冬の上海名物はなんと言ってもこれ「上海蟹」。まあ、実際に食べてみると、そう美味しい物でもないし、小さいから食べ難いし、食べる部分も少ないのだけれど。
タラバだのハナサキだの毛蟹だのの方が断然甘い。
この2ハイの上海蟹が我が腹に収まった経緯から紹介しよう。
まず、店に入り、1元必ず取られる、濡れティッシュの使用を頑に拒否。「使わないから下げてくれ。その代わりチャージするな」。すると店側が、「これは食器代だ」とぬかす。「食器使うのに金取るの? ここ料理屋じゃないの? 料理屋に自前の食器持参で来なくちゃいけないの? だったら茶碗や小皿下げろ。使わない」。すると、「清算の時に、引きます」。
そして注文。白ご飯無し。「炒飯か焼きそばにして欲しい」と言う。「白ご飯が無いのに、なんで炒飯は出来るの?」。するとウェイトレス真っ赤になって、「ご免なさい。麺だけです」。仕方ないので、焼きそばを注文。ほかおかず2品とスープ。
すると、頼んでいないおかずが1品運ばれて来た。「お店からのサービスです」だそう。ありがたくいただく。ピーナッツを辛く煮たやつ。
ふと見ると、隣の席に湯気の立った白飯が3碗運ばれている。「えっ?」と指を指す。まあ、今炊きあがったんでしょうよ。こっちの焼きそばもまだ来てないし、ご飯にチェンジしたいよ全く。やっぱ、白飯じゃなくちゃ。ってなおかずだもの。しかも隣、お代わりまでしやがった。
また指を指し続ける。すると、「こちらのオーダーで白ご飯は終わりです」と弁明。嘘だねーっ。炊きあがったんだよね。我々をどうせ、すげー訛った北京語話す田舎者だと思ったんだよね。
で、美味しけりゃ、いいものを、その焼きそばのまずい事ったらこの上無し。粉っぽいだけの麺。二口で箸を置く。
そうこうするうちに、「店のオーナーからです」。と上海蟹のサービス。食うよ、食うよ、ただなら。といった経緯で思いもかけずに上海蟹を食する事が出来た次第。
「蟹食わせておきゃあ、少しは黙るだろう」とでも思ったんだろうね。
蟹を食っても濡れティッシュは使わず。紙ナプキンさえも拒否。しかし、支払い時。濡れティッシュの使用量1人1元は徴収された。ここでまた、文句を言う言う。すると、「お茶代だ」だとさ。
蟹まで食っておいて1元ごとにだけど、勝ち負けなら、負けなので大変に悔しい!