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病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
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病気を治すのは薬ではなく自分自身 その2

2022-04-03 10:18:29 | 健康・医療
前回は薬はほとんどが対症療法であり、副作用が伴うものであることを触れました。つまり熱が出れば下げる薬、痛みがが出れば止める薬はありますが、その原因を修復する薬はほとんどありません。

これが「病気を治すのは薬ではなく自分自身」というサブタイトルを出している理由ですが、薬の話をする前に何故病気が治るのかについて触れてみます。

人間だけでなく生命を持ったものはすべて「ホメオスタシス(恒常性維持)」という機能を持っています。非常に簡単にいえば、これは健康な状態を維持しようとする機能です。

生物の持つ重要な性質のひとつで、生体の内部や外部の環境因子の変化にかかわらず生体の状態を一定に保つという性質、あるいはその状態を指します。例えば外気温が何度であろうと、深部体温は37℃程度に保たれています。

これは寒いと感じて服を着たり、エアコンを付けたりする以前に、体内では代謝が活発になり熱を発生させたり、毛細血管が細くなり熱を逃がさないようにしたりと、色々な工夫がされているわけです。

これが病原体が入ってきたりすると、免疫系を活性化させるために体温を上昇させたりしますので、あまり早く解熱剤を飲まない方が良いというはなしも出てくるわけです。

こういった恒常性は血糖値や免疫の状態から血中のイオン濃度といった多くのケースがあり、体中のあらゆる面でよい状態に保たれているわけです。

さて病気になった時、例えば喉に細菌が増殖すると炎症を起こして喉が痛くなります。こういう時は医師から抗生物質と抗炎症剤が処方されます。抗生物質は病原菌を抑えますが、飲み薬の場合は腸内細菌も抑えてしまい、人によっては下痢したりする場合もあります。

また抗炎症剤は、免疫に働きかけるサイトカインなどを抑制しますので、炎症自身は良くなります。ここで問題なのは、医師はこういった薬を1週間か10日分ぐらい処方しますが、必ず飲み切るような指示が出ることです。

炎症が起きるのは、免疫を活性化し病原菌をやっつけるための工程ですので、いわば体を守るための生理作用といえます。これを抑えてしまうのですから、できるだけ短時間で止めることが正しい処置といえます。

つまり自覚症状が消えれば、すぐに薬をやめるべきなのですが、なぜ医師や薬剤師は良くなっても薬を続けるように指示するのか分かりません。念のためとか確実に良くなるようにといった、あまり科学的根拠のない理由かもしれません。

薬がなくとも活性化した免疫システムが残った病原菌を排除し、炎症で荒れた組織を修復しますので、薬は自覚症状がある短時間で済ませるべきというのが私の持論です。


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