 日本を代表する庭園        
      都道府県別 

 

  リスト http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm


  ■ カシャリ! ひとり旅




ユーチューブで視る 【カシャリ!庭園めぐりの旅】

写真集は、下記URLよりご覧いただくことができます。

静止画: http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmeisho.htm
映像:  http://www.glomaconj.com/butsuzou/meisho/indexmovie.htm 

【 注 】 映像集と庭園めぐりは、重複した映像が含まれています


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■■【一口情報】  SNSの友達申請に注意! あなたのサイトが乗っ取られてしまうかもしれません

2024-08-25 12:03:00 | 【話材】 お節介焼き情報

■■【一口情報】SNSの友達申請に注意!! あなたのサイトが乗っ取られてしまうかもしれません

~ SNSで乗っ取り被害に遭わないために ~

 Facebook、X(Twitter)をはじめとしたSNSサービスが悪意ある者から狙われるようになりました。

 IPAの安心相談窓口にも「自分になりすまして友達申請された」といった相談が続いており、特にFacebookに関する相談が多い状況です。

 Facebook社は、偽アカウントを3つ用意して乗っ取りに用いる方法に対する対策として、「信頼できる連絡先」機能を提供していますが、利用者がうっかりしていると、依然として同じような方法で被害に遭う恐れがあります。

 IPAのWebサイトでは、乗っ取りの被害例とともに、3つの偽アカウントを用いる仕掛けと、それを防ぐための注意点を解説しています。

詳しくは、以下サイトをご覧下さい。
  IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

  https://www.ipa.go.jp/

  出典: e-中小企業ネットマガジン


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【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 8月24日 福岡県宗像市 宗像大社 末社7000を持つ格式高い神社

2024-08-25 08:03:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記

 

  【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 8月24日 福岡県宗像市 宗像大社 末社7000を持つ格式高い神社   

  平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

 この度、下記のように新カテゴリー「【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記」を連載しています。

 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信掻くべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

 紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】

 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。

8月24日(土)

 大谷、ついに達成「40-40」びっくりマーク
 大谷翔平さん、30才にして、ついにやりましたね。おめでとうございます。
 2024年8月23日(日本時間24日)、史上6人目となる40本塁打、40盗塁の「40―40」を達成しました。
 それもおまけ付きの快記録達成です。
 3―3同点で、9回しかも2死満塁での満塁ホームランです。
 満塁サヨナラホームランは、大谷さん自身にとっても初めてのことです。
 単に達成しただけではなく、史上最速での達成です。出場126試合目で、この偉業を成し遂げたのです。ちなみにそれまでの最速記録は2006年に達成したソリアーノ(ナショナルズ)の出場147試合目だったと言いますので、21試合少ない試合数で達成したことになります。MLBで6人目の達成、日本人では初の快挙です。
 2023年9月に右肘に異変、手術を受けて、その年の投手としてのプレーを断念しました。ご本人としては、二刀流を今期まで断念せざるを得なかったのは「残念」のひと言では表せない気持ちだったのではないでしょうか。それでも、打者として専念するという決断ができる意志の強さは、誰もが頭を垂れ、尊敬の念を抱いたといっても過言ではないでしょう。
 

 老いぼれでも、何かと忙しく動いていますので、時々気分転換をするようにしています。
 音楽を聴くことが多いですが、過去の写真や動画を見ることも楽しみの一つです。

 【カシャリ!ひとり旅】の写真は、整理が追いつかず、増える一方です。
 一方で、何かと忙しく動いていますので、時々気分転換をするようにしています。
 音楽を聴くことが多いですが、過去の写真や動画を見ることも楽しみの一つです。

◆【カシャリ!ひとり旅】福岡県宗像市 宗像大社 末社7000を持つ格式高い神社

 宗像大社(むなかたたいしゃ)は、福岡県宗像市にあります。式内社といわれる、社格の高い神社です。宗像大社の末社は、日本全国に7000もあるといわれ、宗像神社、厳島神社および宗像三女神を祀る神社の総本社です。すなわち全国の弁天様の総本宮ともいわれます。

 宗像大社は沖ノ島の沖津宮(おきつぐう)、宗像市内沖にある筑前大島の中津宮(なかつぐう)、宗像市内にある辺津宮(へつぐう)の三社をさします。

 伊勢の伊勢神宮に対して「裏伊勢」とも呼ばれています。

 福岡県の北東部に位置し、上述の三社を線で結ぶと朝鮮半島に繋がります。このように中国大陸や朝鮮半島に近い位置にあり、海外との貿易が盛んで、その交流から海外の文化が入りやすかったのです。交通の要衝にあることから、海上・交通安全の神として信仰され、福岡では宗像大社のステッカーを貼ってある車をよく見ます。

 日本最古の歴史書といわれる「日本書紀」には、「歴代天皇のまつりごとを助け、丁重な祭祀を受けられよ」との 神勅(天照大神のお言葉)があり、三女神がこの宗像の地に降りられたと記されています。

 三女神の一神の田心姫神(たごりひめのかみ)は、沖ノ島の沖津宮に祀られています。湍津姫神(たぎつひめのかみ)は、筑前大島の中津宮に、市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)は辺津宮 にそれぞれお祀りされています。

 沖ノ島は、海上交通の要所に位置するために、戦時中には砲台が作られたりしました。今は緊急避難港に指定されていますが、島全体が御神体ですので、女人禁制となっています。例え男性であっても、上陸前には禊を行なわなければなりません。

 昭和29年から沖の島の発掘調査が行われました。4~5世紀から9世紀までの石舞台や古代装飾品などの大量の祭祀遺物が発見されました。沖の島は「海の正倉院」とも呼ばれています。古代から信仰の島だったのですね。

 海の正倉院と呼ばれるゆえんとして、仁徳陵などでしか発掘されないような宝物が多数出土しています。このことからも、この地の支配者が強大な権力を持っていたと考えられます。




 これらの出土品は、宗像大社に附属する神宝館に展示されています。ここは、一見の価値がありますので、訪問する機会がありましたら、是非ご覧になってください。時間をかけてビデオ映像を見ますと、理解度が高まると思います。 

 私は2013年6月に、宗像市内にある辺津宮(へつぐう)のみを参拝したのですが、時間を取って中津宮には行ってみたいです。
 公共交通では、あまり便が良い場所にあるとは言えません。私は、博多から鹿児島本線の東郷という駅まで行きました。快速で40分ほどです。ただし、そこから先は、西鉄バスに乗ることになりますが、1時間に1本程度しか便がないので、スケジュールには注意が必要です。
 私が東郷駅に着いたときには、バスが待っているのが見えましたので、急いでバス停に向かいました。バスにつきました折にちょうどエンジンをかけたので、かろうじて間に合ったと言えます。
 宗像大社(辺津宮)から400mのところに、鎮国寺というつつじの名所がありますので、その季節にはスケジュールを組んで訪問することをお勧めします。私が参拝したのは6月でしたので、つつじはわずかに残っている程度でした。しかし、アジサイは真っ盛りという季節でした。そこへは徒歩で移動しましたが、麦秋も良かったです。
 宗像大社
 大鳥居と祈願殿
 中門
 太鼓橋 
 心字池
 手水舎と祓殿 
 神門と本殿 
 御神木 
 末社・儀式殿 
 相生の樫
 三笠宮殿下歌碑と神宝館 
 第二宮・第三宮
 高宮斎場への道
 高宮斎場
 宗像大社パンフレット 
 鎮国寺 
 名所旧跡インデックス 
 
出典: 宗像大社公式サイトと【Wikipedia】を参考に作成

■【今日は何の日】
  当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。
  この欄には、発信日の【今日は何の日】などをご紹介します。
    https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/7c95cf6be2a48538c0855431edba1930

  ■【今日は何の日】 8月25日 ■ 東京国際空港開港記念日 ■ 即席ラーメン記念日 NHK朝ドラでも
 

■【経営コンサルタントの独り言】

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

■ 家族をかばったままの姿で2000年 824 

 桜島を訪れたことのある人は、神社の鳥居の頭部が地上に突き出ているのを見たのではないでしょうか。

 火山国日本ならではの情景です。

 でも、最も悲惨な火山災害は、イタリアのヴェスビアス火山によるポンペイではないでしょうか?

 2000年近くも以前に、すでに上下水道が完備し、飽食をむさぼっている人達を突然襲い、市街に8mもの、火山灰で埋め尽くしました。

 悲惨の跡地を訪れたときには、驚きの連続でした。

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

 ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。

>> もっと見る

■バックナンバー
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/a8e7a72e1eada198f474d86d7aaf43db


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■【今日は何の日】 8月25日 ■ 東京国際空港開港記念日 ■ 即席ラーメン記念日 NHK朝ドラでも

2024-08-25 00:03:00 | 【今日は何の日08月】

 

  【今日は何の日】 8月25日 ■ 東京国際空港開港記念日 ■ 即席ラーメン記念日 NHK朝ドラでも

 一年365日、毎日が何かの日です。

  季節を表す日もあります。地方地方の伝統的な行事やお祭りなどもあります。誰かの誕生日かも知れません。歴史上の出来事もあります。セミナーや展示会もあります。

  これらをキーワードとして、私たちは自分の人生に、自分の仕事に、自分自身を磨くために何かを考えてみるのも良いのではないでしょうか。

  独断と偏見で、エッセー風に徒然のままに書いてみました。皆様のご参考にと毎日続けていこうと・・・というよりも、自分自身のために書いてゆきます。 詳細 ←クリック

今日は何の日インデックス】  日付を指定して【今日は何の日】を閲覧できます

■ 東京国際空港開港記念日

 

 8月25日は「東京国際空港開港記念日」です。

 

 1931(昭和6)年に羽田空港が開港したのを記念して制定されました。当時は、東京飛行場と言いました。正式名称は「東京国際空港」です。成田空港ができた時に、成田は国際線、羽田は国内線と棲み分けをしました。

 それなのに、「東京国際空港」と「国際」という言葉があるのはおかしい、ということを言う人が結構いました。

 

 成田が国際線用という用途にしましたが、実際には関空を始め、多くの空港への国内線が発着していました。一方羽田空港は国内線用途言っても、政治的な問題から台湾向けの航路がありました。航空貨物も羽田からの発着があり、国際空港としての機能は不可欠でした。

 今日では、羽田から海外に飛び立つ便も多く、不思議に思わない人が大半になってきています。

 

■ 即席ラーメン記念日

 

 1958年8月25日に、日清食品が世界初の即席ラーメン「チキンラーメン」を発売したのを記念して、制定しました。

 インスタントラーメン)は、一般に「瞬間油熱乾燥法または熱風乾燥法(ノンフライ製法)によって製造され、熱湯をかけるまたは鍋で煮る等でスープも同時に調理できる即席ラーメン」をさしますが、明確な定義はないようです。

 日本で生まれた食品であり、日本国外に多数輸出されていますし、技術移転により現地製造されているものもあります。

 韓国、香港など、日本国外における「ラーメン」は、飲食店のメニューであっても、即席麺を調理した料理である事も少なくないようです。

 インスタントラーメンは、NHKの朝の連続小説でも紹介されましたように、1963年(昭和38年)に日清食品創業者の安藤百福が発明したもので、世界でもそれを認める報道が多いです。

 ただし、安藤が最初にインスタントラーメンを「発明」したかどうかについては異論もあるようです。

 チキンラーメン発売の数か月前に、「お湯を注いで数分でスープも含め料理できる即席麺」として、大和通商が「鶏糸麺」を、東明商行が「長寿麺」を発売しているとも言われています。

 いずれにせよ日清食品語特許をとり、戦後日本のイノベーション100選の「トップ10」にも選定されていることから、それはそれで認めざるを得ないと思います。

 
■ 【今日は何の日】その他

◇ 東京亀戸天神祭

◇ 叡尊忌

 

(ドアノブ)

趣味・旅行のブログ

 

 


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【経営四字熟語で目から鱗が落ちる】3-02 新規参入 強固な意志と挑戦 昔の状態のままで、進歩や前進のない様子

2024-08-24 12:03:00 | 【心 de 経営】 経営四字熟語・名言

  【経営四字熟語で目から鱗が落ちる】3-02 新規参入 強固な意志と挑戦 昔の状態のままで、進歩や前進のない様子   


 
  四字熟語というのは、漢字四文字で構成された熟語であることはよく知られています。お恥ずかしいながら、その四字熟語というのは、すべてが中国の故事に基づくものとばかり思っていましたが、実はそうではないことを発見しました。
 経営コンサルタントという仕事をしていますが、その立場や経営という視点で四字熟語を”診る”と、今までとは異なった点で示唆を得られることが多のです。「目から鱗が落ちる」という言葉がありますが、四字熟語を講演や研修の場で用いたり、自分の仕事や日常会話に活かしたりするようにしましたら、他の人が私を尊敬といいますとオーバーですが、自分を見てくれる目が変わってきたように思えたことがあります。
 四字熟語の含蓄を、またそこから得られる意味合いを噛みしめますと、示唆が多いですので、企業経営に活かせるのではないかと考えるようにもなりました。これを「目鱗経営」と勝手に造語し、命名しました。
 以前にも四字熟語をご紹介していましたが、一般的な意味合いを中心にお話しました。このシリーズでは、四字熟語を経営の視点で診て、つぶやいてみます。以前の四字熟語ブログもよろしくお願いします。

  第3章 経営に戦略的企画力を
 日本の経営者・管理職は、非常によく勉強をしていますが、耳学問が進みすぎて、それらに振り回されすぎているように思えます。いろいろな経営理論を聞きかじり、そのメリットのみが強調されたお話を聞き、消化不良を起こしていることに気がついていません。そのために「知っているつもり」「やっているつもり」という”つもり”が積もっていて、自社にとって最適な方法が提案されても「陳腐な理論」「古い経営手法」というような位置づけでかたづけてしまっている企業が多いです。
 四字熟語の中には、【心 de 経営】の精神に則る、経営者・管理職の心の糧になる発想が多数見つかります。前章の思考法を用いながら、それを企業経営に活かすことが、“戦略的”な経営に繋がります。企業経営で欠けている【心 de 経営】をいかに読み解いて、戦略経営を行うかを感じ取ってください。
 3-02 新規参入    強固な意志と挑戦
       ~ 昔の状態のままで、進歩や前進のない様子 ~


 停滞している企業にしばしば見受けられるのが「旧態依然(きゅうたいいぜん)」とした経営の あり方です。この四字熟語は、説明をするまでもなく「昔の状態のままで、進歩や前進のない様子」をいいます。「十年一日(じゅうねんいちじつ)」ともいいます。
 他項でも記述していますが、経営環境は、「日進月歩」、「秒進分歩」の状態で変化しています。単なる変化だけではなく、質のレベルも変化しています。すなわち企業経営の困難度が高まり、経営に高度な判断力が求められます。そのような時代に「春日遅々(しゅんじつちち)」な人もいます。長い冬からあけて春は日が長く、また日の暮れるのも遅いということから「春の喉かで麗らかな日」を指します。「春風駘蕩(しゅんぷうたいとう)」も似たような表現で、「ある風がそよそよと穏やかに吹く」春景色を形容する票田で「穏やかでのんびりした人柄」を指すこともあります。このような生活をしてみたいと思いますが、別項にあります「悠悠自適」のできる世代以外では、現代ではそのような贅沢ができる人は少ないでしょう。

 GDPがマイナス成長をしている時代には、「現状維持(げんじょういじ)」は、絶対的には成長していなくても、相対的に見ますと、世の中全体的が落ち込んでゆきますので、そのような会社は、一見すると成長しているように見えます。一方、GDPが伸びている時代においては、現状維持というのは、他社が成長していますのに、自社では縮小していますでは、地位の低下を来していることになります。
 停滞している企業においては、昔の暖簾にしがみつき、過去の栄光を懐かしんでいる状況をしばしば見かけます。発想においても、過去の延長線上での発想が基本です。「斬新奇抜(ざんしんきばつ)」で新規性ある提案もなく、逆に新しいことへの挑戦的な提案がありますと、「誰も経験したことがないようなリスクを負うわけにはいかない」などと石橋をたたいても渡らない企業があります。そのような人を「萎靡沈滞(いびちんたい)」と言います。「萎靡」は草木がしおれることを言います。世の中に人々が新しいものを求めるという活気を失い、進歩や発展する動向にない賃貸した状態を指します。ちなみに「斬新奇抜」の「斬新」は、「新規性のある」「創造的な」「ユニークな」ということで、「発想の斬新性」を、「奇抜」は「奇妙な程抜きんでて異なる」ことです。このことから「大変ユニークで、想定外の違いのある」という意味で用いられます。
 反意的用法として「活溌溌地(かっぱつはっち)」という四字熟語があります。「溌」は水がこぼれることを指し、元来は、魚が元気に水もから跳ね上がって水しぶきを上げることをいいます。このことから「活溌溌地」は「元気な魚が跳ねるように勢いが良い」様子を指します。
 大企業では、多少の努力や投資をしたくらいでは焼け石に水で、新規事業が、企業に大きく貢献することは希なくらいです。ところが、中小企業におきましては、ちょっとしたアドバイスやアイディアを契機に大きく成長することがあります。基礎となる数値が小さいことから、伸び率に対する影響度は高いのです。
 いわゆる「急転直下(きゅうてんちょっか)」という状態で、企業業績が良くなることがあるのです。急転直下というのは「状況の変化で、おかれている事態が大きく変化する様」をいいます。良い方向に問題や課題が解決したり、良い結果を生んだりしたときに用いられる表現です。
 中小企業の場合には、大きな市場よりは、むしろ小さな市場でオンリーワンとして成功することが多いようです。いわゆる「ニッチ市場」への新規参入です。これまで蓄積してきました技術を活かして新たな顧客層に入り込むこともあります。既存の顧客に、従来とは異なる商品・サービスを提供することで成功することもあります。
 「新規参入(しんきさんにゅう)」という言葉は、四字熟語として取り上げるまでもなく広く知られた表現です。自社が新規参入をする場合とは逆に、これまで他業界の企業と思っていた会社がライバルとして新たに新規参入してくることもあります。そのために、企業は、3C分析を定期的に行う必要性があります。「3C」とは、Company(自社)、 Customer(顧客)、Competitor(競合)という三つの英単語の頭文字から命名されましたマーケティングでしばしば使われる分析手法であり、戦略立案ツールの一つでもあります。
 自社が新しくマーケティング戦略を検討するときに、どの様なマーケティング戦略をとるべきかを検討する目的で「ABCDセグメント市場戦略分析」がしばしば用いられます。



 マーケティング戦略を検討するときには、企業ではまず、現状維持のまま、いかに収益改善をはかるかの方向性を出すことをすべきでしょう。それにより足元固めができます。これを「深耕戦略(しんこうせんりゃく)」と言われます。すなわち、ABCDセグメント市場戦略分析表では、これを「市場浸透戦略(Attack)」と呼んでいます。既存の顧客を深く耕すことにより、既存顧客を相手に実績を高めていくのか、顧客単価を上げてゆくのかを検討します。一方、既存商品・サービスを既存顧客にもっと売り込むことはできないかというプッシュマーケティングの視点でも戦略検討をする必要があります。
 一般的には、深耕策も次第に「効果逓減(こうかていげん)」して、経営資源の投入効率が低下してきて、それ以上収益改善をするより、経営資源を別の方向に向けることの法が経営戦略上有利である状態に達することがあります。そのような場合には、新商品開発に目を向けることが多いのですが、既存顧客だけではなく、新規顧客を開拓することにより収益拡大を図ることも有益な戦略と言えます。後者の方が、一般的には前者よりも資金的にも、時間的にもメリットが大きいことが一般的です。前者を「新商品開発戦略(Bear)」と、後者を「新市場開拓戦略(Challenge)」と言います。B戦略をとるか、C戦略にするか、判断は企業の状況により分かれます。経営資源の分散で投資効率が逓減しますが、B戦略をとりながら、時間がかかるC戦略に着手することもあります。
 既存の商品・サービスではなく、新規商品を、新規顧客に販売していくという戦略もあります。「新需要創造戦略(Develop)」、略してD戦略と言います。こちらは、経営資源への負荷が大きく、またリスクも高いことから、なかなか挑戦する意思決定がしにくい部分でもあります。一方、ハイリスクハイリターンに挑戦するという戦略もあり得ますので、企業文化や経営者の考え方で判断は分かれるところです。
「狐疑逡巡(こぎしゅんじゅん)」の「逡巡」は「ためらう」という意味ですので、「狐が疑い、ためらう」ということから「疑い深い狐のように、決心がつかず、グズグズとする」ことを指します。
 余談となりますが、マーケティングでは、「ABCDセグメント市場戦略分析」を「アンゾフの市場戦略表」とも言います。しかし、両者は一見しますと類似性が高いですが、前者は、四つのセグメントで検討するだけではなく、経営コンサルタントなどプロは、九つのセグメントに分けて戦略立案に取り組める発想がありますので、私はそれを別の戦略思考法と考えています。
 また、別の余談ですが、上述の「効果逓減」に似た言葉に「効用逓減(こうようていげん)」という四字熟語があります。経済学で、正式には「限界効用逓減の法則」といいます。この観点からしますと四字熟語とは言いがたいという判断もありますが、経済学上の理論だけではなく、日常の生活やビジネスでもこの言葉がぴったりすることが多いことから、私は時々この四字熟語を用います。
 経済学の「限界効用逓減の法則」というのは「財の消費量が増えるにつれて、財の追加消費分(限界消費分)から得られる効用は次第に小さくなる(【Wikipedia】)」という考えです。
 例えば、好きな食べ物でも、目の前にたくさんあって、食べ放題といわれても、最初はおいしいと幸せ感一杯で始まりましたものの、次第に食傷気味になってしまいます。このように、広告など一つの経営手段が、次第に効果が低下してしまうような時に用いられます。
 新規参入は、前項の一念発起の結果、採るべき手段の一つと言えますが、新しい戦略も時間経過と共に効用逓減は必定です。それだけに「代々初代」という四字熟語が一層輝いて見えます。
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【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 8月23日 「有」を「無」にする発想 

2024-08-24 08:03:00 | 【小説風 傘寿】老いぼれコンサルタントの日記

 

  【小説風 傘寿】 老いぼれコンサルタントの日記 8月23日 「有」を「無」にする発想   

 平素は、私どものブログをご愛読くださりありがとうございます。

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 日記ですので、原則的には毎日更新、毎日複数本発信すべきなのでしょうが、表題のように「老いぼれ」ですので、気が向いたときに書くことをご容赦ください。

  紀貫之の『土佐日記』の冒頭を模して、「をとこもすなる日記といふものを をきなもしてみんとてするなり」と、日々、日暮パソコンにむかひて、つれづれにおもふところを記るさん。

【 注 】

 日記の発信は、1日遅れ、すなわち内容は前日のことです。

■【小説風 傘寿の日記】

 私自身の前日の出来事を小説日記風に記述しています。

8月23日(金)

 今年は、台風1号の発生が例年になく遅かったのですが、以後、台風が次々と発生しています。

 台風10号が不気味な動きをしていて、強い勢力を保ったまま上陸する恐れが強いそうです。

 しかも、日本列島を縦断する可能性が高まってきていますので、広範囲での影響が懸念されます。

 当然のこと、走行中のトラックが横転するほどの暴風でしょうし、場合によると家屋損壊に至るほどの警戒が必要となりそうです。

 「文章を書くことは、脳の活性化に繋がる」ということを聞いたことがあります。
 それを信じて、毎日複数回、つぶやきとしてSNSに書くことにしています。
 老いぼれコンサルタントが、心も頭も老いぼれないように願って・・・

コーヒー

■ 「有」を「無」にする発想 

 世界で初めて無線通信を行ったのは、イタリア人のマルコーニで「国際マルコーニデー 」という記念日もあります。

 グリエルモ・マルコーニ(Guglielmo Marconi)は、イタリアの無線研究家、発明家で、ノーベル物理学賞を受賞しています。

 彼の研究は「無線電信」を電波を使って行うことで、自宅で無線装置を作り、実験を開始し、実用化した後にマルコーニ無線電信会社を創立しました。

 彼のすばらしさは、グラハム・ベルが発明した電話の欠点である有線工事をしなくても通信できるようにしたいと考えたところにあります。


「不便を解消する」という基本的な発想が発明を生み出します。

「今存在するものをなくす」という発想が彼のすばらしさです。

 ビジネスも「お客様は何に困っているのだろうか」というところから新しい商品・サービス構想が生まれてくるのです。

■1-09 管理とは、”温かい”ものなのです Aa11

 “真”のプロビジネスパーソンにとって重要なことは、自分の仕事に精通し、自分が自信を持てる専門分野を持ち、それおける知識や経験が豊かであることはいうまでもありません。
 【心 de 経営】ということを理解し、それを日常活動の根幹となし、“真”のプロ・ビジネスパーソンとしての思考や判断ができ、業務を遂行できなければならないと考えています。


 そのためには、管理とは何かという、正しい認識が必要です。

 しかし、「管理」という言葉の響きとして、「管理されている」とか「管理社会」などという、冷たいイメージがあります。

 「管理とは、仕事をしやすい環境を作り、仕事をしやすい条件を整え、結果として業績に結び付けること」です。
 管理職にとっての管理とは、「部下が仕事をしやすくするように、環境・条件作りをする」ことなのです。
 社員、一人一人にとっては、「自分が、効率よく仕事ができるように、上司や関係者と連携して、仕事をしやすい環境・条件をつくること」なのです。
 すなわち、管理とは“温かい”ものなのです。
 けっして、管理職が部下の尻をたたいて、高いノルマを達成するような行為ではないのです。


 管理が、キチンとなされているということは、経営資源を有効に活用し、PDCAなど管理に関連することを、バラバラに実行するのではなく、それらを連携させて、効率や効果を高めていることになります。
 その結果、業績向上に結びつけられ、経営品質の高い企業として発展して行くのです。

 すなわち、管理とは、
  内外の時代変化を先読みし、
  発展的P-D-C-Aを継続し、
  計画との差を明確にし、
  その対応策をノウハウとして蓄積し、
  仕事のしやすい環境・条件づくりを通じて、
  機会損失を最小限に抑え、
  組織で活動し、
  仕事の効率を最大限上げるために
  これらを有機的に連動した行動
のことをいいます。

 別の表現をしますと、「先見性」を持ち、管理の基本の「継続性」ある運用を通し、常に管理会計的な管理手法により「計画と実績との差異分析」がなされていなければなりません。
 その中から、自社のノウハウといえるものを「蓄積」してゆきます。
 管理とは何かを正しく理解するという「基本重視」の姿勢で、「機会損失」を最小限に抑えます。
 それを実現するには、全社員のベクトルをあわせた組織的活動により、業務遂行の「効率」を重視します。
 ただし、これらがバラバラに運用されるのではなく、相互連関させ、有機的に連動した、「総合性」をもった、管理の仕組みでなければならないのです。

 換言しますと、教育や管理手法を駆使して、経営資源の良質化を図り、それを有効活用して、結果として業績向上に結び付けられてこと、管理が、適性に行われていると言えるのです。

■【今日は何の日】

  当ブログは、既述の通り首題月日の日記で、1日遅れで発信されています。

  この欄には、発信日の【今日は何の日】などをご紹介します。

   https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/7c95cf6be2a48538c0855431edba1930

  ■【今日は何の日】  8月24日 ■ ポンペイ最後の日 火山で街が全滅 ■ 月遅れ地蔵盆

■【経営コンサルタントの独り言】

 その日の出来事や自分がしたことをもとに、随筆風に記述してゆきます。経営コンサルティング経験からの見解は、上から目線的に見えるかも知れませんが、反面教師として読んでくださると幸いです。

■ 思い込みが悲劇に通じる 823

 飯盛山に立てこもった白虎隊の士中二番隊員達が、なぜ鶴ヶ城が炎上したと錯覚したのはなぜなのか私には分かりません。若さからの思い込みなのかも知れません。
 我々は、思い込みで判断してしまうことがままあります。経営コンサルタントという職業柄、そうあってはならないと思いつつも、先入観を振り払うことは難しいです。
 「WHYを5回繰り返す」ということがよく言われますが、思い込みを排除するためには有効な方法の一つです。
 クリティカル・シンキングでは、現状をそのまま容認せずに「Why so? や So what? を繰り返す」という原則があります。
 これも併せて実践されるとよいのではないでしょうか?(弊著「クリティカル・シンキングがよ~くわかる本(秀和システム)」参照)

■ 【心 de 経営】ブログのバックナンバーを閲覧するには

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■【小説】 竹根好助の経営コンサルタント起業

 私は、経営コンサルタント業で生涯現役を貫こうと思って、半世紀ほどになります。しかし、近年は心身ともに思う様にならなくなり、創業以来、右腕として私を支えてくれた竹根好助(たけねよしすけ)に、後継者として会社を任せて数年になります。
 竹根は、業務報告に毎日のように私を訪れてくれます。二人とも下戸ですので、酒を酌み交わしながらではありませんが、昔話に時間を忘れて陥ってしまいます。それを私の友人が、書き下ろしで小説風に文章にしてくれています。
 原稿ができた分を、原則として、毎週金曜日に皆様にお届けします。

【これまでのあらすじ】
 竹根好助は、私の会社の後継者で、ベテランの経営コンサルタントでもあります。
 その竹根が経営コンサルタントに転身する前、どのような状況で、どの様な心情で、なぜ経営コンサルタントとして再スタートを切ったのかというお話です。

 1ドルが360円の時代、すなわち1970年のことでした。入社して、まだ1年半にも満たないときに、福田商事が、アメリカ駐在事務所を開設するという重大発表がありました。
 角菊貿易事業部長の推薦する佐藤ではなく、初代駐在所長に竹根が選ばれました。それを面白く思わない人もいる中で、竹根はニューヨークに赴任します。慣れない市場、おぼつかないビジネス経験の竹根は、日常業務に加え、商社マンの業務の一つであるアテンドというなれない業務もあります。苦闘の連続の竹根には、次々と難問が押し寄せてくるのです。
【過去のタイトル】
 1.人選
 2. 思いは叶うか
 3.アメリカ初体験
 4.迷いの始まり
 5.中小企業を育てる

■【老いぼれコンサルタントのブログ】

 ブログで、このようなことをつぶやきました。タイトルだけのご案内です。詳細はリンク先にありますので、ご笑覧くださると嬉しいです。

 本日は、明細リストからではなく、下記の総合URLよりご覧下さるようお願いします。
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17

>> もっと見る

 


■バックナンバー
  https://blog.goo.ne.jp/keieishi17/c/a8e7a72e1eada198f474d86d7aaf43db


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■【今日は何の日】  8月24日 ■ ポンペイ最後の日 火山で街が全滅 ■ 月遅れ地蔵盆

2024-08-24 00:03:00 | 【今日は何の日08月】

 

  【今日は何の日】  8月24日 ■ ポンペイ最後の日 火山で街が全滅 ■ 月遅れ地蔵盆


 一年365日、毎日が何かの日です。
 季節を表す日もあります。地方地方の伝統的な行事やお祭りなどもあります。誰かの誕生日かも知れません。歴史上の出来事もあります。セミナーや展示会もあります。
 これらをキーワードとして、私たちは自分の人生に、自分の仕事に、自分自身を磨くために何かを考えてみるのも良いのではないでしょうか。
 独断と偏見で、エッセー風に徒然のままに書いてみました。皆様のご参考にと毎日続けていこうと・・・というよりも、自分自身のために書いてゆきます。 詳細 ←クリック

今日は何の日インデックス】  日付を指定して【今日は何の日】を閲覧できます

■ ポンペイ最後の日 火山で街が全滅


 8月24日は「ポンペイ最後の日」です。西暦79年、リットンの小説に描かれているように、イタリアのヴェスビアス火山が突然噴火しました。山麓にあるポンペイ市街が、火山灰で8mも埋め尽くされてしまいました。


 1738年に、その地を開墾していた農夫が、この遺跡を発見し、発掘したところ、当時の街がそのまま出現したと言われています。

 私がポンペイを訪れたのは、1980年代でしたので、今日ほど発掘が進んでおらず、当時は全体の四分の一程度の発掘だったと記憶しています。それでもポンペイの中央通りに銀行や官庁のビルが並んでいたり、上下水道が完備していたり、道が馬車の轍の跡を残したりする様を間近に観ることができました。

 驚いたのは、人体が熱で跡形もなく焼けて、残った空洞の灰の塊がそのまま残っていたことでした。また別のところでは、自分が一番上になって家族をかばった一家を見たときには涙が流れてしまいました。

 

■ 月遅れ地蔵盆

 

 毎月24日は地蔵の縁日で、お盆に一番近い旧暦7月24日の地蔵の縁日を地蔵盆といい、特に盛大に祝われます。明治の改暦以降は月遅れで8月24日に行う地方もあります。

 地蔵盆のお地蔵様は、寺院に祀られている地蔵ではなく、道祖神信仰と結びついた「路傍や街角のお地蔵さん」いわゆる「辻地蔵」が対象となっています。

 期間としては、当日の前日の宵縁日(旧暦7月23日)からの3日間で縁日(祭り)は、その期間内のいずれかに行われます。

 旧暦7月24日以外の地蔵菩薩の縁日の24日は、地蔵会(じぞうえ)、地蔵祭と呼ばれます。

 旧暦7月24日については盂蘭盆会(お盆)の時期に近く、それにちなんで地蔵盆と呼ばれるようになりました。

 


■ 【今日は何の日】その他


◇ 秩父四萬部寺大施食会

◇ 市川雙輪寺施餓鬼会

◇ 京都地蔵ぼん

 

(ドアノブ)

 【カシャリ! ひとり旅】を映像にして紹介しています。

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趣味・旅行のブログ

 

 since 1951 特定非営利活動法人・日本経営士協会


【ブログ 経営コンサルタントの育成と資格付与】

 日本経営士協会は、特定非営利活動法人として内閣府による認証を受けた経営コンサルタント団体です。1951年に誕生し、経営コンサルタント育成と経営士・士補資格付与活動を1953年から積極的に行ってきている、日本で最初に設立され、約65年もの永きにわたりまして社会貢献をしてきています。
 このブログは、主に次のような方々を対象に、時宜に即した情報を毎日、原則として複数本のブログをお届けしています。経営というのは、根底に流れいるものは、下記のいずれにも共通し、視点を変えるだけでそれを応用することができるという信念を基に、あえて三兎を追っています。

  ◇ 経営者・管理職の皆様
  ◇ 経営コンサルタントを目指す人
  ◇ プロの経営コンサルタント

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【小説】竹根好助の経営コンサルタント起業5章 中小企業を育てる 5 福田商事のCI戦略

2024-08-23 12:03:00 | 【連載小説】竹根好助の経営コンサルタント起業

  【小説】竹根好助の経営コンサルタント起業5章 中小企業を育てる 5 福田商事のCI戦略 

 
■ 【小説】 竹根好助の経営コンサルタント起業 
 私は、経営コンサルタント業で生涯現役を貫こうと思って、半世紀ほどになります。しかし、近年は心身ともに思う様にならなくなり、創業以来、右腕として私を支えてくれた竹根好助(たけねよしすけ)に、後継者として会社を任せて数年になります。 竹根は、業務報告に毎日のように私を訪れてくれます。二人とも下戸ですので、酒を酌み交わしながらではありませんが、昔話に時間を忘れて陥ってしまいます。
 これからコンサルタントを目指す人の参考になればと、私の友人が、書き下ろしで小説風に文章にしてくれています。 原稿ができた分を、原則として、毎週金曜日に皆様にお届けします。
【これまであらすじ】
 竹根好助は、私の会社の後継者で、ベテランの経営コンサルタントでもあります。
 その竹根が経営コンサルタントに転身する前、どのような状況で、どの様な心情で、なぜ経営コンサルタントとして再スタートを切ったのかというお話です。

 1ドルが360円の時代、すなわち1970年のことでした。入社して、まだ1年半にも満たないときに、福田商事が、アメリカ駐在事務所を開設するという重大発表がありました。
 角菊貿易事業部長の推薦する佐藤ではなく、初代駐在所長に竹根が選ばれました。それを面白く思わない人もいる中で、竹根はニューヨークに赴任します。慣れない市場、おぼつかないビジネス経験の竹根は、日常業務に加え、商社マンの業務の一つであるアテンドというなれない業務もあります。苦闘の連続の竹根には、次々と難問が押し寄せてくるのです。
 日常業務をこなしながら、アテンドという商社マンにつきものの業務を自分なりに見つめ直す竹根です。

◆5章 中小企業を育てる
 商社マンは、商品を輸出すれば良い、というのが、それまでの商社の生き方でした。
 はたしてそれで良いのか、疑問に纏われながらの竹根好助でした。その竹根が、何とか現状で仕事をしながら活路を見いだそうと考えていました。
  ※ 直前号をお読みくださるとストーリーが続きます。
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◆5-5 福田商事のCI戦略
 アテンド客のひとり、北野原はケント光学という福田商事とは付き合いの長いメーカーである。北野原にはニューヨーク着任前に何かとお世話になっていた。
 昼間は日曜であることから、彼のたっての願いと言うほどではないが、楽しみにしていたという自然博物館に連れて行ったが、それが嬉しかったようである。
 夜になると、また酒の席に下戸である竹根は引っ張り出された。幸い、北野原は酒の強要はしないが、その後アメリカ詣でに来るたくさんの人に悩まされることになる。アメリカでは、酔って汚物を出したりすると罰金をとられるので気を遣う。酒飲みに対して寛大な日本と大きな違いの一つである。
 その日の北野原は、福田商事が企業イメージ戦略の一つであるCIの一環として、それまで技術者に慣れ親しまれてきたKENTブランドが使われなくなる。北野原は、社名にケントと入れているだけに、残念な気持ちが強いようである。竹根は、せっかく確立したブランドを捨てることはもったいないと思う程度で、北野原のようなこだわりはない。子会社の意向を無視した福田商事のやり方が不満なようで、北野原は少々荒れた。
 因みにCIとはCorporate Identityといって、企業イメージ高揚のためのマーケティング戦略の一つである。社名をカタカタ文字に変える企業が出たのもこの時期に多い。社名が変わるとその経済効果は大きい。CIを実施した企業側は、印刷物をはじめいろいろなところにコストがかかるが、印刷業界、建築装飾業界など多くを享受できた。CI実施企業にとっては、メリットはばらつきがあった。
 福田商事は、社名を変更することはなかったが、ブランドはすべて「FUKUDA」ブランドに統一され、それまで理化学機器や製図機器関連はケント、事務機器関連はオリエントを使っていたが、それらは一切使わなくなった。

 翌日の月曜日は、午前中は事務所で手紙や本社関連の事務処理をした。本社の相本が送ってくれたであろう手紙について、各担当者に返事を書いた。北野原を待たせているだけに、急いで書くこともあり、書き損じが出て、かえって時間がかかってしまったかもしれない。北野原は、近くの五番街を廻ってきたとかで、高島屋のニューヨーク店があまりにも小さいのでがっかりしたとか、タイムズスクエアあたりのブロードウェイは、彼がかつて滞在していた頃とあまり変わっていないとか言っていた。高島屋が小さい店構えであったのは、それが、日本の国力の実情だろうと、北野原は自分を慰めていた。
 二人で事務所裏にあるコーヒーショップに入った。
「社長、私がアメリカに来る時の飛行機の中で、ジュースがおいしかったのが非常に印象的だったんです。そのときに、アメリカ人は、毎日こんなうまいものを食べているのかと、うらやましくさえ思いました」
 アメリカ生活の経験がある北野原には、竹根が言いたいことが解ったらしく、ニヤリとした。
「ニューヨークで生活するようになって、アメリカの食事をするようになるとすぐ、『よくアメリカ人はこのようなまずいものばかりを毎日食べていられるな』と思うほど、なかなかうまい料理にありつけませんね」
 北野原、頷きながら笑っている。
「わらじステーキは、肉ではないよな」
 竹根がニューヨークに来てまもなくの頃、近くのステーキ屋に入った。丁度わらじのような大きさと形をしたTボーンステーキが二、三ドルで食べられた。値段が安い分、わらじをかじるような歯ごたえのある肉である。
  <続く>

■ バックナンバー
 

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