日々雑感「点ノ記」

備忘録(心の軌跡)

水漏れ注意

2005年07月07日 | インポート
2級河川千鳥川左岸の根固め工事が、平成15年度と平成16年度にかけて実施された。
民家のすぐ裏の河川護岸工下部が、長年の水流による洗堀によって、大きくえぐり取られていた。

私が、愛野町議会での一般質問で取り上げた事を契機として、役場が、県の島原振興局に河川工事の要望書を提出して予算化してもらい、2年度にまたがって工事は完了した。

これで大雨が降っても、護岸が決壊する心配をしなくて済む様になったと、関係住民はとても喜んでいる。

梅雨に入ってから、これも最近架け替えられた「龍宮上橋」の上から、その平成15年度に完了した区域の護岸根固め工を見てみたら、その一部から水が流れ出していた。

橋の上から、他の近所の人達もその様子を見て、とても気にされていた。

宅地に浸透した雨水が、流れ出しているのだろうと言う事は、誰が見ても推定できる。

昨日の夕方も、雨上がりのためか、水が流れ出していたので、役場に電話して現場の確認をして頂いた。
すると早速、きょうの午後に島原振興局の方が、現場を見に来てくれたらしくて、その報告に、昨日現場を見に来てくれた役場の若い二人の職員が、私のところにわざわざその結果を報告に来てくれた。

振興局の河川防災班長氏いわく、「たいしたことはないからそのままでよい。穴が開いている方が水抜きになってよい。」と申されたということの報告だった。

その一帯のコンクリート護岸工には、水抜き用の穴など一箇所も開いてないのだが、面白い事をおっしゃったものだなと思ってしまった。
工事の設計仕様では、水抜き穴など計画はされてはいないはずなのに、何のための現場視察だったのだろうかと思ってしまう。

その一帯の護岸工下部が、水流により洗堀されて、その範囲が大きくなったのも、最初はわずかな部分の損傷からだったはずであろうと考えるのが自然ではないだろうか。

穴が開いて水抜きになっていると言う事は、その内部の土が、流れ出る水と共に流出して、だんだんと内部の空隙が広がり、その部分の強度が弱まって、いずれは河川の流下水量が増えた時の水勢により、護岸が破壊されると言う事になるのではないのかと思ってしまう。

最初の端緒は、なんでも小さいものだ。
初期の段階で手を打っておけば、それが大きく広がらないで、後で多額の経費をかけなくて済む。

「水漏れ注意」を肝に銘ずるべきであろう。

豊田かずき