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父親たちの星条旗

2006-11-29 08:10:44 | 日記・エッセイ・コラム
Flags_of_our_fathersこの映画は、白黒でいえば、いい映画。
観るべき価値のある映画だと思う。
が、僕には合わなかった。
映画鑑賞を単純な娯楽と捉えてる僕にとって、ヘビーなテーマは無用なもの。
観終わったあと、しばらくブルーな気分が晴れなかった。
 
でも、翻っていえば、それだけ丁寧に作りこまれた名作ということ。
この映画のテーマは、シンプルに「 No war 」。
最近の戦争映画で流行の戦争の裏側を描いていくプロットだけど、
真実をただひたすらになぞっていき、それぞれの後日談にも触れている。
まったく奇をてらってなく、それだけに観る者の胸にストレートにテーマが突き刺さる。
『ミリオンダラー・ベイビー』同様、
ポール・ハギスの精密な脚本とクリント・イーストウッドの堅実な演出の賜だと思う。
 
このヘビーさに負けて、
「硫黄島の戦い」を日本側の視点から切り取った姉妹作『硫黄島からの手紙』を観ることに怯みをおぼえている今日この頃です。