佐野元春が好きだから、そのことを書く。
とくに主題など設けずに、
福岡でのライヴの余熱みたいなものを綴ってみたい。
このひとが、1980年代、説得力に富んだ美学的ロジックでもって、
日本語ロックというポップソングを
一変させた人であることはいうまでもない。
当時の年齢は、まだ20代前半でしかなかった。
しかも、デビューして数年は鳴かず飛ばずだった。
といって、佐野さんに悲壮感はなかったように思う。
不遇時代のリリックもメロディもじつにあかるく、
世間(シーン)を呪うということもなかった。
それどころかその当時の楽曲は、「元春クラシックス」として、
今では絶大なる支持を得ている。
どうも、こんな境地は努力して得られたものじゃなく、
単に佐野さんの性分にちがいない。
このことも、ロック・グレイツになった現在からみれば、
ファンである僕たちには悲しみをともなうほど爽やかである。
だから、僕たちは佐野元春が好きなのだ。
先日、佐野さんが言うところの「ツアー(ロード?)最終日」…
'Sweet Soul, Blue Beat' 福岡公演に出かけた。
ライヴのレヴューは、このツアーの中津公演のときに書いたし、
他のブロガーさんたちの秀逸なものが数多くあるので、今回はパスする。
この福岡公演では、ライヴの他に楽しみがあった。
佐野元春ファンのブロガー Beat goes on...(以後 BGO)さんの面晤を得ることだ。
BGO さんとは中津公演がキッカケでネット上で知り合い、
その後、何度かお互いのブログを行き来した。
BGO さんは、佐野さんにたいする愛情が人一倍深いのにもかかわらず、
その多量の愛情の量に惑溺することなく、
佐野元春にまつわるクレバーでクールな論評を数多く自身のブログで発信しておられる。
完全無欠のリアル・ファンだ。
その BGO さんが、僕のシートまで挨拶にきてくれるというのだ。
そしてその夜、ついに BGO さんと対面した。
BGO さんは、その日、
以前 MWS ストアで限定販売していた
KingBird オリジナル・ネルシャツを身に纏っていた。
ひと目でそれとわかる出で立ちだ。
初対面の挨拶をし固い握手を交わしたあと、
BGO さんがおもむろに1冊の本を僕に差しだした。
その本とは、
「 ヘッセからの手紙 -混沌を生き抜くために- 」
という、ドイツの作家(小説家・詩人)ヘルマン・ヘッセの書簡集だった。
「ヘッセについて」 or 「ヘルマン・ヘッセと佐野元春について」
は、以前このグロで触れたので、きょうは省く。
とにかく、リアルにお会いできるだけでも光栄なことなのに、
ヘッセの書簡集までいだたけるとは望外のことでただただ恐縮した。
このライヴのアンコールの MC で、佐野さんは、
「僕たちオトナにできることは、次の世代の子どもたち-KIDS-に希望を与えることだ」
という内容のコメントをしていた。
その希望を謳った楽曲の代表曲が「 SOMEDAY 」であることはまぎれもない。
「 SOMEDAY 」は、佐野さんのソングライティングにおける初期のテーマ
「荒廃した都会の中に息づくイノセンス」の完成型であり、
このテーマのナンバーで「 SOMEDAY 」を超えた楽曲を僕はまだ知らない。
いきなり話が変わるようだけど、
ここのところ理解不能な理由でもって、ひとの命を奪う事件が続発している。
犯人(容疑者)たちにその人たちをコロス理由はなく、
「誰でもよかった」
と、異口同音にほざいている。
これでは、凶刃に倒れた人たちは浮かばれない。
「 SOMEDAY 」は25年以上もまえに書かれた楽曲だけど、
今こそこの楽曲のテーマが見直されるべき時代になった。
だから佐野さんは、ひととき封印していたきらいのあるこの楽曲を
最近のツアーではセットリストに復活させたんじゃないだろうか?
この夜の「 SOMEDAY 」は、意図的なのだろうか?
TT Sisters の歌声を、彼女たちがマイクから離れた位置に立っているのにもかかわらず、
全篇にわたり際どくひろっていた。
佐野さんのメインヴォーカルと相まって、僕には何かレリジアスな賛歌のようにきこえた。
そう、僕は信じたい...
この荒廃した国のどこかの片隅で、イノセンスがまだ息づいていることを。
There's an innocence on the edge of town...
とくに主題など設けずに、
福岡でのライヴの余熱みたいなものを綴ってみたい。
このひとが、1980年代、説得力に富んだ美学的ロジックでもって、
日本語ロックというポップソングを
一変させた人であることはいうまでもない。
当時の年齢は、まだ20代前半でしかなかった。
しかも、デビューして数年は鳴かず飛ばずだった。
といって、佐野さんに悲壮感はなかったように思う。
不遇時代のリリックもメロディもじつにあかるく、
世間(シーン)を呪うということもなかった。
それどころかその当時の楽曲は、「元春クラシックス」として、
今では絶大なる支持を得ている。
どうも、こんな境地は努力して得られたものじゃなく、
単に佐野さんの性分にちがいない。
このことも、ロック・グレイツになった現在からみれば、
ファンである僕たちには悲しみをともなうほど爽やかである。
だから、僕たちは佐野元春が好きなのだ。
先日、佐野さんが言うところの「ツアー(ロード?)最終日」…
'Sweet Soul, Blue Beat' 福岡公演に出かけた。
ライヴのレヴューは、このツアーの中津公演のときに書いたし、
他のブロガーさんたちの秀逸なものが数多くあるので、今回はパスする。
この福岡公演では、ライヴの他に楽しみがあった。
佐野元春ファンのブロガー Beat goes on...(以後 BGO)さんの面晤を得ることだ。
BGO さんとは中津公演がキッカケでネット上で知り合い、
その後、何度かお互いのブログを行き来した。
BGO さんは、佐野さんにたいする愛情が人一倍深いのにもかかわらず、
その多量の愛情の量に惑溺することなく、
佐野元春にまつわるクレバーでクールな論評を数多く自身のブログで発信しておられる。
完全無欠のリアル・ファンだ。
その BGO さんが、僕のシートまで挨拶にきてくれるというのだ。
そしてその夜、ついに BGO さんと対面した。
BGO さんは、その日、
以前 MWS ストアで限定販売していた
KingBird オリジナル・ネルシャツを身に纏っていた。
ひと目でそれとわかる出で立ちだ。
初対面の挨拶をし固い握手を交わしたあと、
BGO さんがおもむろに1冊の本を僕に差しだした。
その本とは、
「 ヘッセからの手紙 -混沌を生き抜くために- 」
という、ドイツの作家(小説家・詩人)ヘルマン・ヘッセの書簡集だった。
「ヘッセについて」 or 「ヘルマン・ヘッセと佐野元春について」
は、以前このグロで触れたので、きょうは省く。
とにかく、リアルにお会いできるだけでも光栄なことなのに、
ヘッセの書簡集までいだたけるとは望外のことでただただ恐縮した。
このライヴのアンコールの MC で、佐野さんは、
「僕たちオトナにできることは、次の世代の子どもたち-KIDS-に希望を与えることだ」
という内容のコメントをしていた。
その希望を謳った楽曲の代表曲が「 SOMEDAY 」であることはまぎれもない。
「 SOMEDAY 」は、佐野さんのソングライティングにおける初期のテーマ
「荒廃した都会の中に息づくイノセンス」の完成型であり、
このテーマのナンバーで「 SOMEDAY 」を超えた楽曲を僕はまだ知らない。
いきなり話が変わるようだけど、
ここのところ理解不能な理由でもって、ひとの命を奪う事件が続発している。
犯人(容疑者)たちにその人たちをコロス理由はなく、
「誰でもよかった」
と、異口同音にほざいている。
これでは、凶刃に倒れた人たちは浮かばれない。
「 SOMEDAY 」は25年以上もまえに書かれた楽曲だけど、
今こそこの楽曲のテーマが見直されるべき時代になった。
だから佐野さんは、ひととき封印していたきらいのあるこの楽曲を
最近のツアーではセットリストに復活させたんじゃないだろうか?
この夜の「 SOMEDAY 」は、意図的なのだろうか?
TT Sisters の歌声を、彼女たちがマイクから離れた位置に立っているのにもかかわらず、
全篇にわたり際どくひろっていた。
佐野さんのメインヴォーカルと相まって、僕には何かレリジアスな賛歌のようにきこえた。
そう、僕は信じたい...
この荒廃した国のどこかの片隅で、イノセンスがまだ息づいていることを。
There's an innocence on the edge of town...
僕のブログにコメントとトラックバック、どうもありがとうございました。当方からもトラックバックをさせていただきました。
福岡市民会館では、開演前のお寛ぎのところを、突然にお邪魔して失礼しました。
佐野元春さんを応援されているブログ、しかも同じ県内の方が運営されているブログのオーナーのmfさんに出会うことができて、本当に光栄でした。あの時の力強い握手がすべてです。言葉はいりませんね。これからも宜しくお願いいたします。
福岡が最後のロードであったと知るまでは、単純に楽しもうと気楽にいたのですが、佐野さんのMCで「はっ!」として、その後は、もう全てを出し切りました。ライヴの途中で、左で楽しんでおられたmfさんの様子がよく見えましたよ。
いや~、福岡の夜は凄かったですね。参りました。佐野さんが我を忘れて、頭の中が真っ白になって、次のことが何なのか忘れてしまう姿は、'89のツアーで観たとき以来です。
KingBirdのネルシャツは、中津と大阪と福岡で着ました。下にはSS,BBのTシャツも着ていました。佐野さんは「少しだけ心を着飾って」と手紙で書いていましたが、NEFのこのロゴの入ったこのネルシャツしか持っていません(笑)。
ヘッセの本ですが、断片的には読みましたが、「荒野のおおかみ」しか知らない僕には、よく解らない部分も多々ありました。ヘッセの多くの本を読んでおられるであろう、mfさんに読んで貰ったほうがよいと思いました。新しい発見などがありましたら、感想を楽しみにしています。
また、佐野さんのツアーで再会できれば光栄です。
明日の午前中に東京に行ってきます。3階席の見張り塔から、営みを観察しながら、今度こそ無邪気に楽しんできます。
TOUR 'Sweet Soul, Blue Beat' も昨夜で終了してしまいました。
昨夜のステージもとてもいいステージでした。
元春の次のアクションが楽しみです。
そして、波及する。
新しいものと出会い、迷い、別れ、苦しみ、楽しみ、喜び・・・
そういうことが僕にはあります。
ライブ、それぞれの会場で、それぞれの良さがあったみたいですね。
ライブで佐野さんが多くの人に希望を与えてるんだと思うとき、多くのスタッフや多くの聴衆に「ライブの良さ」を求めている時があります。そういうのを生で実感できたツアーでもありました。
良い意味で尾を引くライブを体験できたことは幸せだなと思います。
皆さん、それぞれの会場で楽しまれたみたいですね。
とにかく、サイコーのツアーでした。
今ツアー終了後の佐野さんの活動が気になりますが、福岡公演の MC を鵜呑みにすると、
次回のツアーはデビュー30周年アニバーサリー的なものになるようですね。
その前にも「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日 -Limited Edition-」のリリースがあり、
ここ数ヵ月はこのトピックから目が離せませんね。
今後とも、よろしくお願いいたします。
ありがとうございました[E:sign01]
「 ナポレオンフィッシュと泳ぐ日 -Limited Edition- 」リリース、
楽しみですね![E:happy01]
私は、もう、予約しています。
この場所を教えていただいて、皆さんのお話に耳を傾けると、本当にいい人間関係を作られているなと、うらやましいです。佐野元春って凄いパワーの持ち主なんですね。こんな人間関係まで作ってしまうなんて…。
すみません、全くの佐野元春素人なのですが「Someday」は聴いたことあります。何度も聴きました。あれはいつのころだったでしょうか?ざっと20年くらい前でしょうか?確か「Someday」というアルバムがあったと思ったのですが…。すみませんうろ覚えです、確かそこには「ガラスのジェネレーション」なんかも入っていたと勝手に思い込んでいるのだけど、違ったかな?
でも、みなさん、佐野元春を通じてこんな交流ができるなんてすばらしいですね。うらやましいです。