ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

腸内細菌は睡眠の質にも影響する

2020-11-06 10:24:55 | その他
腸内に住む無数の微生物は、高度に調節されたエコシステムを築いています。

これらの腸内の微生物叢(マイクロバイオーム)もまた、ヒトの心身状態を大きく左右している証拠も明らかになってきました。

これまでの研究では、ヒトの免疫システムや代謝、体内時計(概日リズム)などの調整に、腸内で共生している小さな微生物が関与していることが明らかになっています。

米国のミズーリ大学の研究チームは、このほど世界中で10億人以上の人々が経験している慢性的な「閉塞性睡眠時無呼吸症候群」にも腸内細菌が関与している証拠を公表しました。

眠っている間に呼吸が10秒以上も止まるこの病気は、腸内マイクロバイオームの環境を変化させ、糖尿病、高血圧、認知機能障害などの合併症を引き起こす可能性が、マウスを使った実験によって確認されました。

無呼吸になると身体全体に必要な酸素が行きわたらなくなることで、低酸素状態に陥り心血管機能にダメージが蓄積されると考えられています。睡眠時無呼吸症候群における身体への影響を調べるために、研究チームはオスのマウスを6週間、間欠的低酸素症を模倣した部屋に置きました。

この部屋の酸素濃度は定期的に変化し、低酸素(6.1%)と通常濃度(21%)を1時間に20回ほど繰り返します。これを1日のうち12時間持続させると、マウスの血中酸素濃度は60〜75%となり、人間の睡眠時無呼吸症候群の重症患者と同じような低酸素状態を引き起こします。

この実験によると、低酸素状態はマイクロバイオームの多様性を低下させ、その組成を変化させるようです。分析の結果、このマウスの腸内ではプレポステラといった嫌気性細菌が増加していました。

この実験では間欠的低酸素症のマウスと、コントロール群として普通の酸素濃度のマウスの両方の腸内細菌が採取されました。これを普通の酸素濃度で育てられた3番目のグループのマウスにどちらかを移植し、このマウスの行動を3日間観察しました。

低酸素マウスの菌を移植されたマウスの方は、睡眠時無呼吸症候群のような睡眠パターンを示すようになりました。全体的な睡眠時間が増加し、通常の覚醒時間帯の睡眠回数が多くなりました。

つまり腸内細菌叢の組成変化が、睡眠に影響を及ぼしたことが示唆されたのです。この実験は腸内マイクロバイオームが睡眠調節において大きな役割を果たしていることを示しています。

睡眠時無呼吸症候群の患者の腸内マイクロバイオームをターゲットとした治療法を確立できるかもしれません。

私は無呼吸症候群か分かりませんが、時々乳酸菌飲料を飲んでいますが、何か少しは腸内細菌叢に良い影響があるのかもしれません。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿