ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

医薬品はどこまで効果があるのか 続

2020-10-08 10:31:13 | 
前回薬の臨床試験での有効率は、平均すると60%ぐらいであり、10人のうち4人には効果がでないないものであることを述べました。

その例としてカゼ薬が非常に多くの種類があり、その人に最も合う薬といった現象が起きることを参考としました。しかし体調が悪く病院に行って検査をして何か薬をもらうと、大部分の人が良くなることも確かです。

実はここにもうひとつの問題があるようです。現在の病院は不調を訴えると必ず血液検査など多くの検査を実施します。

その中に異常値があると、その異常による症状と患者が訴える症状が一致するかどうかは気にせず(やや言い過ぎかもしれませんが)、異常値を治す薬を処方するのです。

本来人間には恒常性維持機構という、常に健康にするという働きは非常にしっかりしています。つまり病院に行かなくても自然に治ろうとする力は強く、さらに薬を飲んだという安心感(プラセボ効果)が加わり、症状が治まるのではないかと思っています。

ここでこの異常値、例えば高血圧とか高脂血症という病名が付き、高齢者では病院通いが通例化するということになっています。

話がずれてしまいましたので、ここで薬の有効性で抗ガン剤を取り上げます。抗ガン剤は医薬品の中で、臨床試験の有効率が低くても承認される薬の代表といえます。抗ガン剤は有効率が30%あれば効果があるとみなされ、承認されます。

つまり10人中3人しか効かなくても、薬として認められているのです。期待の新薬として話題のオプジーボも有効率は20%程度という話もあるくらいです。通常抗ガン剤を使用するときは、3剤併用が標準となっています。

医師は薬の相乗効果を狙うというような説明をしますが、実態は有効率が低いので3種混ぜれば90%ぐらいは効くであろうという単純なものです。つまり下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる的な発想といえるのです。

現在は摘出したガン細胞の遺伝子を調べ、どういう変異でガン化したかを突き止め、その変異に合った薬を処方するという研究が盛んになっています。

これは大きな進歩ですが、現実は遺伝子変異とそれに合う薬剤というのは、一部の分子標的薬といわれる薬が少しわかってきた程度で、多くのガンには適用できていません。

またこれだけ多くのガン患者の細胞の遺伝子解析など現実的には不可能で、一部の医療機関で実施されているにすぎません。

ガンは普通の病気に比べて非常に個人差が大きいものですので、有効率が低いのはやむを得ないことかもしれませんが、30%というのはあまりにも低すぎるような気がします。

私はガンになっても、10人中幸運な3人に入れそうな気がしませんので、化学療法は行わないことにしています。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿