ごっとさんのブログ

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日本に本当の保守政党はないのか

2017-10-22 10:46:24 | 時事
今日はいよいよ衆議院選の投票日です。今回の総選挙に関連して色々と政党に関する記事を見ていましたが、田原総一朗さんが日本に本当の保守政党はないのかという記事を読みました。

田原さんは「朝まで生テレビ」という番組を持っており、もう30年も続いていますが討論番組としてはなかなか面白く、録画してゆっくり見ています。

田原さんによれば、各党の公約を読んでいると日本には保守政党がないというところから始まっています。アメリカでは共和党と民主党があり、イギリスは保守党と労働党という、いずれも「保守」と「リベラル」の二大政党が闘っています。

「保守」は、自由経済であり社会保障などは最小限で、あまり予算が膨らまないいわゆる小さな政府となっています。対する「リベラル」は、社会保障を厚くする大きな予算の大きな政府となっています。

保守政党の政権が続くと、少数の勝者に比べて生活が苦しい人々が増え格差が広がります。この状況で選挙を行うと、リベラルが勝ち政権交代が実現するわけです。このリベラル政権は、敗者を救うため社会保障や福祉にどんどん税金を投入します。すると財政が悪化し次の選挙では保守が勝つという、国家としてのバランスを保っているわけです。

こうやって単純化して説明されると非常にわかりやすく、アメリカの共和党と民主党の差も分かる気がしました。

日本で民主党が誕生し、政権を取ると健全な民主主義が確立するかと期待されたのですが、その民主党が無くなってしまいました。田原さんは、自民党が保守とリベラルの両面を併せ持っていることが理由としています。

自民党は基本的には保守政党ですが、経済政策ではリベラル路線となっています。ですから民主党は政党色を打ち出すのが難しく、混迷を経て民進党に変わり実質的に解党する状況になったとしています。

自民党は社会保障を厚くしたのですが、日本経済が悪化してもその政策を続け、政策転換ができなかったために1000兆円もの借金を抱える羽目になったわけです。

自民党は予定通り2019年に消費税を10%とすると表明していますが、全野党がこれに反対しています。立憲民主党や共産党は当然と思いますが、寛容な改革保守としている小池さんの希望の党ももちろん反対しています。どの政党も財政再建を真剣に考えず、口当たりの良いことしか語っていません。

田原さんの「保守」の定義によれば、確かにどこにも健全な保守政党がいないのかもしれません。こうしてみると日本には二大政党制が育つ土壌がないと言えるような気がします。