ごっとさんのブログ

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脂質異常症と食後の中性脂肪

2019-10-03 09:33:22 | 健康・医療
糖尿病や高血圧などと比べて、脂質異常症はどういう病気かわかりにくいような気がします。しかし脂質異常症を放置すると、心筋梗塞などにつながる可能性があるようです。

実際糖尿病でも健診で指摘を受けて、受診する人は半分程度とされています。自覚症状がなく、病気の認知度が低い脂質異常症は、危機感を持って受診する人はもっと少ないかもしれません。

脂質異常症は、糖尿病や高血圧と同様に動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中といった命にかかわる病気のリスクを上げる可能性があります。脂質異常症は、「LDLコレステロール140以上」「HDLコレステロール40未満」「中性脂肪150以上」のいずれかに該当した場合に診断されます。

LDLコレステロールは食事の影響を受けにくく、体質が関係しているため食事制限をしなくても良いとの説もありますが、その影響に個人差があり、コレステロールや脂質の多い肉の脂身、卵、乳製品などは控えめにすべきです。

中性脂肪は食事の影響を大きく受け、特にアルコールやカロリーの高い揚げ物などを控える必要があるようです。近年注目を集めているのが中性脂肪で、検査で測定するのは「食前」の値ですが、中性脂肪は食事の影響を大きく受けるため、検査法に問題があるかもしれません。

つまり検査数値が低くても、食事によって中性脂肪が食後に高くなる状態が続けば、動脈硬化を進行させるのではないかと考えられるようになっています。空腹時の中性脂肪が正常であっても、食後の中性脂肪が高いのは中性脂肪が処理できなくなったと考えられます。

普段は酒を飲み、肉や卵、乳製品など中性脂肪が高くなる生活をしているのに、検診の前だけ控えめにした人は、実際の数値はもっと高い可能性があるとしています。

私はこれは医師のいわば過剰防衛のようなもので、空腹時の値が良ければ問題ないとするのが血液検査の本質と思っています。

さてLDLコレステロールが高く、さらに中性脂肪も高い場合、LDLコレステロールの直径が小さい「スモールデンスLDL」となって血管壁に入り込みやすくなり、心筋梗塞などのリスクを高めるとされています。

「食生活の改善で数値が下がらない」「LDLも中性脂肪も高く、スモールデンスLDLが考えられる」という場合は、薬の服用が必須となります。

脂質異常症の薬であるスタチン系やフィブラート系は、副作用は確かにありますが、効能もはっきりしていますのでそれほど薬を嫌がる必要はないようです。

ただ私としては、こういった脂質異常症と心筋梗塞などの関連はそれほどはっきりしていないような気もしています。