ごっとさんのブログ

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日本の医療費を半減するには

2017-10-29 10:46:57 | その他
社会の高齢化が進むと共に日本の昨年度の医療費は41兆円を超え、今後さらに増加していきます。この医療費を半減させる提言が出ていました。

2025年には人口の最大部分を占める団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となり、医療費は60兆円近くまで増えると推計されています。これをいかに減らしていくかは大きな課題ですが、医療機関のちょっとした改革で半減できるとしています。

日本には約8,500の病院がありますが、一般の病床を減らしてリハビリ病院や介護施設に転換していけばよいという主張です。

平均的な入院日数は、欧米諸国では1週間に対して、日本では1か月以上に及ぶようです。日本の病院は治療を行うだけでなく、高齢者の収容施設となっているところが少なからずあります。

確かに10年以上前ですが、母が多臓器不全風になり市内の大手病院に入院したのですが、たまたま呼吸器科に入りました。そこはかなりの病床数があったのですが、ほとんどすべてが高齢者ばかりでした。結局母はそこに8か月も入院し亡くなりましたが、家族としては非常に助かったのですが、高度治療を謳う総合病院でもそんな有様でした。

さて欧米では病院というのは治療やリハビリを提供して、自宅や施設に返す所なので入院日数は少なくなります。病院の機能を欧米型に近づけていけば、現在のような病床数は必要なくなるわけです。日本型の病院のあり方は二つの問題があるとしています。

ひとつは社会保障費が高コストになることで、入院医療費は1人1日2万~4万円以上かかるようです。介護施設なら1万円以下で済むので、病院での長期入院は負担を増加させます。

さらに重要なのは、入院中ベッドに寝たままの状態(寝かせきり)になっている高齢者が多く、その結果病院が寝たきり高齢者を作っていることになります。病気やけがの治療のため入院中に体力や生活能力を低下させてしまう高齢者が多いようです。

そこでリハビリ病院を増やし、口から食べられ、自分で排泄できるようにして、積極的なリハビリを提供することで、高齢者が自立できるように医療上の工夫をすべきとしています。病院で寝かせきりにせず、治療と徹底したリハビリで自立を促すことで入院日数を減らし、その結果元気な高齢者が増えれば、医療費を半減できるわけです。

確かに病院が寝たきり老人を増やしているのは確かそうですが、現在での看護師やスタッフの状況から考えると、どこから手を付けるべきか非常に難しいような気がします。