![Napoleon_fish Napoleon_fish](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/56/2a/ee80bd5671e8907031a8cc26af0a2707.jpg)
約20年の時を経て、『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』が再リリースされる。
このアルバムは、日本ロック史における事件的アルバムだ。
佐野ROCKの到達点、
それはとりもなおさず「日本語によるロック」への「答え」でもあった。
多くのJ-POPの先人たちが、「日本語ロック」というジャンルの答えをさがして、
試行錯誤を繰りかえしてきた。
しかし及第点はとれても、明確な解答を導きだしたアーティストはいなかった。
1980年、佐野元春というひとりの若者が現れて、
デビュー曲「アンジェリーナ」によって、日本語ロックにある一定の道筋を示した。
以来、時には研究医のように、また時には町医者のように、実験と臨床を繰り返し、
ついに『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』によって完全なる解答を叩きだした。
『ナポレオンフィッシュと泳ぐ日』という、この奇妙なタイトルの由縁は、
J・D・サリンジャーの短編小説「バナナフィッシュに最適な日」からのインスパイアなのか?
ナポレオンフィッシュに遭遇したダイバーは幸福になれるというジンクスに起因してるのか?
そんな瑣末な詮索は、この際どうでもいい。
このアルバムは、すべてのロックファンのマストアイテムだ!
かつてKidsだった僕ら世代は、
この歴史的なアルバムをもう1度体感できるチャンスを逃す手はない。
そして、未だこのアルバムを体感していない現代のKidsにとっては、
日本ロック史の一新紀元-Epoch-を確認できる貴重な機会となるにちがいない。