さら(現在小6)は、低学年の頃から「多数決は意味ない」と言っていた。
低学年の頃から、本質的なところをよく見てる子だなと思ってた。
けど、まだ年端も行かないゆえ、何で意味がないかまでは言っていなかった。
それが最近になって、何で意味ないかを言語化した!
今年の音楽発表会の曲を決める時のことだった。
それが最近になって、何で意味ないかを言語化した!
今年の音楽発表会の曲を決める時のことだった。
6年生は通常、合奏はたいてい八木節をしていた。
他に、ホルストの「木星」かエルガーの「威風堂々」が選ばれたことがあった。
今年はほぼ「八木節」に決まりかけていたけど、「今年は最後の音楽発表会だから、八木節以外の曲がいい」という子がいて、先生は「木星か八木節のどちらかならいい」と言って、さらは(範囲狭っ)と思ったらしいが、それで6年全体で多数決を採ることになった。
クラスごとに多数決を採った。
クラスでそれぞれの音楽を流したそう。
クラスでそれぞれの音楽を流したそう。
木星に関しては、低音楽器しか使われてないCDのものだったから、木星の良さは出てなかったと言う。
さらとさらの親友は木星が良かったみたいだけど、結果的には八木節になった。
さらとさらの親友は木星が良かったみたいだけど、結果的には八木節になった。
さら曰く、「多数決は意味がない。大人しい人とか意見がない人は、友達に意見聞いて決めるし、クラスのリーダー格の子1人が『みんな、これいいな~』って言うと、言うとみんなが従う。」
さらちゃん、前は多数決はおかしいというのは気付いてたけど、何でおかしいか言ってなかったのに、多数決がおかしい理由を言語化した!
なるほど、そうよな。
なるほど、そうよな。
思わず「お母さんもそう思う。世の中の1~2割がある意見に賛成としたら、1~2割が反対で、あとの6~8割はどっちでもいいねん。そういう人を日和見主義って言うねんけどな。そういう人は、他の人の意見聞いて、考えを決めんねん」と言う。思わず、興奮気味。
さら、よく見てるわ~。
後日、詳しく話聞いたら、こうも言ってた。
「流されやすい人が多いから、そうなってん。みんながこの意見にするって言ったら、多い方が安心する人が多い。多数決で紙に書いてやるけど、友達と一緒にしたいって人が多いねん。先生は、友達と相談しないでくださいって言ってたけど、みんな絶対友達に聞くねんな。結果はもう分かってたけど。結果は八木節になるって分かってたけど、ちょっとでも木星が多かったらいいと思ったけど、やっぱ八木節になった。」
なんでも、八木節のかけ声で「ハレヨッと」(あらよっとと楽譜にはあるが、CDではこう聞こえる)という部分があり、クラスのMさん(ハーフの男子)が、「ハレヨッと、盛り上げて行こうー!」と言ってノリノリで頭を振り回してたそう。そしたら、みんなが「Mさん、いいよ~」と言って、音楽の先生まで「このクラス、いいね~。盛り上がってるね~」となり、みんなも乗り気になって来たそう。
大人の世界でも、声の大きい人が意見を言うと、それが全体の意見のようになることがある。
さらは、その空気感を捉えているんだろうな。
多数決は昔から公平でない気がしている。
さらも、そのことをおかしいと気付いていて、こうして言語化しているのを聞くと、本当にこの子は本質をよく見抜いてるなと思う。