ウィキペディアの目立ちすぎる寄付依頼

最近ウィキペディアを開くと、寄付を呼び掛けるメッセージをよく見かけるようになりました。本文にはかかっていませんが、かなり邪魔になるくらい大きく出ています。

このサイトは財団が寄付だけやっているのは知っていましたし、かなりよく利用するので寄付をしても良いのですが、あまり大きく出ているとやや違和感があります。

このウエブ版百科事典のようなウィキペディアは本当によくできていると思います。ここのシステムを完全に理解しているわけではありませんが、今まで普通の字句や専門的な用語を調べましたが、出ていなかったことは無かったような気がします。

特に専門的なことに関しては、特殊なタンパク質や私の専門の化合物まで非常に詳しく出ています。方針として詳しい人が書いていくということの様で、中には科学論文のような細かいものまであります。また情報も比較的新しく、誰が書き換えているのかわかりませんが、最新情報がうまく説明されていることが多いようです。

このような点からウィキペディアは私にとってもなくてはならないものですので、若干の手助けとして少しは寄付してみようかとも思っています。

このように運営財団が広告に頼らず、寄付を呼び掛ける理由としては、「真のパブリック」を守るためとしています。運営資金は主に個人からの寄付で、一人当たりの平均金額は15ドル（約1,600円）程度のようです。財団は、個人の読者からの寄付で賄っているからこそ「真のパブリック」なものになると説明しています。

さらに広告が入れば、中立の立場が保ちにくいし、読者からの全面的な信頼を損なうことにもつながるとしています。ウィキペディアへのアクセス数で日本は、アメリカに次ぐ第二位ですが日本からの寄付は多いとは言えないようです。2014年のデータによると、6月期の寄付総額は5,100万ドル（約60億1800万円）ですが、日本からは120万ドル（約1億4,200万円）で、わずか2％ほどしかなかったようです。

財団が日本の読者の意識調査をした結果によると、大部分の人は「ウィキペディアが非営利組織によるパージで、主に読者からの寄付で運営している」こと自体を知っていなかったようです。

そこで今回の寄付集めキャンペーンとなり、目立ちすぎる表示の真意のようです。やはりこれだけのページを維持していくには、かなり多額の費用を必要とするようです。私としてはこのブログも広告だらけの中にありますが、それによって内容が変わることもありませんので、少しは広告収入を入れても良いような気もします。

それでもせっかくの財団の意向ですので、災害地へ寄付したりするのと同様にウィキペディアにも寄付するのも良いかと思っています。